八島ビジターセンター

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オビカレハの身に起こったこと

2011年06月14日 | Weblog
こんにちは。いつも八島ビジターセンターブログをご覧いただきましてありがとうございます。八島湿原ではスズラン、チゴユリ、ヒメイズイ、エゾノコリンゴ、ズミなどの白いお花や、レンゲツツジ(咲き始め)、クリンソウなどの赤いお花、サクラスミレなどの紫のお花、ウマノアシガタ、ミツバツチグリなどの黄色のお花が咲いています!お花の種類も大分増えてきました。この時期の八島湿原はみずみずしさであふれています。風もどことなく甘い香りがします。白いお花が多いこともみずみずしさをアップさせているように思います。



さて今日は「オビカレハの身に起こったこと」のお話です。
つい先日のブログ今日も出会いが。で紹介したオビカレハの幼虫たち・・・

殺されてしまいました・・・

昨日の朝、ズミの木の前を通ったら異変に気づきました。
オビカレハが一生懸命作っていた白いテントが赤く染まっていたのです。

・・・?

近づいてみて愕然としました。

赤いスプレーのようなものが吹き付けられていたのです。
そして、テントにいた多くの幼虫たちは赤く染まって死んでいました。張り付いて固まっていました。生き残ったものも、全身が赤く、これからどうしよう・・・という感じでゆっくり歩いていました。



オビカレハの幼虫など集団をつくるケムシやイモムシはしばしば気持ち悪がられます。集団でうにうに動いている足のない(ように見える)生物は確かに不気味です。私もよく「うわ・・・」って思います。でも集団になるのは彼らなりの生活術。生き残る術であって、彼らにとっては当たり前のことなのです。

つまりオビカレハは普通に生活していただけでした。

その普通の生活に、いきなりスプレーは吹き付けられたのです。

「気持ち悪っ」って思われたのか、面白半分か。わかりませんが、そうやってオビカレハは死にました。










「不快害虫」というくくりがあると聞きました。
特に毒もなにもないのに見た目の気持ち悪さだけで害虫扱い。それだけで駆除されることもあるそうです。

虫が裁判起こしたら人間は負けるかもしれませんね。


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