これが私の生きる道

こむずかしいことやきれいごとは
書いてありません。
読みやすさを心がけて書いています。
読んでみてください!!

ミツバチの羽音と地球の回転

2011年06月16日 23時10分03秒 | 映画
今日は宿直明けで8時45分頃、職場を出て
銀座線に飛び乗り、渋谷駅からトボトボ東急百貨店方面に歩いて行き
地図を片手に目的地らしき場所に到着すると
既に10人ほどの列が出来ていました。
平日の朝で、自分一人しかいなかったら
恥ずかしいなぁなんて思っていただけに意外でした。

まだ入場券発売の9時30分までに15分ほどあったので
所在無げに待っていると
20代位のカップルが数組、坂の上から歩いてきました。
有名なラブホテル街で、ついついチラチラみてしまうし
何か芸能人が婚約会見とかで
子作り頑張ります!って笑って言っているのを聞いたときの
気恥ずかしさに似ています。
でも向こうも向こうでこんな朝っぱらから何並んでいるんだ、
って感じでどっちもどっちかなぁって感じです。

5分位前にシャッターが開いて
階段を上ってビルの中に入っていき更に待っていて
9時30分になっても入り口は開きませんでした。
まだかなぁって思っていると
下から階段を上ってスタッフらしき人が中に入っていきました。
そしてその5分後位経ってからやっと受付開始でした。

9時30分開始って正式に謳っているし
オープン10分前には出勤していなきゃいけないし
しかも並んでいる列とすれ違うとき
「すみません」位言うのが普通だと思うんですけどね。
エネルギー問題のような志の高い作品を上映するのだから
こういうことをきちんとしなければ本末転倒な気がするんですけど。

整理番号順の入場で、14番でしたが
何とか端っこながら最前列を確保できて
映画を見るにはもう2列ほど後ろの方が好都合ですが
仕方ありません。
映画は山口の祝島の住民が原発反対の活動をしている様子を
ドキュメンタリータッチで撮影されたものです。
現在の状態のような原発が危険なものとしてというよりは
この島の生態系を破壊して
漁業や農業中心の生活が脅かされることを重点的に描かれています。

中部電力が海中にブイを打つのに
住民がそれを阻止しようと船を出して
一触即発のムードになったときに
その職員が「何十年後を考えたとき、(この島は)第一次産業だけで
やっていけません。(だから原発を作りましょう)」
みたいなことを話して説得しようとするんですね。
でもこんなの島の人からすれば
今までの歴史を否定するようなものだし
反感買うだけで、説得するにはひどい文句だなぁって感じました。

脱原発の進んだスウェーデンでの取材で
村長が話していたことで
「何かを推し進めるには、個人の自主性と責任が必要だ」
ということがあって、
これが日本人には一番難しいことではないかと感じました。
普段仕事をしていても
いかに責任を逃れるかが仕事的なところもあって
それをエネルギー変換でもしようというのはハードルが高そうです。

映画が終わってすぐにトークイベントスタートしました。
ステージ向かって左から一青さん、藤波心、鎌中監督という並びで
自分は左端だったので一青さんの目の前でしたが
椅子が中央に寄っていたので横顔ばかりなのが残念でした。
でも飲み物を飲むときとかにたまにこっちを向くこともあり
そのときはめっちゃよく見えました。

昨日、場所を確認しようとこの映画館のHPを確認すると
トークゲストの欄に藤波心という人が追加されていました。
中学生アイドルとかでブログで原発反対の記事が
話題になった人みたいですが
はっきり言って邪魔です。
一青さんが話す量が間違いなく減るし
今日並んでた人の中にも彼女目当ての人がいたかもしれないし。

なんて思ってたんですけど、今は好感が持てました。
やはり生で話を聞くと結構イメージって変わります。
彼女は現在、関西の方の中学校に通っているそうですが
学校ではブログに書いた原発の話題についてはタブーになっているそうです。
あれ以降、離れていった友人もいると話していましたが
中学生じゃしょうがないかもしれないと思いました。

自分の学生時代と比べて、今の子たちが不幸に感じるのは
普通に健やかに育つのが難しいように思うときです。
何か目立つことをすれば裏掲示板で叩かれる、
運動会をすれば差別だから順位をつけるなという(今はあまりなようですが)
個人情報などとても息苦しさを感じます。
環境汚染なんかに隠れて目立ちませんが
ものすごい負の遺産だと思います。

一青さんがツアーで、原発をどう思いますか、
ってアンケート取っていることについて触れて
やはり福島から離れるほど、
原発は必要と答える人が増えると言っていました。
(特に三重はかなりそう答えた人が多いそう)
関東に住んでいるので西の地域の様子は分かりませんが
心ちゃんも関西の学校ではあまりみんな興味ないって
言っていたので、そうなんでしょう。

震災後の祝島では、中部電力曰く「もっと頑丈な原発をつくる」ということで
尚も原発開発は進んでいたらしいですが
さすがに山口県知事がストップを掛けている状態とのことです。
映画では映っていませんでしたが
島には原発推進派の人もいたわけで
その人たちは今どのような立場にいるのか気になりました。
今更、反対派に鞍替えしようたって
受け入れられないでしょうね。

鎌中監督は想像していたより、お歳を取った方で
(なぜか若い監督を想像していました)
説教くさいかと思ったらそんなことはなく
気さくな方でした。
信教的にやみくもに原発反対と言っているわけではなくて
経済性なども鑑みて
現実可能な方向性を模索している印象を受けました。

見る前は、一青さんみたさで観に行っただけだし
原発も無いに越したことはないけど
難しいだろうと思っていました。
でも映画を見て、こうやって生で話を聞くと
かなり反対の方に傾いたのは正直なところです。
思ったより楽しいイベントでした。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿