えびす顔の造花卸売問屋元社長からの手紙

かすかな希望を抱いて幸せを自慢する尊大な手紙。重複掲載御免。造花仏花の造花輸入卸売問屋ニューホンコン造花提供

インドコルカタ旅41 「ガンガーの草笛 第八章」

2025年02月17日 16時10分00秒 | 本・セミナー
 能登のみなさん こんにちは

 第八章
「お母さん、私の灰をガンガーに流してくれたのね。だから今こそ、私は富豪タガール家の娘として裕福に暮らせているのね。お母さん、ありがとう。お母さんの灰は私が必ずガンガーに流してあげる。そしたらきっとお母さんも幸せになれる」
 辛子色のサリーがサニータに絡みつく。雨は打ち続ける。遠くで「お嬢様、お嬢様」と執事が呼んでいる。
 空がまた光った。
 了

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 (有)ニューホンコン造花 
 〒581-0845 八尾市上之島町北5-32-2
 TEL 072-923-5587 FAX 072-996-4187  
 ホームページ http://nhkf.jp  E-mail info@nhkf.jp
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インドコルカタ旅40 「ガンガーの草笛 第七章」

2025年02月15日 16時10分00秒 | 本・セミナー
 能登のみなさん こんにちは

 第七章
 ヌーシャがヘッドライトを照らしクラクションを鳴り散らす車を避けるように大通りの真ん中まで来た時、目もあけておれない閃光が光った。瞬間、体全体が地面にたたきつけられた。ドスンと音がしたかどうかわからない間に気を失った。気が付いたら、家にいた。街灯から差し込む光だけの暗い部屋を、不思議と天井から眺めている自分がいる。父は胡坐をかいて酔っぱらっている。祖母が「ごめんよ」と涙を流している。弟と妹が心配そうに見ている。辛子色のサリーを着た母がヌーシャの頬をさする。
「ヌーシャ。お前が死んだらお前の灰を必ずガンガーに流してあげる。そしたらきっと来生は裕福な家に生まれかわって幸せになれる。お前はこの苦しみをたった十年ですませられてよかった。私はもう四十年も続けている。」
 ヌーシャの記憶はそこまでしかない。

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ペシャワール会藤田千代子さん講演のお誘い

2025年02月13日 23時14分18秒 | 本・セミナー
 能登のみなさん こんにちは

 3月10日正午から大阪・上本町のシェラトン都ホテル大阪で、ペシャワール会PMS支援室長・藤田千代子さんの講演があります。席が一席余っています。どなたかご興味おありの方がいらっしゃいましたら岡田にご連絡ください。昼食を食べた後、1時間半の講演を聞きます。
 ペシャワール会は故・中村哲医師の遺志を継ぎ今もアフガニスタンで農業・医療支援を進めています。藤田さんは1990年から35年にわたり中村医師の”同志“としてパキスタンやアフガニスタンで活動されています。タリバンが支配する中での現地の活動状況や中村医師から受け継いだ思いをお聞きします。
 ご興味おありの方は遠慮せず岡田までご連絡ください。無料です。

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インドコルカタ旅39 「ガンガーの草笛 第六章」

2025年02月13日 16時10分00秒 | 本・セミナー
 能登のみなさん こんにちは

 第六章
 サニータが階段を上がって二階のバルコニーに出た途端、空は瞬く間に曇り、辺りは闇になった。中庭の芝生に雨が打ちつけ風があおる。今まで空になっていた噴水池がみるみる水で満たされていく。その水面が激しく揺れ、水はしぶきとなって池の端を飛び越える。黒ずんだ空はさらに怒りを増そうとする。四方を囲む赤いレンガ造りの三階建ての宮殿は、それでも動じない。工事をしていた職人たちは急いで修理中の噴水池にシートを張ろうとしている。その瞬間、噴水塔に向かって稲妻が走った。ピカッ。強烈な光に照らされ辛子色のサリーが黄金のように輝く。ドーン。女性は声を出す間もなく地面に倒れた。
「あっ」
サニータの記憶がよみがえった。
 飛ぶように階段を降りる。打ちつける雨を浴び中庭を横切る。噴水に駆け寄る。

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インドコルカタ旅38 「ガンガーの草笛 第五章」

2025年02月11日 16時10分00秒 | 本・セミナー
 能登のみなさん こんにちは

 第五章
 フーグリー川にかかる橋のたもとのスラム街にヌーシャの家はあった。車一台入るかどうかの広さで、トタン板やぼろ板、ビニールの黒いテントで覆われている。大きな道を挟んで反対側の谷を降りたところに共同の水汲み井戸があった。ポリタンクを両手に持って、さあ、家を出ようとした時、空が曇り雨が降り出した。遠くで雷の音も聞こえる。昼間に祖母がチャパティを焼くのに水甕の最後の水を使ったので、甕はもう空っぽ。母が帰ってきても夕飯の支度さえできない。どうしても汲みに行かないといけない。ヌーシャは「チャパティを食べずに先に水汲みに行けばよかった」と後悔した。
「ヌーシャ、もう少し待ったらどうだ。雨がやむかもしれない」
「でも、早く行かないとお母さんが帰ってきても料理もできない」
「なんだったら、隣で水を借りたらどうだい」
「いつもいつも迷惑をかけられないわ。今から行ってくる」
「そうかい。私がチャパティを食べて行けって止めたから大変なことになったね。ごめんよ」
 ヌーシャは井戸水を汲みに行く決心をした。黒い雲で覆われ闇になりかけている空がピカッと光り、バリバリ、ドスーンと落ちた。「大丈夫、これまで雷に当たったことはないわ」。トタン家を飛び出した。

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インドコルカタ旅37 「ガンガーの草笛 第四章」

2025年02月09日 16時10分00秒 | 本・セミナー
 能登のみなさん こんにちは

 第四章
「お姉さま。草笛の吹き方どこで覚えたの」
「マブーラ。私もよく分からないの。あなたぐらいの時にオオムラサキの葉をもいで口に当てたら吹けたの」
「すごーいお姉さま」
「サニータ、サニータ」
 宮殿の二階のテラスからサニータの母が呼んでいる。
「はーい、お母様」
「サニータ上がっておいで、明日のパーティーで着るお洋服が出来上がってきたわ」
「今すぐ行きます」
「私も見たい」
「まだぼく草笛の吹き方教わってないよ」
 ラムはまだ遊びたそうだったが、3人は母の居る部屋に向かった。サニータがバルコニーから目をそらし中庭に視線を向けると、噴水のそばに辛子色のサリーを着た女性が立っている。よく見ると、石がらの入った竹かごを両手に抱えこちらを見ている。自分を見ているのか、それともその先にある何かを見つめるているのかわからなかった。サニータが宮殿の階段を上がろうと左手に動くと、その女性の目はサニータを追ってきた。サニータの頭が一瞬くらくらし、何かが蘇えってきた。闇の奥から誰かが呼んでいる。
「お姉さま、行きましょう」
 妹に声をかけられサニータははっと意識を取り戻した。女性の視線を払いのけるように首を振って階段を上がる。
 
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インドコルカタ旅36 「ガンガーの草笛 第三章」

2025年02月07日 16時10分00秒 | 本・セミナー
 能登のみなさん こんにちは

 第三章
「どこで遊んでたんだ。こんなに遅くまで。木くずを集めるのにそんな時間がかかるのか」
「ごめんなさい。父ちゃん。流木を探すのに手間取って」
「親に歯向かうのか。酒はどうした」
「お金がないから買えなかった」
「なんだと」
 というやヌーシャの右足を左手に握りしめた竹の棒でたたいた。
「痛い。止めて」
 ヌーシャは倒れた。
「父ちゃん、ねえちゃんを叩かないで」
「お願い」
 ダクラ―とシャンが父にすがる。
「邪魔をするとお前らも叩くぞ」
「父ちゃん。ダクラーとシャンを叩かないで」
「やかましい」
 その時、
「ブルート、何をしているの。子どもを打って」
 部屋の奥で横になっていたらヌーシャの祖母が右足を引きずりながら出てきた。
「年寄りは引っ込んでろ」
「それが母親に言う言葉か」
「うるさい。よぼよぼで金もかせがんと、飯食らってるだけのくせしあがって」
「母親によくもそんな口をきけるもんだ。お前を育てたんは私じゃないか」
「うるせい。けったくそ悪いガキとばばあだ」
 というとブルートはどこかに出かけていった。
「おばあちゃん。ありがとう」
「お前たちには苦労を掛けるね。あの子も事故で右腕を無くすまで、いい大工だったのに。大きな流木を拾って来たね。それでチャパティを焼いてあげよう」
「やった。おれもうはらぺこで死にそうだ」
「私も」
「でもおばあちゃん。母ちゃんに今日は井戸から水を汲んできておくれって言われているの。先に行ってくる」
「いいよ。母ちゃんは今日、タガール家の噴水工事に行っているから遅くなるんだ。なんだか、明日お嬢さんの10歳の誕生日会を庭園で開くから、それまでに修理するらしいよ。今日中に仕上げないといけないから少し遅くなるって。チャパティを食べた後でも、母ちゃんが帰って来るまでには汲みに行けるよ。あっ、お前も明日10歳の誕生日だったね。何もお祝いをしてやれず、ごめんね」
「えっ、そうなのねえちゃん」
「そうだったかしら」
「ねえちゃん、おめでとう。一緒にチャパティ食べようよ」
「そうよそうよ。おめでとう」
「分かった。じゃあ水汲みは後にするわ」

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インドコルカタ旅35 「ガンガーの草笛 第二章」

2025年02月05日 16時10分00秒 | 本・セミナー
 能登のみなさん こんにちは

第二章
 サッカーグラウンド半面ほどの中庭は青い芝生で一様に覆われ、その庭のやや北側あたりに直径5メートルはある円形の噴水が作られていた。普段なら高さ3メートルほどの噴水塔から水が弧を描き勢いよく人工池に降り注いでいる。しかし、外縁の大理石の一部が欠けていてその修理のために水は止まっていた。明日、中庭で催されるこの家、タガール家の長女サニータの十歳の誕生日パーティーに間に合わそうと工事はせかされていた。いつもならその噴水の外縁に腰かけるサニータは仕方なく中庭を口の字に囲む赤いレンガ造りの宮殿の南側のベンチに座り、妹のマブーラ、弟のラムに絵本を読んであげていた。
「もう僕飽きたよ」
「ラム、もう少しで終わるから。最後はとっても嬉しくなる物語よ」
「そうよラム。一緒に聞いていなさい。せっかくサニータ姉さんが読んでくれているのに」
「飽きた。それより、鬼ごっこしようよ」
「だめ、ラムいい所なんだから」
「お姫様の物語なんか面白くない」
ラムは芝生を駆けていった。
「マブーラ、これを読み終えたら鬼ごっこしてやろう」
「分かったお姉さま」
 最後のページを読み終えたサニータは、西側の花壇の前でしゃがんでいるラムに声をかけた。
「ラム、本を読み終えたから、鬼ごっこしようか」
 こちらを振り向いたラムを見ると花壇に咲くオオムラサキの花を左手に持ち、小さい右指をその花の中に入れてもぞもぞ動かしている。
「何してるの」
「この花の中の細いの、甘いんだよ」
 ラムは雄しべの蜜をなめていた。
「まあ」
「おねえさま、一つ上げる。なめてみて」
「ほんと甘い」
「だろ」
「私も欲しい」
 マブーラも近づいてきた。
「じゃあ、鬼ごっこしようか」
「もういい。それよりまた草笛吹いてよ」
「お姉さま。私も吹いて欲しい」
「分かったわ」
サニータは固そうなオオムラサキの葉を一枚もぎ取り口びるに当てると、ドレミの歌を奏でた。
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インドコルカタ旅34 「ガンガーの草笛 第一章②」

2025年02月03日 16時10分00秒 | 本・セミナー
 能登のみなさん こんにちは

 第一章②
 5分ほど歩いて戻り、草むらの中に布切れを見つけて再び流木の元に帰ってきた。そのぼろ布の一方の端に3人で流木を転がした。そして反対の端を3人で引っ張り引きずり運ぶ。10分ちょっとするとシャンが疲れたと言い出す。
「シャンもよく頑張ったね。ここまで来たらあと半分ちょっと。少し休憩しよう」
「うん。やったぁ」
 ヌーシャは草むらを足で踏みつけて倒し、3人が座れる場所を作った。するとダクラ―が、
「ねえちゃん、草笛をふいて」
「うーんこの辺には草笛を作る葉がないわ」
「草笛、草笛」
 次はシャンが言い出した。
「仕方ない」
 ヌーシャは辺りを見渡した。土手を見上げると、一番上の方にオオムラサキが咲いている。
「あの葉だったらできるかもしれない。取って来るから、ここで待っていて」
「ぼくを置いていくの」
「すぐそこだから」
「怖いよ。こっちを見ていて」
「分かった。見ていてあげるから。ダクラ―もそばにいてやって」
「私は大丈夫。だってそこだもん。シャンはまだ赤ちゃんだ」
「おねえちゃんだってさっき怖いって言ってたじゃないか」
「ケンカしない。けんかするなら草笛吹かないよ」
「分かった待ってる」
 ヌーシャは土手に向かって草むらに入って行った。思ったよりも草は深く、ヌーシャの胸近くまで伸びていた。たどり着くと、やはりそれはオオムラサキだった。妹らのも含めて肉厚で固そうなのを10枚ほどもぎ取った。ヌーシャは12歳になるとどこかに行ってしまった二人の姉らと川に燃料の流木をよく取りに来た。姉たちはヌーシャが疲れるときまって草笛を吹いてくれた。それをまねて教わり、姉がいなくなるころには吹けるようになっていた。
「じゃあ吹くよ」
 ピー、ピッ、ピー、ピッ、ピッ、ピッ、ピ。
 ドレミの歌を吹きだした。
「すごいねえちゃん。おれにも教えて」
「私も」
「じゃ、これを一枚ずつ持って。いつも言っているように表の方を口に当てて。上の方は上の唇に届くぐらいにして。その葉を震わせるように吹くの。はい」
 しかし二人とも音が出ない。
「ほっぺを膨らませたらダメ。ろうそくを消すように吹くの」
 ダクラ―のだけが、プッと鳴った。
「やったわ。なった」
「そう、そんな調子」
「おれできないよ。もういい」
「そんな簡単にできないよ。じゃあ、シャンにはこっちの草笛を作ってやろう」
 というと、そこいらに生えている長細い葉の一枚を小さく丸め、片方の端を指でつぶした。「このつぶれた方を吹くの」、シャンにその草笛を渡す。シャンが吹き出すと、ブーと鳴る。
「やった。ダクラーねえちゃんよりも大きい音がなった」
「シャンだけずるい。ねえちゃん、私にも作って」
「わかったわかった」

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インドコルカタ旅33 「ガンガーの草笛 第一章①」

2025年02月01日 16時10分00秒 | 本・セミナー
 能登のみなさん こんにちは

 昨年7月のインドコルカタ旅紀行、1月8日の投稿で32回を迎えましたが、まだもう少し続きます。遅々として進まずすみません。そうなんですが、5日間ほどのインド旅で私が感じたことを「創作」にしてみました。タイトルは「ガンガーの草笛」です。紀行の途中ですが今日からまた隔日程度で9回にわたって連載します。今日はその第一章①です。ご興味お持ちの方はお読みください。 

 第一章①
 ガンガー派川フーグリー川の河川敷をヌーシャは妹、弟と歩いていた。三つ離れた七歳の妹の腰ほどにまで草は茂り、五歳の弟は胸元まで迫る草が時折顔にまでかかってしかめっ面を繰り返していた。もう疲れた様子ですぐ前を歩く姉に、
「ねえちゃん どこまで行くの。もうおれ歩けない」
「だいぶん来たわね。でも木を見つけないと、今日はごはんも作れないよ。もう少しがんばろう」
 一番後ろを歩いていた妹はまだ少し元気で、
「シャン、もっとがんばれ」
「ダクラーねえちゃんはもう大きいから大丈夫なんだ。おれは嫌だよ。足が痛い。あっ」 
何かにつまずいてシャンが転んだ。
「シャン、大丈夫」
 すぐ前を歩いていたヌーンシャが振り返って助け起こそうとする。
「いたーい」
 両手をついたシャンが起き上がろうとした時、
「ねえちゃんこれっ」
 と弾んだ声で地面を指した。そこには大きな流木が横たわっていた。
「あっ、流木。シャン、よく見つけたね。これでごはんが作れるよ」
「やったぁ、ねえちゃん、もう帰れるね」
「うん。でもどうやって運ぼう。とっても重そう」
「大丈夫」とシャンが手をかけたが、5歳のシャンでは転がすこともできない。ヌーシャでも一人で持ち上げるのが精いっぱい。もう20分も歩いてきた家までは到底運べない。ヌーシャはさっき大きなぼろ布が落ちていたのを思い出した。あの布の上に載せて引きずっていこう。
「ダクラー、シャン、少しここで待ってて、私はさっき見つけたぼろ布を取ってくる。その上に載せて運ぼう」
「嫌だよ。ねえちゃんがいないと怖いよ」
「大丈夫すぐだから」
「だって、毒蛇が出たらどうするの」
「これを運ぶのには布がいるの。さっき来た道に落ちていたから拾いに行くの」
「じゃ、おれも付いていく」
「仕方ない。おいで。でも疲れたって言ったらだめだよ」
「ねえちゃん、じゃあ私も一緒に行く」
「分かった。三人で布切れを探しに行こう」
  
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前方後円墳から方墳へ

2024年12月28日 16時10分00秒 | 本・セミナー
 能登のみなさん こんにちは

 12月の飛鳥史学文学講座は、関西大学客員教授の徳田誠志さんが「近つ飛鳥と遠つ飛鳥の陵墓」について語りました。
 継体天皇を父に持ち母は仁賢天皇の娘の欽明天皇、さらにその欽明と宣化天皇の娘との間に生まれた敏達天皇は継体以降の天皇家の本家本筋です。そしてその血筋に蘇我系はいません。ここまでが前方後円墳。その後の用明天皇、崇峻天皇、推古天皇は全て母が蘇我稲見の娘。陵墓は方墳などにとって代わります。
 その方墳、大陸ではこちらが主流です。蘇我家にすれば、大陸文化を取り入れた最新の形、350年続いた時代への大変革でした。さらに乙巳の変以降、その蘇我からの決別としての天皇の八角墳へと移行。大型古墳の終焉に向かいます。

 それにしても、天皇の陵墓は江戸時代までに多くが治定されていますが、明治維新前後に数基、大日本帝国憲法発布の1989年前後に十数基治定されたと。帝国憲法第1条に「大日本帝国ハ万世一系ノ天皇之ヲ統治ス」と書かれていて、万世一系の天皇に瑕疵があってはならないとの当時の首相の号令下、全ての天皇の墓所の特定を急いで進めたそうです。

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岸田芳樹君関大で10/11、米大統領選について講演、

2024年09月27日 16時10分00秒 | 本・セミナー
 能登のみなさん こんにちは 孤立した集落、断水・停電の世帯、避難されている方、行方不明の方がいらっしゃいます。普段の生活に早く戻れますように。行方不明の方のご無事をお祈りします。

 時事通信社国際担当役員で関西大学客員教授の岸田芳樹君が10月11日、関西大学(関大)で、アメリカ大統領選挙の行方について講演します。一昨年から客員教授を務めていて、関大での講演はこれで3回目です。彼は国際法ゼミで一緒に学んだ間柄でぜひ行きたいのですが、叔母らと小旅行があり、残念ながら参加できません。選挙結果が国際社会に与える影響にまで話が及ぶそうで、聴きごたえのある講演になるでしょう。ぜひご参加ください。

日時:2024年10月11日(金)14:40~16:10
会場:関西大学千里山キャンパス 第一学舎5号館 E601
   阪急千里線関大前駅下車徒歩約10分
演題:岐路に立つアメリカ=国際社会の行方左右する大統領選挙
講師:岸田芳樹
    時事通信社取締役(国際担当)
問合せ;関西大学外国語学部(電話・大代表06-6368-1121) 

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アジア図書館で連続イベント開催

2024年09月06日 07時21分18秒 | 本・セミナー
 能登のみなさん こんにちは

 アジア関連の書籍を中心に50万冊以上の蔵書を誇る大阪・淡路「アジア図書館」が9月10月に連続講座を開きます。
①9/8(火)台湾社会の多言語・多文化に関して
②9/21(土)韓国の歩き方
③10/6(日)世界の大衆音楽の演奏
です。詳しくは添付のチラシをご覧ください。


 アジア図書館はアジア諸国と日本の交流を目指し1981年に発足。アジア関係を中心に50万冊を超える蔵書を誇る民間の図書館です。図書の貸し出しだけでなく、語学教室、異文化交流イベントを開催しています。ほぼボランティアに頼って運営されていてボランティアを募集しています。また財政的な応援も募っています。入会(入会費2000円、年会費3000円から)、ご寄付をいただくと本当にうれしいです。
 よろしくお願いします。

 アジアセンター21・アジア図書館
 大阪市東淀川区淡路4-3-15(阪急淡路駅西口すぐのアイゼンビル2階)
 TEL: 06-6321-1839 
 https://asian-library-osaka.org/

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 造花のことなら、大阪で100年の歴史を誇る造花輸入問屋の(有)ニューホンコン造花へ。卸専門です。装飾造花、ギフト造花から菊、百合、樒(シキビ、しきみ)、榊(サカキ)など仏花、神様用造花まで扱っています。
 (有)ニューホンコン造花 
 〒581-0845 八尾市上之島町北5-32-2
 TEL 072-923-5587 FAX 072-996-4187  
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人類館事件を考える展示

2024年09月02日 16時10分00秒 | 本・セミナー
 能登のみなさん こんにちは

 1903年、大阪で開かれた博覧会で、沖縄、アイヌ、台湾など様々な民族の方々が動物の見世物のように展示された「人類館事件」を取り上げた展示会が4日から8日まで、大阪国際交流センターで開かれています。
 1903年と言えば日清戦争が終わり、日露戦争が始まる直前です。当時のいわゆる日本人の意識の中に、すでに欧米ではない他民族を低く見る風潮がはびこっていたことを示しているのではないでしょうか。さらに民族を見世物のように展示する差別的な行いだけでなく、沖縄の方が「アイヌと一緒にするな」と抗議したり、台湾の方々の展示はあったのに清国の展示は急遽取りやめられたりと、差別の構造的な問題にまでつながっています。ぜひお越しください。

「人類館事件を知っていますか? 博覧会と差別」 
日程 9月4日(水)~8日(日)
時間 10時から17時(入場は16時30分まで、最終日は12時まで)
場所 大阪国際交流センター1階ギャラリー(天王寺区上本町8-2-6)
   最寄り駅は地下鉄谷町九丁目、四天王寺前夕陽丘、近鉄上本町
記念講演 9月7日(土)14時から、関西沖縄文庫の金城カナグスク馨さんが「人類館事件は本当に事件だったのか」と題し講演
入場料 無料
主催 大阪人権博物館(リバティおおさか)電話06-4301-7783

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渡来人と蘇我氏を考古資料から考えると

2024年08月28日 16時10分00秒 | 本・セミナー
 能登のみなさん こんにちは

 8月の飛鳥史学文学講座(関西大学飛鳥文化研究所、明日香村教育委員会主催)は同大学文学部教授の井上主税さんの「渡来人とかかわる考古資料から蘇我氏を考える」でした。蘇我稲見、馬子、蝦夷、入鹿の4代にわたる蘇我氏の邸宅や古墳を検証。特に古墳については確定はできないものの、稲見は石棺の推定年代などから五条野丸山古墳、馬子はもちろん石舞台古墳、蝦夷、入鹿は五条野宮ケ原1・2号墳を挙げていました。

 来月は9月8日(日)午後1時から明日香村中央公民館で、同大学文学部の藤田高夫教授が、文字を書く媒体が木簡から紙にが変わったことで漢字にどのような変化が起きたかを話します。面白い角度からの考察です。
 詳しくはこちらをご覧ください。
 ご参加ご希望の方は上記事務局でも、司元にご連絡いただいてもかまいません。

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