御蔵島うつぼ記

うつぼとこつぼの島暮らし

タカベ漁♪

2011-09-13 17:16:37 | 日記


朝メシ前に、ひと仕事した後で、玄米ご飯が食べたくなり準備。
玄米が炊けたのが午前9:30。
合間におかずを作ったりして台所に並べ、さて、

・・・たら、電話が。

「これからタカベ漁に行くぞ!」

ひ?!

タカベ!?タカベ?!タカベの廻し網漁!!!
念願の初参加が叶うというこの時に、朝ご飯なんて食べていられません!

水着!ゴーグル!シュノーケル!足ひれ!
ラッシュ!海パン!海靴!

・・・ウェット。。。

~~~~~☆

何年も着ていなかった、過去愛用のセミダブルのウエットは、
もうもう堅くなってしまっていて、着られません☆
まぁいいや!今日は暑そうだし!
10分で船着き場まで飛んでいきました。



ダレモイナイ;;;

もう既に出航してしまったのか?と思いきや、まだまだ準備中とのこと。
最低15分はありそうです。

アサゴハンタベテキテモイイアルカ?

直帰。
玄米と、すでにお盆に用意してあったおかずを。。。



メザシが足りない;;;

六本焼いたメザシが四本に減っています。
犯人は?

悪いコの顔をした古壷が口元を舐め回しながらこっちを見ています。

古壷キャ~~ッチ♪

・・・と。しかし、遊んでなどいられません。
早々に平らげ、再び浜へ。

すでに準備された網を船に積み込み、
空気ボンベ、ブイ、その他諸々を用意した三艘の船団が、タカベの群れを目指します!

ジャンジャカジャ~~ン♪♪♪
頭の中に鳴り響くは「サンダーバーど」♪
島を東周りに、タカベの群れを探します。

イナイ。。。
イタ!・・・けど小さい・・・、

イタ!
川田の下、エビイソ辺りで船を泊めました。
水深はおよそ17M。
これから網を海に入れていきます。

タカベの廻し網漁は、ほぼすべてが人力。
タカベを目視で確認したら、群れを包むようにグルっと網を投入。
片側に錘、片側に浮きのついた網は、海に落ちると自然に錘が落ちていきます。
浮きは当然浮くので、網は壁となって海中に個室を作ります。

潮が速いと網が倒れたり流されたりして垂直な壁にならないので、
網に付いた浮きの他に「ボンテン」と呼ばれる浮きを付けます。

ここで、ボンテン付けの役を仰せつかった私。
沈み気味の浮きを見つけ、ボンテンを付けて回ります。

この日、エビイソ周辺の透明度はかなり良く、
透明な海の中に色とりどりのボンテンがプカプカしています。
まるで青空に浮かぶ風船のよう。。。

そして海底では、ボンベを背負った数名が、錘をたぐりながら網を狭めていきます。
ボンベから立ち上る泡が、伏せたお椀のように上っていきます。

誰だ?泡が丸いなんて言ったヤツは・・・。

全部でどのくらいの長さの網なのか?聞くのを忘れてしまいましたが、
ボンベの人たちは、海底に転がっている玉石を乗り越えながら、
少しずつ少しずつ網を狭めていきます。

下をすぼめても、上が空いていたらタカベは逃げてしまいます。
上に居る私たちは、今度は浮きのあちこちを束ねていきます。

上も狭めてタカベの逃げ道を塞ぐわけですが、コレがタイヘン☆
流されている網は、潮をいっぱいにはらんでいるので重く、
流れに逆らって泳ぎながら、力いっぱい引っ張っても、
ちょっとやそっとでは動きません☆
なるべく近い網どうしを手繰りながら、
ひとつずつ、浮きを合体させていきます。

もう少しもう少し。。。と、息を堪えながら下を見ると、
おお♪タカベの群れが網に入っているではありませんか!!♪

タカベには、側線に沿って黄色い線があり、
それが、大きな光の束になって、海の底で煌めきます。
鱗の銀、青、黒が瞬きます。
生きているものの、大きな渦!

。。。

さてしばし後、やっと網が船に揚げられます。
これもすべて、人力。

私は、泳ぎ過ぎ&息を堪え過ぎて、酸欠フラフラ。
船にあがる梯子を上るのも、やっとの有様でした;^^
港に帰るまでの船の上でしばしの休息。
しかしこれで終わりではありません。
数分で港に着くと、今度はタカベの網はずしが待っています。

網を積んだ船をユニックで陸に揚げ、
網の端を探し、船の縁から広げていきます。
青い、黒い、黄色い、銀のタカベが網の中に光っています。

しかしこの炎天下、鮮度が命のタカベ!
時間との戦いです!

一匹ずつ、網からタカベを外し用意されたカゴに入れていきます。
細かい網の目に刺さったタカベの頭を外すとき、
「ホゲラをかわさねーと価値が無くなっちまうんだ!」と、「そ」さん。

ほげら?

質問しても「ホゲラはホゲラだ!」としか言われかねないので、
手元を見ると、・・・エラ蓋のことだな。。。と、わかります。
教えられた通り、丁寧にタカベを外していきます。

外されたタカベは樽に入れられ氷詰めにされていきます。
今日のタカベはかなりの大型。
全部で10樽捕れたらしい。
ひと樽どのくらい入るんだろう?
樽は、行水のタライ二つ分くらいの大きさです。

さて。

タカベを外し終えたら、
網を片付け、船を洗い、これで今日の漁はおしまい。
お手伝いの分け前は、捕れたてのタカベ♪

今日の晩ご飯はタカベのお刺身にしようっと♪

。。。

♪♪♪

美味しい晩ご飯を食べていたら、いつものメニューチェックに来た古壷。
アナタのご飯は終わったでしょう?

「ぶにゃ」

それにしてもまったく☆
ずっと、人間のご飯になど眼もくれなかったくせに☆
たまに鶏肉や軟骨、レバーまであげても、ちっとも食べなかったくせに☆
盗み喰いはタマラン♪・・・と、いうことでしょうかに?

ってことで、
大量のタカベの写真も分け前のタカベの写真も撮りそびれ、
朝、古壷が食べたメザシの頭の写真です。


ゴメンなさ~い;;;


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