九里(栗)より(四里)うまい十三里
昨日はNHKの食の情報バラエティー番組「うまい!」では熊本県山鹿市の栗の特集をしておりました。
山鹿市は最も栗の栽培が盛んだとか。地域のご婦人方の炊いた栗ご飯をMCの天野ひろゆき氏がおいしそうに食べていました。その他にも栗を使った料理やお菓子が登場し、現地では九月から十一月まで栗を使ったスイーツフェアを開催しているのとか。
しかし九月から十一月までとは、ずいぶん長いですね。栗は収穫してすぐよりも、少し置いた方がおいしくなるからでしょうか。以前同局の「ためしてガッテン」でも、冷凍庫のチルド室の中で数日保存するとおいしくなると言っておりました。
なんでも0℃で保存すると、栗の糖分は三日で二倍に三十日で四倍に増えるのだとか。この辺はさつま芋もそうですね。ただしさつま芋の場合は低温だと腐ってしまいます。常温で日の当たらない室内で保存しましょう。
生家には「芋窯(いもがま)」と呼ばれるさつま芋を貯蔵する穴が客間の床下にあります。畳一畳くらいの広さで、深さは大人の背丈くらいです。
まず藁を敷き詰め、その上にもみ殻を敷き詰めます。もみ殻が十センチくらいの厚さになったら、前もって掘っておいたさつま芋を並べて入れて、その上にもみ殻を大量にかけて保存します。
以前は今の時期になると畳をあげ床板をはがし、芋窯の掃除からはじめていました。古いもみ殻や藁は湿っていて気持ちが悪いのですが、新しいもみ殻はサラサラとしてとても気持ちが良かったです。
芋を入れ終わると、外した床板を元にもどし、その上に畳を敷きます。芋窯は客間の床下にあるので、畳も一番上等な物を使っております。それがまた重くて、測ってみると三十キロもありました。その後は必要に応じて芋を出してくるのですが、そのたびに畳を持ち上げるもの大変でした。
今思えば、なぜそんな大変な作業をしていたのだと思います。それでも止めなかったのは、芋窯に入れておくと冬になっても腐らないし、焼き芋にするととてもおいかったからです。七輪に消し炭をおこし、専用の焼き芋器で焼きました。
おやおや、話がずいぶん脇にそれてしまいましたね。本当は栗の思い出を書くつもりでしたが、焼き芋の魅力に負けてしまいましたね。九里(栗)より(四里)旨い十三里ですね。
さて栗の話はまた次回と言うことで、今日はこれまで。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます