今日の1句

極まりて息呑む仕掛け花火かな　　　つゆ草

15日の諏訪湖の花火大会に行って来ました。生憎の雨が時折降りましたが、何のその花火大会は予定通り開催され、今年は７０周年記念花火とかで、４万発もあがり、最後の頃の「宇宙戦艦ヤマト」は迫力満点で過去に見た花火のどれよりも素晴らしいものでしたが、それにも増して、諏訪湖だけの圧巻の仕掛け花火と称する横一列に長く伸びたナイヤガラは、本当に見事で湖面を彩るものでした。写真は失敗だらけで、腰痛も高じて悲惨なものでしたが、しっかり目に焼き付けて来ました。やはり年に一度は大きな花火を見たいものです。諏訪湖はこれで２度目、長岡は２年前に行っているし、今度は大曲の花火を見たいと思っているものの、体力の限界を感じたのでもう無理かも・・と思った次第です。白馬の旅館に着いたのは夜中２時でした。地方の花火は覚悟がいるのです。１６日もあまり天気はよくなく、上高地では酷い雨の中の散策でしたが、しっとりした風景は独特で涼しかったのも良かったです。久しぶりの娯楽でした。

今日の1句

勘違いばかりの日々や虫の声　　　つゆ草

夕べ、今年初めての虫の鳴く声を聞きました。昼間暑かったので勘違いかと思い、耳を澄ませたら、チッチッチッと小さな声が聞こえ、虫の種類は良く分かりませんでしたが、確かにあれは今年初めての虫の音です。何だか嬉しくて、切なくて、懐かしくて・・・でした。又、昨日は娘に用事がありメールするもコールするも応答無しで、部屋に倒れているのではなど妄想が働き、思はず電車に飛び乗って3駅位進んだ所で、ハッと今日は仕事の日だった事に気づき戻りました。遠く離れて住んでいるので連絡が取れないと、最悪の事を考えてしまう癖が抜けません。印鑑が違っていたり、約束を忘れたり、勘違いだらけの日々に情けなくなる昨今です。

今日の1句

秋涼し和紙に滲みし墨の色　　　つゆ草

昼間は残暑がありますが、朝早くの目覚め時は少し涼しさを感じます。去年はダメだった読売書展でしたが、今年は何とか入選し、ほっとしました。上野の美術館と六本木の新美術館とに分かれての展示になる程、書道をやっている人は多く、その書体も様々で、優秀な人の作品はもはや難し過ぎて読めません。何事も続ける事という教えに従い何とか頑張っていますが、今年の暑さには、程ほど体が参り、中々行動に起こせませんでした。来週は諏訪湖の花火に行く予定ですが、体が心配です。台風も心配です。心身共にだらしない連日です。

今日の1句

立秋や昭和の名優また一人　　　つゆ草

昨日今日と台風のせいか涼しくて助かります。色々としなくてはならない事が少し片付きました。今日の句の昭和の名優というのは津川雅彦氏が亡くなった事をニュースで知り、ちょっと前に奥さんを亡くしたばかりで、責任を全うしたかの様に逝かれたのに、心動かされました。何年か前、我が街にサンタが屋根にいる子供専門のお店があり、高級な子供服やら玩具やらが人気の彼の愛娘への愛を感じるお店があったのを想い出しました。ビル一つ彼のセンスが詰められた有名なお店でした。物凄くファンという訳ではないのですが、平成がもうじき終わろうとしている昨今、昭和の懐かしい名優達が次々消え去っていくのは誠に残念です。

今日の1句

秋蝉のしがみつきたる哀れかな　　　つゆ草

今朝6時頃、窓の外の木の幹に蝉がスッと飛んで来て、涼しい影の部分に這って行ったと思ったら、鳴く訳でもなくそれからずっと３０分も動かずに彫刻の様なさまでじっとしているのです。もう元気が出ないという風情で、何だか吾を見ているようで哀れでした。その後もベランダの隅の方でバタバタしている音がし、もう今日限りの命かと心配しています。蝉といえば、娘が脱皮する蝉の瞬間を写真に撮ったとかで、殻を抜けて薄青い奇麗な羽になる迄をメールで送ってくれ、その素晴らしさに感動しました。貴重な瞬間を良く見つけたと感心です。小さな生き物の珍しい生態を見つけるのが得意なのです。今我が街の駅前では盆踊りが真っ盛りですが、写真を撮りに行くエネルギーは無く、ひたすら氷をかじりゴロゴロしている今日この頃です。