大和浪漫

私、瓜亀仙人が奈良・大和路の社寺や自然、生活の様子などをお伝えしたいと思います。

屯鶴峯

2009年08月14日 | 大和高田・葛城市・香芝市
明日は終戦記念日。
去年はこの時期に柳本飛行場跡を訪ねた。
そして先日,信州・松代大本営のことをブログに書いた。
実は,奈良盆地の西端・二上山の北麓「屯鶴峯(どんづるぼう)」の地下に「松代大本営」の西日本版の地下壕がある。
二上山周辺には,この地下壕だけではなくさまざまな軍事施設が存在していたようである。高射砲台、機関銃座、燃料貯蔵用地下壕、大阪府に目を向けると、盾津飛行場、大正(八尾)飛行場、羽曳野市の地下軍事工場。いわば、この周辺が陸軍航空 部隊・航空総軍の一大拠点となろう としていたよだ。そして、屯鶴峯の地下壕はこれらの施設を統括する拠点として建設されようとしていたという。
「屯鶴峯」とは,凝灰岩の地形。
約1500万年前に二上山が激しい噴火を繰り返し,その時の火砕流が堆積・凝固・隆起・侵食を受けて出来たもの。
「屯鶴峯」とは、松林に多くの鶴が屯(たむろ)しているよう見えるからというのが由来とされているが,マオリ語で「トネ・ツル・ポ ウ(柱を縦に並べて立てたような瘤)」という説もあるそうだ。
私は何度か「屯鶴峯」に地層の観察,化石採集に行ったことがある。
それと太平洋戦争末期に掘られたという巨大な「地下壕」の見学に。
地下壕は東西2箇所あり,東は京都大学地震予知研究センター観測所が建てられ、侵入不可能。
私は前回,西の地下壕を見学させてもらったのだが,東西に掘られた穴と南北に掘られた穴があみだくじのように交わり,壁面にダイナマイトを入れた穴やツルハシの跡が残っていた。
戦争末期,強制連行によって連れてこられた朝鮮人や朝鮮人兵士ら約300人が動員され,およそ2ヶ月で約2km掘ったという。
「写真;屯鶴峯」



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