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ブラック・スワン

2011年05月16日 16時49分25秒 | 映画
今日は映画「ブラック・スワン」を観に行きました。
見るに至ったきっかけは
通勤している駅にこの映画のポスターが貼ってあり
そこに写っている主演のナタリー・ポートマンがカッコよくて
調べてみたらこの作品でアカデミー主演女優賞を受賞しているとのことで、
ちょうど映画館のポイントも溜まって
無料で見れるので、いいタイミングかなぁと。
更に調べると、20日からはスクリーンの大きさが小さくなる為、
(パイレーツ・オブ・カリビアンに替わってしまう)
どうせ見るなら大きなスクリーンの方がいいので
今日にしました。

9:50からという朝一の上演時間にしましたが
入場券を買う列の自分の前に
女性9人、男性1人のおばちゃんグループがいて
「○○さん、こっちよ~」とかテンション上がっていたので
同じ映画じゃなきゃいいなぁ~と
危惧してしましたが、幸いにも違う映画で助かりました。
(おそらく「八日目の蝉」「岳」あたりだったか)

入場券無料にプラスしてポップコーンもサービスで付いてきて
キャラメル味にしましたが、
甘すぎて普通に塩味にすれば良かったかもです。
1回につき12ポイントついて、
60ポイントでこのサービスが受けられるので
5回行けば1回無料で、お得感は相当あります。
映画館はいつでも気軽に非日常感を味わえて
家のホームシアターとは一味違います。
前置きはここまでにして、映画の感想に移ります。

★あらすじ★
ニューヨーク・シティ・バレエ団に所属するバレリーナ、
ニナ(ナタリー・ポートマン)は、踊りは完ぺきで優等生のような女性。
芸術監督のトーマス(ヴァンサン・カッセル)は、
花形のベス(ウィノナ・ライダー)を降板させ、
新しい振り付けで新シーズンの「白鳥の湖」公演を行うことを決定する。
そしてニナが次のプリマ・バレリーナに抜てきされるが、
気品あふれる白鳥は心配ないものの、
狡猾(こうかつ)で官能的な黒鳥を演じることに不安があり……。


結論からいうと、最高です。
もうこの映画を見たら
ほとんどの人がナタリー・ポートマンのことが好きになると
思います。
元々、好きな女優さんだったけど
今日で一気に1位に躍り出ました。
何ていうか「女優魂」みたいなものをすごく感じて
この役を演じきるのにそれはそれは相当ストイックで
シビアな生活をしてきたのが伝わってくるし
でも文字では自分が感じたものを表現しきれないのが
残念でなりません。

バレエシーンがまた強烈で、
カメラがアップで寄って、その息遣いとつま先立ちの足使い、
ターンなど鳥肌ものでした。
バレエなんて今まで全く興味がなかったけど
こんなにすごいものだったのかと関心しました。
「白鳥の湖」はその名前と音楽は知っていましたが
ストーリー自体は知らなくて
白鳥の他に、黒鳥なんているなんて思いもしませんでした。
この正反対の白鳥と黒鳥を一人で演じ分けるのは
二重人格のようなもので
人には生来の資質がありますから
どちらかは演じなければならないわけで
相当難しい作業でしょう。

こういう世界にありがちな、役をとる為の足の引っ張り合い、嫉妬
過保護すぎるステージママの存在、
演出家との男女の関係など
素人にも想像できる事象は満遍なく取り込んでいて
分かりやすくもあります。
これが日本人だとそこまで露骨なことはないだろう、
って感じやすいけど、外人ならありうるんじゃないかと
自然に感じるのは不思議です。

とはいっても、官能的な表現をさせる為に
演出家が「今夜、自慰しろ」とか言うのにはさすがに苦笑しました。
でも真面目なニナは本当にその晩、自分の寝室でしてしまうのですが
その最中、後ろを振り返ると母親が椅子に座って寝ている、っていう
怖すぎて笑ってしまう演出に脱帽です。
演出家役にヴァンサン・カッセルを起用していますがこれも大当たりで、
演出家と役者の違いはあるにせよ
現実でもこういうことしてそうです。
いわゆる「白鳥の湖」をイメージして観に行くとやばくて
スリラーでありホラーという意識をもつことが必要です。
殺人も残虐シーンもありませんがR15指定になっているのは
そういうことです。

ニナはプレッシャーで精神を病んでいってしまうわけですけど
芸術を生み出す人って多かれ少なかれ
普通の精神ではやっていけない気がします。
最近は、楽しんで作品つくりました、っていうのが
いいとされている風潮があるけど
本質的には、ギリギリまで追い詰められて
気が変になりそうなときほど、
素晴らしい作品って生まれる気がします。

こういう作品を見ると、日本のぬるさみたいなものは
正直感じます。
特にドラマやテレビ局主導の映画などは
一つの作品として見たら学芸会レベルに感じなくもありません。
売れている女優さんでこの役をこなすほどの覚悟ができている人は
まぁいないですよね。
バレリーナに見えるような肉体にしたり
演技とはいえ自慰行為させられたり
まず事務所が絶対にそんなことさせないし。
まぁ濡れ場シーンがあったら
作品そのものよりそこがフィーチャリングされてしまうしね。

普段はこういうヒューマン・ドラマ系のものは好きじゃないんだけど
本当に観に行ってよかったです。
映像はわざと画質落としたようなざらついた画質でしたが
これが正解で、綺麗で鮮明なほどいいと常々思っていたので
目から鱗が落ちました。
バレエシーンの映像と音の迫力を味わえるように
映画館で、しかもできるだけ大スクリーンで
観ることを強烈におススメします。


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