世界には天と地があり
天には神を守る竜が棲み、竜の隷属である竜の使いが棲んでいる
天竜には寿命があり500年の命を終えた竜は、地上に降り、地の竜として生まれ変わる
地の竜は地上の命を守り、500年の使命を終えた後、地を自らの棺とし眠りにつく
この世界は竜によって創られている
■ウレイ編■
はるかはるか上空にあると言われている神の世界
そこでは神を守護する役目をもった天竜と天竜に仕える従者が暮らしているが
ある時、自分の寿命が近いことを神から告げられた1体の天竜は、掟に従って地に降りる準備をするため
気に入っていた一人の従者を呼び出した
呼び出された従者ウレイは、天竜が地竜に生まれ変わる土地を探すために、一人地上へと降りる使命を請け負う
自分が世話をしてきた天竜は風と戯れることが大好きだったので、風が吹く土地にしようと決めたウレイは
空から探し当てた地に降りた
そこは気持ちのいい風が吹く谷
周囲を真っ白な岩壁に囲まれ、陽の動きによってキラキラと輝きを変える所が気に入った
きっと天竜も喜んでくれるだろう
さて、次の使命は、天竜が地竜へ生まれ変わるための守護をこの土地に施すことである
神のいた天上を彩る星灯りの守護を受け取ることのできる7人を探し出し、この土地へと導き、「竜の婚姻」と呼ばれる儀式を行うのだ
天竜の使いウレイの、地上への旅が始まった
■神話編■
地上には、数多の命があふれている
天の神が創り出す善、神の考える善に従って命を吹き込まれたものたちが天から降りてきて地上に溢れる
地の神が創り出す悪、神の考える悪に従って命を吹き込まれた者たちが地の底から生まれ出て地上に溢れる
善と悪が交じりあう場所、それが地上である
その均衡を保つように天の神と地の神はそれぞれに創り出すものを地上へと送り込んでいるが
世界は広いので
その配置加減を間違ったり、匙加減が狂ったりして、必ずしも互いの力が拮抗しているという場所は少ない
天と地の神たちは日々、その力をピタリと同じにするために広い世界の隅々まで目を光らせつつ
目についた綻びに注力しては他所の均衡を疎かにし、疎かで乱れた均衡をやり直そうと崩壊させたりして
永遠に終わりのない世界創造を強いられているものである
■ヒロ編■
ここは辺境の地
植物はろくに育たず、動物たちも寄り付かない
人間を襲う魔物でさえも全くうまみがないと判断するのか避けていく
自然災害すら起こりようのない、まさに不毛の土地である
そんな土地で育ったヒロは、ある日、村の外の世界を知り、自分の村と他の村の違いを知る
自分の住む村には、竜がいないのだ
地竜がいれば土地は豊かな恵みがあり、水竜がいれば生き物が肥える
風竜がいれば多くの交流が活気づき、火竜がいれば命の強さが増す
そんな話を聞き、村に竜を呼べばいいのだ、と思った
自分の村に住んでくれる竜を探しに行こう
その思いを胸に、ヒロは竜を探す旅に出た
■ミカ編■
5つの竜国から成る、連合国があった
そのうちの一つ、レネーゼ竜国の跡継ぎであるミカは、連合に裏切者が出るという予言を聞かされる
連合国は長い歴史の中、時にこうして互いに疑心暗鬼を生じては、分裂解散の危機を乗り越えてきた
だが、その歴史も400年を超える
竜を持つ国が500年を越えて存続してきた例がないのだ
争いか、竜の寿命か、いずれにしても竜は己の終焉を人間に話すことがない
多くの学者がそれを研究しているにもかかわらず、竜の最期を看取ったことのある史実がなかった
そのため、竜は滅ぶとき、契約を結んだ者とその周囲を全て無に返すのだとも言われている
自国の竜が寿命を迎えるのであれば、自分は王になれない最期の跡継ぎとして国を守らなくてはならない
そのためにも、竜に会う必要がある
ミカは誰にも知らせず、一人城を出ることを決意する
■ミオ編■
国を持たない一族がある
どの国にも属さず、決して定住をせず、世界に散っている流浪の一族
個々では、武力や知力をもって各国の権力者に囲われているが、自分たち一族はどこにも属さない
なぜならば、我らは竜人の末裔だからだ
世界の行く末を見届けるための一族であるのだ
そんな言い伝えを守って生きてきた一族であるということ、ミオは幼いころから聞かされて育ってきたが
竜人が一体何であるのかは分からない
特別な力があるわけではない、竜を見たこともさえもない、それでも竜人の末裔らしい
父と旅をしながら、時々、各地で傭兵をしている姉たちと合流する
他の一族の人間と各地の情報を交換したりもするが、果たしてそれがどんな役目なのかは分からない
はるか昔の言い伝えで、父や姉たちも本当のところは解らないという
解らないけれど、ミオがまだ幼い時、ある日突然母と連絡が取れなくなった
その時の事は覚えていない
母の顔も思い出せないくらい昔の話
だけどあの時からずっと、父とこうして二人、母を探す旅をしているミオだ
あの丘を越えれば、大きな街がある
連合国の一つだと父が言っていた
そんな大きな所なら、何か母の手がかりも見つかるかもしれない
かくして、神の歴史に「愁いの婚礼」と記される竜星紀が幕を開ける
これが大まかに、ウイを主人公にした竜星紀になります
7人集めるのが、ウイの都合、ってことになりますが
ミカを主人公にして、竜の寿命を延ばすために7人集めるのがミカの都合、みたいな、ミカバージョンもあります
ウイの場合はほのぼの昔はなし風
ミカの場合はドロドロ宮廷風
って感じになりそうです
あと、7人のうち、モエギはまあ連合国の一つとしての役割を持たせることができますが
レンリとコーラルに至ってはただの賑やかしでしょーよ、って感じだし
空席の水曜に新キャラを投入するとこから始めないといけないし
細々した設定詰めてないから、ところどころ破たんしてるし、で
ウイたちを完全オリジナルに移行するより、ドラクエ9全然関係なくてスミマセン!!と毎年謝る方が
まだしも現実的
って思った次第でございます(;'∀')
そういうわけで7周年も全然ドラクエ9関係なく終わってしまうのか、
ちょっとお茶を濁すためにエルシオン学院編を始めるか(もう9割がた作ってたネタ忘れましたが)、
お師匠様探しの旅に出るか(出るかったってゲームのシナリオ的にお師匠様ふっかーつ!って3Pくらいで終わりそう)
開き直ってオリジナル長編ぶっこむか…、
まだ今の時点で見通しもたっていないわけなんですが!
ミカ編終わったら、あとどれくらい作った話が残ってるか、整理したいと思います
壮大すぎて書ききれる気がしない竜星紀