湖などの水面に景色や空が反射することをリフレクションと言います。
反射は物理の法則に従い、入射角と反射角が等しくなります。
水面は完全な平面ではないので多少角度は揺らぎますが、
水面と自分の目線(またはカメラの写線)の角度が30°であれば、
30°より高い空が水面に反射することはありません。
写真ではなく作品(合成など)でよく天の川がリフレクションしたものを見ますが、
撮影者の水面からの角度に対して、天の川の高度が高いものは造り物です。
角度=水面からの高さを維持したまま水面に近づけば近づくほど、
より高い空の反射を捉えることができますが、
そのような恵まれた場所が南向きで、かつ光害が少なく天の川がよく見れる場所は
そうそうないのが現実です。
この写真で陸地ギリギリに天の川の下側が反射するはずでしたが、
僅かな空気の揺らぎで陸地付近の水面が荒れたため写ってませんでした。
明るい星なら多少水面が乱れても写りますが、
淡い天の川は水面も完ぺきに静止する必要があります。
残念ながら、この場所は光害が強く今の時期はリフレクションには適しません。
光害が最少になる深夜1時過ぎに天の川が低い位置にある時期、
3月~4月が撮影に適した時期です。
また、週末は皆長起きのため夜が暗くなるのが遅くなるので、
平日の夜の方がチャンスは多くなります。
さらに、風がなく水面が静止していること。
低空までモヤや霞がない澄んだ空であることも求められます。
条件が全て完璧に揃わないと撮れないリフレクション。
私の家からここまで60km、会社からでも40km離れており標高も異なります。
地上の天気とまるで違う天気は、下界からではうかがい知ることもできず、
行ってみないとわからない。
今年は狙ったものが撮れませんでしたが、いい経験になりました。
2023年こそは、この場所で天の川のリフレクションを撮る!。
そう決意した2022年5月28日の早朝でした。
最後にZ 20mmで深夜3時前に撮ったものを載せます。
天の川だけでなく、人の営みも入れたいのが自分の撮影スタイル。
街灯に負けず光り輝く天の川はいかがですか?。
空が白じむマジックアワー。
空の青みが強くなるとともにとろけるように消えていく天の川。
これを見て撮って、居眠り運転に気をつけながら家路に向かう。
夜の自然写真家風小遣い制サラリーマンの日課です(笑)。
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