これが私の生きる道

こむずかしいことやきれいごとは
書いてありません。
読みやすさを心がけて書いています。
読んでみてください!!

奥田英朗「サウスバウンド」を読んで

2006年04月08日 22時48分31秒 | 読書
 事前にどんな内容か全く知らずに読みました。
子供が主役の話はあまり好きではないので
あらすじを知っていたら読まなかったかもしれません。
それでも500ページを超える小説にもかかわらず
まぁまぁ面白かったです。

 上原家が西表島に渡島する第2部の方が個人的には好きです。
この島の生活には憧れます。
イメージでいうとペンギン村みたいな感じですかね、
小学生時代にリアルタイムでアラレちゃんを読んでいる時には
本当にこんな村があったらいいなぁって
結構本気で思っていました。
あの世界ってある意味ユートピアじゃないですか。

 西表島の生活もこの物語中を見る限り、近いものがあるのかなって・・・。
まぁ現実はこうはいかないし、人の中身も変われるものじゃないだろうけど
小さい頃からこれが普通だと思えば
テレビがなくてもお金がなくても
こういう生活でも苦もなく暮らしていけるのかもしれませんね。

「小早川伸木の恋」最終章

2006年04月05日 20時22分28秒 | 芸能・テレビ
 やっと「小早川伸木の恋」最終回を観ました。
何とか話を終わらせようと忙しない展開で
伸木とカナの別れのシーンはもっと時間を割いてよ、
と思いましたが視聴率が低いと30分延長スペシャルにはならないようです。

 そんな中でも見どころはありました。
離婚調停で、伸木と妙子の言い分は男と女の違いをまざまざと感じました。
妙子は「自分がいけない所があったら言ってくれれば良かったのに」
と言うのに対して
伸木は「(批判するようなことを言って)険悪になるのが嫌だったんだ。」
と胸のうちを明かしていました。

 自分も色々言って喧嘩になったりするのが嫌だったので
そういうことはあまり話さなかったんですけど
そうすると、言ってくれなきゃ分からないってよく言われました。
 かといって女性はべらべら何でもしゃべる男性が
好きかというとそういうわけではないし
あまりにも図星なことを言うとすごく怒るし
「自分に都合のいいことはどんどん言って」というのが本音だと思います。

 翻って男性の方は「煩わしい思いをさせないで言わなくても察してくれよ」
というのが本音でしょうね。
どっちにしてもそれぞれのエゴで、どちらがいいも悪いもないわけですが
二人の仲が上手くいっている時よりも
こういう状況の悪さをどう改善していくかというところに
本当の相性のよさがあるような気がします。

 また同じく調停シーンで弁護士の仁志が
「四六時中、喧嘩するほど夫婦仲が悪い位なら離婚してもらったほうが
子供はうれしい」というのは確かにな、と思いました。

 仲が悪いのに離婚しない時に「子供がまだ小さいからしょうがない」
みたいなことを言いがちですが
子供にとっては甚だ迷惑な話で、
あたかも自分のせいで離婚できないって
責任を押し付けられている風に感じてもおかしくありません。
そうやって自分の言い訳に使うのは卑怯だと思います。

 妙子の弁護士役でかとうかずこが出ていましたが
自分も離婚したばかりなのに
この配役は、うけを狙っているのかとうつりました。
すっぴんで出ているのかと思うほど
ブサイクに映っていました、心労のせいでしょうか・・・。

野球の解説は天下り先じゃないぞ

2006年04月04日 19時12分37秒 | スポーツ
 今日から大リーグも始まり
仕事が休みだったのでマリナーズとヤンキースの試合をちら見しました。
城島はホームラン打って、松井は4安打も打つし
日本人選手の幸先のいいスタートは心を軽くさせます。

 マリナーズ戦では去年まで同チームに在籍していた
長谷川が解説をしていました。
これがものすごくよかったです。
チームの裏事情や、性格などを織り交ぜてこれはどういう選手なのか
といった説明は聞いていて面白かったです。
 実況のアナウンサーも出すぎず引っ込みすぎず
会話のテンポもよく試合そのものも競っていたこともあり
早朝にもかかわらず集中して見れました。

 それに比して他の局の巨人戦中継の実況解説のつまらなさと
いったらありゃしません。
大体ちょっと野球知っている人なら誰でも思うようなことしか言いません。
「先頭打者にファアボールはダメだ」とか「外人への初球はボールから」
とかもう聞き飽きました。
 聞きたいのはそんな一般論ではなく、
ダメだと言われているのにどうしてそんなプレーをしてしまうか、
という所です。
江川なんかは多聞に主観な解説が多いですが
正しいか正しくないかは別にしてこれ位言ってもらったほうが
こちらとしては楽しいわけです。

 今日の長谷川の解説を聞いて思ったのは
解説は一人の方がいいなということです。
2人以上いるとお互い譲り合って、
いいたいことを言っていないんじゃないかって感じます。
特に重鎮なんかいると新米解説者は全然しゃべれなくなり
こんな所で体育会気質を見せられても困ります。

 つまらない解説で、おざなりの事をしゃべって
選手にはもっと攻めていかないと、なんて言っている解説者のほうが
全然あんた攻めてないじゃん、と思ってしまいます。
これでは、天下りしている役人と変わりません。

 あと実況のアナウンサーもうるさい。
民放は軒並みひどいものですが、特に日テレの船越アナと
テレ朝の中山アナ、TBSの松下アナは出てくるだけでうんざりします。
何とかしてもらいたいものです。

金の斧と銀の斧、落としたのはどっち?inトリビアの種

2006年04月02日 20時19分38秒 | 芸能・テレビ
 今週の「トリビアの種」は面白かったです。
小学生が10円を持って駄菓子屋に行って
お金を払う時に店員さんがわざとお金を落として
100円玉と500円玉を見せて
「落としたのはどっちかな?」と尋ねて、反応をみる実験です。

 落としたのは10円玉と答えた正直者は3分の2近くもいましたが
これは実験台になったのが私立の小学校に通う
いわば訓練されている、いけ好かない子供だったので
こういう結果でしたが公立に通う子もランダムにしたら
ここまでの結果にはならなかったでしょう。
 そこで独断と偏見で、回答別に
大人になった時にどういう大人になるか考えてみました。

・「落としたのは10円」と答える。
 真面目でルーティンワークはこなせるけど
機転を利かせなければならない仕事には向かずに
社会人になったら使えないタイプ。
 何の逡巡もなく答えた子はまだいいけど
躊躇したあげく、びびってこう答えた小心者は相当苦労しそう。

・「落としたのは100円」と答える。
 100円あればガチャガチャはやれるし
ある程度欲しいものは買えるちょうどいい額で
欲望の赴くまま何の計算もしないで選んだ可能性が大きく
己の欲望に弱いタイプ
 でも案外こういうタイプは社会に出て疎まれながらも
本人は柳に風で幸せに生きていける確率が高い。

・「落としたのは500円」と答える。
 仕事で成功する確率は高い。
人間としては嫌なやつである確率も高い。
いわゆる「勝ち組」になれる。

・「落としたのは500円と100円両方」と答える。
 欲深すぎ。ホームレスになる確率高し。
持論ですがホームレスになる人(リストラとかは除く)
って欲望が強すぎて
上手くいけば大金持ちになれるけど
逆目に出た結果がああいうことだと思っています。
ちなみに今回の実験ではこう答えた子が1人いました。

・「落としたのは1万円札」と答える。
 10円落としておいて「100円と500円どっち落としたか」
なんて聞くのはあやしい、絶対何かあると考えて
「1万円落とした」と逆にペテンをかけられたら
すごい子だと思う。(たぶん、いないと思うけど)
将来とんでもない大物になるか犯罪者になるしかないのでは・・・

石持浅海「扉は閉ざされたまま」を読んで

2006年04月01日 17時45分24秒 | 読書
 2006年版「このミステリーがすごい」第2位ということで読んでみました。
図書館に予約したらあっという間に借りれたので
あまり人気がないのかなと思っていましたが
この悪い予感が当たってしまうとは・・・。

 殺人シーンが冒頭に示されて、
徐々に犯人が追い込まれていく「刑事コロンボ」形式のお話で
犯人の伏見の一人称で物語りは進んでいきます。
その犯人を追い詰めていくのは伏見の大学時代の友人の妹の碓氷優佳です。

 もうこの二人が嫌味ったらしいったらありゃしません。
二人だけが分かり合ってるみたいな描写が山ほど出てきて
他の人物はウスノロマヌケな感じで描かれていて
フィクションとはいえ気の毒になりました。

 特に探偵気取りの優佳は嫌な奴で、人が言った言葉の端々を集めて
「私はこれからこう推理したのよ、すごいでしょう。」
と言わんばかりにべらべらしゃべりまくり
周りの羨望を集めるというひどいやつです。

 本当に頭がいいのならこんなことは
別にひけらかさないだろうと思ってしまいました。
作者はこういう人物を魅力的な人物だと思っているのかな、
だとしたら深みがないなぁと失望です。
これで勘違いして優佳を主人公にシリーズ化しなきゃいいなぁと危惧しています。

 たぶん「このミス」に選ばれたのはトリックの崩し方とかに
あったと思うのですが、その他の部分がひどいものだから
そんなことはどうでもよくなって
早く終わってくれと飛ばして読みました。
 殺人の動機も「半落ち」を読んで思いついたような
「それで人を殺すか?」っていうとんでもないものだったし
いいとこなしでした。

 ラストの締めくくり方は嫌いではなかったのは皮肉なことですが
このまま「閉ざされたまま」でいて欲しかった作品です。

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