時代のウェブログ

イマを見つめて
提言します

ネグレクトとペット捨て事件

2006年07月18日 15時46分00秒 | 社会・経済
畠山鈴香被告がネグレクト(養育放棄・育児放棄)だったのは、様々な報道から間違いないと考えて良いだろう。ネグレクト問題の難しい点は、それが「悪意」によってではなく、「無知」または「無責任」によって成されるという点だ。ネグレクトの大部分は、この子に辛い思いを味合わせてやろうとか、苦しめてやろうなどと考えて行っているのではない。ただ、単に「面倒臭い」とか「他にやりたいことがある」という理由で放置している。中には「毎日1~2度、食事を与えている」という行為だけで「大変な世話をしている」と心から信じている親もいる。畠山被告にしても、彩香ちゃんが邪魔だったから常に悪意を持って接していたとは考えにくい。
ひとつの理由として、離婚の経緯が挙げられる。報道によれば、離婚に際して畠山被告は養育費を受け取っていない。畠山被告が作った借金百万円の肩代わりを要求し、結局半分の五十万円を支払わせることで決着している。しかし子供を育てるというのは大変な金がかかる。五十万円では一年分の養育費にも満たない。損得勘定では、子供の引き取りを拒否するか、養育費を要求するか、どちらかの方法を取って然るべきだ。離婚原因が畠山被告にあったようだが、世の中には女性側に離婚原因があっても子供を引き取り、養育費を受け取る例など珍しくない。
そこから見えてくるのは、やはり「悪意」ではなく、「無責任」だ。
「なんとかなるべ」という無責任さ。子供を育てることに全く見られない計画性……。

こうした行動から、最近多い、ある事件を連想する。それはペット捨て事件。池からカミツキガメが発見されたとか、庭先をイグアナが這っていたとか、そんな飼い主の行動と非常に似た印象を受ける。彼らは最初から捨てようと思って飼う訳ではない。ペットショップで数千円~数十万円という代金を支払うのだ。最初から「いらないもの」ではなく、むしろ「ほしいもの」なのだ。しかし面倒を見切れなくなると最後は捨ててしまう。共通部分を感じませんか?
「なんとかなるべ」と思って彩香ちゃんを引き取り、時には七五三の記念写真を撮ったり、チャイナドレスを仕立て直してやったりと、都合が良い可愛がり方をしていたが、自分の人生に支障をきたす存在になると殺してしまう。
彩香ちゃんを川に投げ入れた時の気持ちは、育てきれなくなったカミツキガメやワニなどを川に放す無責任な飼い主のような心理だったのではないか?
そんな都合の良い時だけ可愛がられて邪魔になったら捨てられるペット並みの扱いを受けて、短い生涯を閉じなければならなかったとしたら、彩香ちゃんの人生はなんとも不憫でならない。


【追記1】
畠山被告にとって彩香ちゃんは「最初はいらない存在ではなかった」という見解に反論があるかもしれません。それは「中絶費用がないから仕方なく産む」や「好きな男の子供では無いから可愛くない」などと言っていたと言う周囲の証言による物だと思います。しかし、これは畠山被告のツッパった言葉だったと感じます。鬼怒川温泉で仲居をしていた頃、週末になるといろは坂を暴走するローリング族を見に行くのが好きだったという証言が有ります。また、その頃のスナップ写真を見ると、かなりスカした感じで写っています。20代前半の頃の被告は、かなりツッパってた印象を受けます。前述の表現は、被告の照れ隠しではなかったかと感じます。一時期、保険の外交員もしていたようですから、最低限でも人並みの金銭知識は持っていたでしょう。中絶と出産でどちらが費用が掛かるかくらいは知っていて当然です。「子供が生まれた時は、嬉しそうに見えた」という前夫の証言のほうが信頼性がある気がします。

【追記2】
恥ずかしいので今まで秘密にしていたことがある。
彩香ちゃんの祭壇に飾られていた大きなピカチュウとニャース(ねこポケモン)に目を引かれた人もいるだろう。
実はネコ好きの筆者の家にも、同じニャースのぬいぐるみがある(爆)。あのぬいぐるみは税別7,300円と結構値が張る物なのだ。生活保護を受けていた畠山家で子供に買い与えるには少々不釣合いなおもちゃではないかと感じる。
食事は作ってやらないくせに、子供が好きな高価な玩具は買ってやる。こんな所にも、畠山被告の偏った愛情表現が垣間見られる気がする。


いろいろ考えた

2006年07月18日 12時07分00秒 | 社会・経済
自衛隊が撤退したサマワで、イラク軍と地権者が抗争。原因は自衛隊が現地に残してきた物資の奪い合いとか。
昔観た『ジュラシック・パーク2』を思い出した。少女の前に可愛らしい恐竜が1匹現れる。少女は持っていたフライドチキンを投げ与える。すると草むらから大量の恐竜が現れて、壮絶な奪い合いが始まる。
経緯はともかく、自衛隊が行ったのはイラク復興のためだったはず。アメリカに充分に義理立てしたから、それでお終いとは言えないだろう。まだまだ日本がやらなければならないことは多い。


先週の『エンタの神様』で、だいたひかるのネタ。
「プレスリーを歌っている小泉首相は
 ただの酔っ払いにしか見えない」
バジけちゃった小泉総理。サミットでもノリノリで、遂に盟友・ブッシュ大統領までも「はしゃぎすぎ」と注意したとか。日本のリーダーとして恥ずかしすぎる。官邸で北朝鮮制裁案を発表する安部晋三官房長官のほうが、よっぽどしっかりしていて首相のように見える。早く代わってくれ――。
ってトコまで計算して、ふざけまくってるとしたら大した者です。引き際まで劇場型政治家なんでしょうね。


ソフトバンク・王監督の手術成功。まずは一安心。今朝のスポーツ紙は一面で、このニュースを伝えた。しかし野球人・王貞治は、決してそれを望んでいるとは思えない。スポーツ各紙のデスクの皆様。心から王監督の回復を願っているのなら、試合の記事を一面にして下さい。王監督は何度となく「野球の面白さや試合の感動を多くの人に知ってほしい」と発言しています。なによりも伝えて欲しいのは、ペナントレースを懸命に戦っている選手たちの様子ではないかと感じます。