○ Audirvana本(「ホン」じゃないのよ「モト」なのよ)
Audirvanaのサイトへ行き、「無料トライアル」のアイコンをクリックすると、「Audirvana本(「ほん」ではなく「もと」と読む。Originの訳らしい。Originの訳なら「元」か「基」だろうというツッコミはなしで)」とサブスクの「スタジオ」のどちらかを選択させられる。
自分の場合はストリーミングサービスを利用するつもりはないので、買い切りの「Audirvana本」を選択。
すると、アカウントの登録を求められる。
名前とメールアドレスがあれば大丈夫のようだ。
これらを入力すると、登録したメールアドレスにプログラムファイルのダウンロードURLがメールで届くという仕組みだ。
しかし、まただよ。海外からの英語のメールはなかなか届かない。
プロバイダーの迷惑メールフィルターに引っかかっているわけではないようだが、とにかく届かない。
仕方がないので再度慎重に入力内容を確認して再登録すると、15分以上たってようやくメールが届いた。
このメールに記載のあるURLから実行形式のプログラムファイルをダウンロードして、これを実行させればインストールは終了。
設定作業になるが、まずはライブラリーフォルダーを指定するだけでいいようだ。
iTunesとの同期メニューもあるが、iTunesとは切り離したいので、PC上のwavファイルをまとめたフォルダーを指定した。
インターフェースになれていないせいかどうも操作がしっくりこないが、音の設定はメイン画面右下にあるスピーカーのアイコンから行う。
そうすると音質関係の設定画面が開く。
左側にコンピューター、右側に出力先と分かれているので、直感的に分かりやすい。
コンピューター側はWindows10PCなので、
WASAPI
ASIO
カーネルストリーミング
と3つに分かれており、このうちから選択する。
出力先は、DAC名かドライバー名が表示されるようだ。
WASAPIの出力先を開くと「ADI-2(Analog1+2)」のみが表示される。
これはJPLAYでカーネルストリーミングを選択したときと同じ表示だな。
ASIOの方はというと、対応する出力先は3つ。
「MADIface ASIO」
「JPLAY DRIVER」
「Realtek ASIO」
一番上はADI-2のASIOドライバーだが、2番目の意味がちょっと分からない。
もしかすると、JPLAYがFemtoになったときにOpenHome対応からDLNA対応になったので、AudirvanaからJPLAYへプッシュ再生ができるのか?
と思ったが、試してみたところそんなことはなく、再生できなかった。
3番目はPCのオンボードに出力されるようだ。オンボード用のASIOドライバーがあったのか。
確かに、JPLAYでもこのASIOドライバーは表示されていたが、気づかなかった。
問題は「カーネルストリーミング」。これに対応する出力先がない。
JPLAYでカーネルストリーミングを使いハイレゾを再生しようとしても再生できないのは、どうもカーネルストリーミング対応のADI-2用ドライバーがないと判断されていることが原因のようだ。
ただ、44.1kHz/16bitまでなら再生できるのは謎。
カーネルストリーミング自体が古い規格なので、古いWindowsでも対応していたCD規格の音源ならADI-2 DACのドライバーが不完全でも再生できるということなのか。
JPLAY以外のプレーヤーソフト(foobar2000など)では、ADI-2 DACを使ってもDSDが再生できているので、ドライバーを提供しているRME側の問題なのだろう。
RMEは、ADI-2DACについてWDM(とASIO)完全準拠を謳っているから、Windows専用のプロ用機器のメーカーであるRMEが提供しているドライバーに問題があるとは言い切れない部分がある。
JPLAYの仕組みがちょっと特殊なので、そのあたりが原因かもしれないがはっきりは分からない
とにかく現時点でJPLAY+ADI-2 DACの組み合わせでハイレゾが再生できないというのは、設定の問題ではなく「仕様」の問題であり、ユーザーレベルで対処する方法がない。
掲示板ではADI-2 DACのドライバーに問題があるのでADI-2のドライバーを使わない方法として、ADI-2 DACの前にDDCを組み込み、DDCのドライバーを使うという力業が示されていたが(実際にこの方法だとJPLAYでハイレゾが再生できるらしい)、正直そこまでしてというのが感想である。
さて、Audirvanaの設定に戻り、接続方法をどうするか。
WASAPIでもASIOでもどちらでもいいのだが、とりあえずASIOを選択。
接続方法の他に、いくつか音質の設定項目がある。
音楽信号の経路順に設定項目が並んでいて分かりやすい。
自分はアップサンプリングとかレベル補正とか、こうしたソフト側の介入を好まないので全てOFFに設定。
ハイレゾ音源は以前購読していたNet Audio(現在休刊中)の付録の音源があるので、これでテスト。
まずはwavから。これは384kHz/36bitまで問題なく再生。
続いてDSD系。配信で提供されているdiff形式のものはなくdsf形式のもののみ。
こちらもDSD256、11.2MHzはもちろん、その上の22.4MHzまで再生することができた。
肝腎の音の方は、一言でいうとハイレゾらしく伸びやかでリッチ。
WavとDSDの違いも分かりやすく、やはり空気感みたいな表現はDSDの方が得意のようだ。
ただ、JPLAYに比べると若干美音系というか綺麗すぎるきらいはある。
アコースティック系で音数が少なく、音の余韻を聞かせるソースはバッチリはまるだろう。
グルーブ、押し出しを必要とする音楽はJPLAY(DAC Link低めで)で聴いた方が楽しいだろう。
画面上に音楽ソースの規格と実際のアウトプットが両方表示されるのはよい。
これがないと実際音は出ているが、どの周波数で再生されているか分からないからだ。
BubbleUPnP用にとCDをリッピングしたwavファイルのフォルダーにジャケット写真のjpegファイルを入れているので、しっかりとジャケット写真が表示され、いわゆるフォルダビューになる。
自動で「CD」「Hi-Res」「DSD」という具合に仕分けをしてくれるのもいい。
ただ、インターネット上のデータベースとリンクしている訳ではないので、ジャンル分けとかそういう便利機能はほとんどない。
(だからiTunesとの同期機能でこのあたりを補っているのか)
自分のライブラリーにあるファイルを再生することに特化しているソフトのようだ。
問題があるとすれば、メモリーに先読みでデータをロードするタイプのソフトのようで、あまりにも巨大で重いハイレゾソースの場合、Corei5+16GBの我がPCでもデータのロードが間に合わず、曲が途切れることがあるので、十分データがメモリーにロードされたのを確認してから再生したほうがいい場合もあるようだ。
そうだ、芸能山城組つながりで例のあれを聞いてみよう。
CDリッピングの「輪廻交響楽」、第2楽章「散華」。
おお、これはJPLAYで再生するより明らかに空間表現がいい。
頭の周りに声が張り付かず、頭からかなり遠い位置で声が聞こえる。
これは期待できる。
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