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何でもかんでも、全てお任せ下さいと言われたら眉唾で聞くべきである。
肝心なところは自分で管理して、どうでもいいことを他に任せるのが通常の姿である。何でもかんでも任せて下さいと積極的に売り込む業者は警戒して利用すべきであり、何でもかんでも任せてしまうのは辞めた方がいいし、決してやるべきでないと思う。何でもかんでも任せてしまうということは、任せられた側は何でもできるし、全てを知り尽くすことができるし、任せた側に守るべき秘密も弱点もノウハウも価値判断もすべてさらけ出してしまうことになる。任せられた側は悪意でやろうとすれば何でもできてしまうし、そんなことが許されるはずがない。ところが、堂々と「全てお任せ下さい」をセールストークにしている業者がたくさん居る。
身内でなく部外に対して全面的に信用することは危険なことである。
現代は、身内さえ危険で信用できないご時世なのである。部外の専門業者に委託するのは業務の効率化になるが、これをどの様に管理するのかは別個にあらたに検討すべきであり、ここを手抜きすることは絶対にあってはならないことである。そしてこの管理の仕方をしっかりと確立することが結果の正否を左右することを肝に銘ずるべきである。特に、国や地方公共団体の行う事業にここの部分での手抜きが多い気がする。利益追求でなく予算消化の体質であるので、いわゆる「丸投げ」が多いし、丸投げした業者も下請け業者に丸投げしてリベートだけ稼いでいる例も後を絶たない。ODAなどの専門性のある困難を伴う事業で「全てお任せ下さい」という業者は大いに警戒すべきであり、そんな業者がODAなど国家事業を食い物にしている。
「全て検証済みで、権威ある団体から認定済みである」というセールストークもある。
世の中に完全なものは存在しない。全て検証済みだと言うことは、不完全部分も完全に掌握していると言っていることに等しい。権威ある団体がどんな団体かは知らないが、仮にこの団体が真面目な団体であったなら、この団体に不完全部分である弱点を完全に掌握されることになる。こんな危険なことはない。通常権威ある団体とは完全に独立したどこからも影響を受けない組織であり、検証を依頼した業者もサービスを提供された顧客もコントロールできない立場に位置している。よく考えると何をされても文句は言えない。このような関係で「全てお任せ下さい」と言われても信用するわけに行かない。主導権はあくまで自分の側に持つべきであり、主導権とは、肝心なコアの部分で自分がコントロールできる部分を残すことである。
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