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犬猫ネタがないので、主に見た映画と食べたものを記録するだけのブログ

おばまくんを迎えた理由

2014-08-23 18:12:00 | ばまちゃん

う~に~が旅立った後、新たに犬を迎えない最大の理由は、まいすがいることだった。

しかしそのまいすもいなくなってしまい、「今は絶対に犬やねこを飼えない」という環境ではなくなった。
それでも私は積極的になれなかった。

衝動で飼う気はない。
だけど体力とか気力とか経済力とか時間の余裕とか、冷静に考えれば考えるほど前に進めない。
気持ちだけでいえば、本当は犬か猫と暮らしたくてたまらないのに。

純血種の子犬や子猫を迎えることは考えていないから、飼うなら保護犬猫の里親にと思っていた。
でも自分から保護団体を当たる気持ちにはなれず、ネットの里親募集サイトなども全然見ていなかった。

「私なら必ず幸せにしてあげられる」という自信がなかったのだと思う。
決断できないから、まいすのときのような出逢いを願っていた。
自分の意思に関係なく、のっぴきならないような事態が起こってほしかった。
「拾っちゃったからしかたなく」というのを、自信がないまま飼うことへの言い訳に
したかったのかも知れない。
誰かから里親の話を持ちかけられたり、公園で拾ったりという縁があれば、
そのときは喜んで引き受けようと考えていたのだった。

私と違って、ダンナは保護犬猫のサイトを時々見ていた。
飼いたいからではなく、ボランティアをしていたからだ。

ダンナは福島の被災犬猫関係のボランティアをしていた。
東京で三春シェルターのことを広く知ってもらうための活動、つまり
「犬や猫を飼いたいと思ったら、こういう施設から譲り受ける方法もありますよ」
ということを宣伝し、パンフレットや申込書を配布して、間接的に飼い主探しの手伝いをする活動だ。

ダンナは三春シェルターの飼い主募集のページを見て、何となくオバマくんが気になっていたらしい。
何度かそう言ってシェルターのブログを見せられたけど、私は当初全く気乗りがしなくて、
「ずいぶんデカいね」とか「警戒してシャーシャー言うって書いてあるから、難しそうだよ」
とかテキトーにコメントしていた。

でもそのうちに考えが変わってきたのだ。
犬か猫と暮らしたい気持ちがあって、ダンナが被災動物の飼い主を探すボランティアに
参加しているというのに、自分ではそこから家族を迎えようともせず
「公園に猫落ちてないかな~」などと言っているのは何か違うのではないか。
長いことシェルターで過ごしている犬や猫がいるのを知りながら、いつ来るとも知れない縁を
待っているなんて、ただ逃げているだけではないのか。
たった一匹しか引き取れないけど、自分ができることをするべきではないのか。
と思い始めたのだった。

引き取るとなると犬か猫か?
キホン犬オタクな私は、大型犬は無理でも、10キロくらいの犬と暮らしたいと思っていた。
でも・・・どうしても想像できないんだな。犬と暮らす自分が。
家族募集ページの犬も全部見たけれど、自分がその犬を飼うイメージが湧かなかった。

たぶん今は、犬と暮らす時期ではないのだろう。
自分の心がそう言っているのだと思った。

それでオバマくんの家族になりたいと申し込むことにした。
他の猫のプロフィールは、ほとんど見なかった。
一匹一匹詳しく見ても、きっと決められない。
実際にマッチングしてから決めてもいいのだけど、そうしたら人懐こく甘えてくる子は
みんな連れ帰りたくなって、やっぱり決められないだろう。
だからダンナが気になっていたオバマくんで即決だったのだ。

私にもっと余裕があれば、オバマくんだけじゃなくて、仲良しのいくよちゃんとか(超引きこもり)、
2~3匹まとめて引き取ってあげたかった。
でもそれはやっぱり自信がなかった。
オバマくんがうちにすっかり慣れてくれたら、そういうことを考えられる日が来るかも知れない。



・・・というわけで、おばまんがうちの子になったのであります。
決意したのは、4月頃だったかな。
その後ダンナはボランティアに申し込んで、実際にオバマくんと数回会ってお世話しました。
被災地の猫は、他の保護団体の猫とは少し違います。
警戒区域内で人と接することなく1年半も暮らしていたので、野良猫ではなく野猫
(野犬みたいなもの)になっているのです。
震災前、もともと野良猫だった子もいるでしょう(おばまんもたぶんそう)。
そのような猫は、人と仲良くする楽しみを知らずに大人になっています。
そういう猫を完全室内飼いで飼うのは難しいことも多く、苦労もあるけど、
里親になった方たちは皆さんそういうこともわかって迎えているので、
温かく気長に見守っていらっしゃるようです。

本来なら、おばまんのようなビクビク猫は、保護して飼い主募集などしないでしょう。
不妊手術をしたうえで地域猫として見守り、人とつかずはなれず暮らして
一生を終えるのだと思います。
それがお互いにとって一番いい方法だと思います。

だけどあそこでは、それができませんでした。
人が立ち入れなくなってしまったから。
おばまんが捕獲された夜ノ森駅に、人が来ることはありません。
無人になった町で、おばまんたちはどうやって暮らしていたのでしょう。

おばまんたちも原発事故の被災者です。
猫は強いようでいて、環境の変化にもストレスにも弱い動物です。
無人の町で1年半を過ごし、捕獲されてシェルターで1年半過ごし、ごはんと寝床を保障されて
やっと落ち着いて暮らしていたら、突然東京の狭いうにまいす家に連れて来られ・・・
環境が変わって、これまでに受けたストレスは如何ばかりだったかと思うと胸が痛みます。

そういう子を迎えたわけなので、オバマくんに甘えてほしいとか、旅行に連れて行きたいとかは、
あまり期待していません。
うちでストレスなく、安心して暮らしてほしい。ただそれだけ(それがなかなか難しいんだけどさ)。

三春シェルターにはまだ、犬2頭、猫44頭が新しい家族を待っています。
保護犬猫を迎えようと考えておられる方は、どんな子がいるのかな~と
ぜひ一度ご覧になってみてほしいと思います。



おばまん、あれから一度も吐いていません。
しかし通院の精神的ダメージが大きかったらしく、2~3日はクローゼット引きこもりに戻り、
食欲も落ち部屋にも入って来なくなりました。
一昨日くらいから、やっといつものおばまんに戻ってきました。

ストレスを避けるため、今週はあまり写真を撮りませんでした。
↓の写真はちょうど1ヶ月、8月12日に撮ったものです。








コメント (4)
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