ミカ 「金は俺が出す」
ウイ 「あー、じゃあまあいっかー」
先の記事の続きです
ミカはある程度のお金以外は持ち歩かず、宝石に変えて身に着けてます
緊急事態には身に着けている宝石を換金して事に当たる、っていう処世術?
アクセサリーだったり、ブーツの踵に隠したり、服の二重にした部分に隠したり、って感じですよ
そんなこんなで、ここはミカが経営している宝石店です
経営している、と言っても金持ちの道楽的な意味合いが強いので
大通りにはなく、知る人が知る隠れ家的なお店です
さほど広くはないですが、一階には簡単なアクセサリー類を飾る程度
二階に個室が二部屋ほどあって、上客はここでお茶やお菓子をいただきながらスタッフたちと上品な会話を楽しみます
会話の中で店長が客の志向や求めているものを把握して、おすすめ品を紹介する、そんな接客方法をとっているので
城下町にありながら庶民には縁のないお店です
ミカは経営には一切口を出しません
ただ、資源を発掘、それを加工、販売、資金を回収、それをもとに再び資源を発掘、
っていうしくみを勉強するために、鉱山、工房、店を持たされているというわけです
勉強といえば勉強、道楽と言えば道楽、なのでスタッフも全員、侯爵家の関係者です
あ、工房はお店の裏側にあって、侯爵家お抱えの職人が2名ほどいてます
ミカが、妹や母、侍女や婆やさんなど身近な人たちに贈り物をする時には、ここを活用します
そういうわけで昔からミカの要望にいろいろ応えてきている優秀な店長なので、つい気をまわしてしまいましたが
「じゃあまあいっかー」とか言っちゃうウイが相手ではその優れた才能も発揮できそうにないです
確かな実績と実力を持った店長も大いに困惑