復興支援イベント 野菜と秋刀魚で元気に!
『気仙沼ベジフルさんままつり』
~海と大地の恵みの収穫祭at 気仙沼~” 開催レポート
避難所や仮設住宅に住んでいる被災者の方もいまだに多い気仙沼の方がたに「手軽に楽しく野菜を食べてからだも心も元気になってもらいたい…」という思いのもと、去る10月9日、料理研究部会と食素材研究部会と協同で、気仙沼復興支援イベントを開催してまいりました。当日は,天気にも恵まれ,約1000人近くの来場者。コミュニティみやぎ野菜ソムリエの会 料理研究部会と食素材研究部会のスタッフを中心に活動してきましたので,ご報告します。
◆今回のイベントしの開催のきっかけは・・・
今回、気仙沼で復興支援イベントを開催することになったのは、自ら工場やお魚いちば、ホテルなどを被災しながらも気仙沼の復興と元気のために先陣を切って頑張る阿部長商店さんとの出会いでした。阿部長商店さんのその悲惨な状況は、ニュースステーションなど報道でも大きく取り上げられています。その阿部長商店さんに気仙沼で何かできることがあればと相談したところ、「自分たちも復興のシンボルにしたいと何よりも早く復旧させたお魚いちばを会場に」というあたたかい返答をいただきました。
開催時期を検討していた10月はさんまの収穫時期でもあり、阿部長商店さんでも、今年中止となった「さんままつり(例年は気仙沼市が開催)」を絶やしたくないという思いで、独自に「さんままつり」開催することを決めていました。我々野菜ソムリエとしても,何か協力できることはないかとスタッフで相談した結果,美味しいさんまと地元の南三陸の野菜をたくさん食べて、からだも心も元気になってもらおうという「野菜と秋刀魚で元気に!『気仙沼ベジフルさんままつり』~海と大地の恵みの収穫祭at 気仙沼~”」の企画が生まれました。
イベントは、お魚いちばの駐車場と屋内ホールの2会場に分かれ、駐車場では、「お野菜縁日」,屋内ホールでは、「親子でベジフルさんまサンドウィッチ教室」を開催しました。
◇◇詳しい開催の様子はこちらで紹介しています。◇◇
→「親子でベジフルさんまサンドウィッチ教室」(食素材研究部会ブログ)
準備や食材提供を含め,総勢16名のメンバーで実施にこぎつけました。
【食素材研究部会】 成田浩子さん,伊藤清世さん,黒澤有紀さん,菅野一男さん,山家真澄さん 【料理研究部会】 伊藤久美子さん,鷲尾友希さん,大野順子さん,松村果さん, 関口道さん,阿部智恵さん,三浦まさみさん,千葉三枝さん,中川牧子さん,佐藤広美さん 【食育部会】 中里梨絵さん
そして,このほかに,広報支援で陰ながらご協力いただいた石館さん。
みなさんお疲れ様でした。
◆お魚いちばからスタッフの方からのお礼のメールをいただきました。
お魚いちばで、今回のイベントを担当していただいた小野寺さんからの、御礼のメールをご紹介します。
先日は、本年度の当社気仙沼における、最大のさんまイベント 気仙沼ベジフルさんままつりが大盛況に終えることができ ありがとうございました。
なにより、来訪された方々の笑顔がみられたことが 一番の結果と思っております。
このイベントのみで終わることなく、 これが皆様との交流の始まりとして、新たに活動を重ねて いけたらと思っております。 今後ともなにとぞ宜しくお願い申し上げます。(一部省略)
親子で参加されたお魚いちばの職員の方からお礼メールです。
こちらこそ楽しいイベントを企画して頂きありがとうございました。 家に帰ったら、子供がサンドイッチを作ったことをとても喜んでいて 、お兄ちゃんに自慢してましたよ。 子供にとって楽しい一日となったみたいです。 今後とも、宜しくお願いいたします。(一部省略)
◆「親子でベジフルさんまサンドウィッチ教室」参加者アンケートよりいくつかコメントを紹介します。
・地元で根ショウガが作られていると知ったので、これからは買い物の際気をつけて産地をみて野菜を購入したいと思います。
・秋刀魚 栄養分がたくさん。 野菜こんなに宮城で育てていてびっくりした。
・地元にいろいろな野菜 果物があるんだ。
・パンの美味しい食べ方、ちょっとした工夫でよりおいしく食することができることを知りよかった。
・さんまとコラボしたサンドウィッチに感動しました。
・学校にもきてぜひやってほしいです。
・地元産を使うことは復興にとても大切なことだと思います。
・また気仙沼でイベントをやってください。
・このようなイベントは子供たちにとても良いと思います。
◆開催を振り返って・・・「つながる絆」
今回の復興支援イベントは、多くの方のつながりなしには語れません。わたしたち野菜ソムリエの活動をきっかけにひとりひとりの支援の輪が広がりました。使用する野菜のほとんどは、料理研究部会の阿部さんの呼びかけで宮城県園芸作物ブランド化推進協議会さんから協賛いただきました。サンドウィッチ教室のパンと野菜縁日会場でブイヤベース風つみれ汁とセットでふるまわれたクロワッサンは、メゾンカイザー仙台さんからご提供いただきました。野菜縁日のベジフル輪投げでは,食素材研究部会の菅野さんから提供いただいた堀りたての「さつまいも」,チョコベジコーナーのチョコレートは株式会社明治さんから、親子サンドウィッチ教室のお土産には、食素材研究部会メンバー山家さんの不忘果樹園さんから大きな梨を、ハウス食品さんからはこちらも野菜ソムリエ協会を通じてフルーチェを、せんだいタウン情報が主体の復興支援プロジェクト“ともにプロジェクト”からはカラーコーディネーターがプロデュースするかわいいイラストの折り紙をご提供いただきました。
また、イベントの開催についても支援側の一方的なものにならないよう阿部長商店さんやJA南三陸さんと,現地で打ち合わせを重ねました。
当日は阿部長商店さんも支援側にまわり、会場の設営、調理の手伝い、サンドウィッチ教室のさんまの提供(冷凍でいつでも食べれる「あぶりさんま」という商品)、現地の南三陸新聞に広告をだして気仙沼の方々に情報も発信していただきました。
◆最後に
何ができたかはわからないし、何もできなかったかもしれない…正直終わってからも不安でした。
参加メンバーからは、より前向きに反省の言葉がでた今回のイベントでしたが、
参加した方の笑顔を見ることができたことが何よりのご褒美であり、
できることからはじまった支援の輪が広がったことに感謝して、
今後もかたちは変わってもできることから支援活動の輪を広げていきたいと
参加メンバー全員でひとつになったイベントでした。
(レポート: ベジフルさんま祭りイベントリーダー
料理研究部会副部会長 ジュニア野菜ソムリエ 佐藤 広美)