1月30日、ネットに次のような記事が写真と共に配信された。
皇室にも贈られた宇宙アサガオ 4粒の種から増やした元銀行マンの思い毎日新聞 2021/01/30 10:00
色とりどりの花を咲かせた「宇宙アサガオ」=斎藤秀男さん提供
20年10月、上皇后美智子さまの誕生日に際し、宮内庁から美智子さまの近況を記した文書が公表された。ここに出てくる花々の中に、福島から贈られた宇宙アサガオが含まれていることが書かれていた。このアサガオの種は、18年に福島市の小学校で震災復興を願ってコンサートを開いた米国のピアニスト、ルース・スレンチェンスカさんに小学生から贈られ、さらにスレンチェンスカさんが一緒にピアノを弾く仲の美智子さまに手渡したものだった。元々は斎藤さんが育てた種だ。
10年、山崎宇宙飛行士から全国の宇宙少年団分団に宇宙アサガオの種が贈られた。福島分団へは4粒。「失敗すると大変だから」と、1年目は植木業者に頼んで栽培してもらい、翌年からは斎藤さんが趣味の家庭菜園の一角で育てている。「交雑しないよう、近くにほかのアサガオがないか確認している」という念の入れようだ。今では毎年、丼1杯ほどの種が採れ、時には“本家”の山崎飛行士からも提供の依頼がある。分団の入団者や希望者に配布するほか、16年には、震災時の支援のお礼として台湾総統府にも贈られた。
宇宙アサガオの普及活動に取り組み、皇室や台湾への贈呈を支援した一般財団法人「ワンアース」の長谷川洋一代表理事
冬にアサガオの話題とは時季外れだし、斉藤さんが12月に開いた宇宙アサガオの写真展は既に終了している。(「こむこむ」サイト確認済み)
では、何故1月30日に毎日新聞はこの記事をネット配信したのでしょう?
謎ですね。
疑問があると取りあえず調べて見るのが「私の悪い癖」
調べて(検索して)みました。
記事中にある20年10月に宮内庁から公表された「美智子様の近況を記した文書」の内容は以下です。
上皇后美智子さまは20日、86歳の誕生日を迎えた。宮内庁が発表した近況美智子さまは3月末に皇居から仙洞仮御所(東京都港区)に転居した。上皇さまと朝夕に庭を散策するのが日課で、これまでの日々を振り返って話をすることが多いという。庭には阪神淡路大震災の復興・鎮魂のシンボル「はるかのひまわり」、全島避難した三宅島噴火被災者から贈られた溶岩に施された寄せ植え、岩手県大槌町のハマギク、福島県の学童から送られた種を育てたアサガオなどが皇居から移され、これらの花々に水をやるなどして手入れをすることも日常の一部になっている。
確かに、アサガオについて言及されていますが、この種は、毎日新聞の記事にもあるように、福島の学童から直に上皇后に送られたものでは無いようです。
福島の宇宙アサガオの種がどういう経緯で皇居で花開くことになったのかを詳細に伝える記事がありました。
週刊女性2020年11月17日号「現在95歳のルース・スレンチェンスカさんというアメリカ人のピアニストが、美智子さまと“ピアノ友達”なのです。」
以下ダラダラと書いてあるので整理要約。
ルースさんの日本公演を十数年サポートしている三船文彰さん(66)(歯科医師、チェロ奏者)が語る経緯。
'05年1月岡山県でルース・スレンチェンスカ コンサート開催
上皇后のピアノの先生がこの時にルースの演奏を聴いて
上皇后に「ルースさんにお会いするべき」と手紙を送る。
’05年2月上皇后、ルースさんと面会。意気投合。20分の予定が2時間に。
ルースさん上皇后のリクエストでピアノを弾く。
’18年4月福島市内でルースさんの無料コンサートを行う。
三船氏、『YAC』の関係者に
「公演の翌日にルースさんと共に上皇后の招きで御所へ行く」
と、伝える。
『YAC』の関係者、「子どもたちが育てた宇宙アサガオの種を持って行ってくれないか。」と三船に依頼する。
三船氏とルースさん、上皇后に種を渡す。
どうでしょう?
宮内庁発表の「福島県の学童から送られた種」とは、ニュアンスが少々違うような?
三船文彰さん(66)歯科医師、チェロ奏者
台湾台南生まれ。 国立台湾大学歯学部。岡山大学口腔外科助手を経て。岡山市にて開業今日に至る。
16歳の時、岩崎洸氏に連れられ、斉藤秀雄氏に入門し氏の最後の弟子となる。
山陽音楽コンクール、台湾全国音楽コンクール室内楽部門第一位受賞。
現在、御自身も演奏会活動を行うと共に、海外の一流演奏家を招いてのコンサートもプロデュースされているそうです。
美智子上皇后のピアノの先生は、以前報道で見たような気がして探したのですが、見つかりませんでした。
毎日新聞の記事で経緯を語っている一般財団法人『ワンアース』代表長谷川洋一氏と、週刊女性記事中で三船氏が言う『YAC』の関係者は同じ人なのか。
一般財団法人『ワンアース』<和名称> 一般財団法人ワンアース
<英文名称> The One Earth Foundation
<所在地> 〒301-0003 茨城県龍ヶ崎市平台4-20-6
<ホームページ> http://www.the-one-earth.org/jp/
<設立時期> 2015年6月5日
<英文名称> The One Earth Foundation
<所在地> 〒301-0003 茨城県龍ヶ崎市平台4-20-6
<ホームページ> http://www.the-one-earth.org/jp/
<設立時期> 2015年6月5日
この法人は、宇宙的視点から、この星の、いのちの美しさを体感し、ひとつの星で共生するという新しい価値観に基づいた文化交流で、世界を一つに繋いでゆくことを目的とする。
『YAC』公益財団法人日本宇宙少年団
(YAC : Young Astronauts Club - Japan)
(YAC : Young Astronauts Club - Japan)
設立
1986年11月(つくば科学万博の翌年) 国際宇宙少年団機構(YAI:本部アメリカ)加盟団体 所在地
どちらも宇宙関連。 ワンアースは宇宙桜(若田光一宇宙飛行士 )YACは宇宙アサガオ(山崎直子宇宙飛行士)。 ワンアースは大人相手、YACは子供相手。 という感じ。 |
何故、この時期に宇宙アサガオの話題を配信したのか?
報道できるような皇室ネタが無いので、上皇后に関する「イイ話」を配信したかったのでしょうか。
しかし、これは「お励まし系公務」というより、上皇后の個人的な趣味の集い、としか思えないですが?
個人的な趣味の集いにかすってでも関係すれば、皇室と関係があると言う触れ込みだけで、団体のコンサート活動、文化活動はぐーんとやりやすくなります。
私も、○○省から後援を受けている文化活動団体に籍を置いているので解りますが、○○省から後援を受ける前と後では、活動の場と規模、各方面との交渉のやりやすさがまったく違ってきています。○○省からオカネが頂けるわけではありませんが、○○省の名前を出すと活動がしやすくなることが重要なのです。
ここにある団体も上皇后と面識があるというだけで、活動して行く上で何かしら良いことはあるのでしょう。
ピアノの先生を通じて結んだ上皇后との縁を切らないように、関係者は一生懸命気を使っているのだろうな、と推測します。
○○省の後援をいただくまでには、介する人達に対してそれ相応のものは出しています。天皇の親族になったら小室の元にもそのような紹介を求める人は寄ってくるのでしょうね。あの母子に紹介を求めて寄って来るようなひとはどんな人かなあと思いますが。