切られお富!

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オペラ・映画の助成削減に抗議、イタリアで一斉ストへ

2005-10-15 05:06:50 | アメリカの夜(映画日記)
ローマにはムッソリーニが作った国営の映画撮影所チネ・チッタというところがある(ローマから確か地下鉄で行ける。)。で、「チネ・チッタ」というイタリア語は英語に直すと「シネマ・シティ」という意味なんだけど、ここで働いていたという方のお話を以前伺ったことがあるんですよ。

チネチッタといえば、フェリーニの映画でおなじみで、フェリーニの映画「女の都」の製作ドキュメンタリー「フェリーニの都」の中でも、所内の様子が出てきたから、ご覧になった方もいるかもしれませんね。

で、その方の話によると、その方がチネチッタに行った頃はちょうど「女の都」の撮影中で、映画の中に出てくる巨大なすべりだいが所内にあったとか。そして、スタジオ内の床は板張りで、美術関係者は映画の仕事のない時期にはオペラの美術の仕事をしているという話だった。考えてみれば、ヴィスコンティみたいな監督を筆頭に、映画監督兼オペラの演出家っていうひともそれなりにいるから、映画とオペラの人材交流っていうのはヨーロッパでは結構あるのかななんて思ったんですよね。

ところで、イタリアでの文化助成削減に対する抗議ストの話なんだけど、これって他人事ではなくて日本でもある話なんだっていうのは、国立劇場の話で何度かこのブログでも取り上げてきた。

赤字なんだから当然でしょって声も聞こえてきそうなんだけど、わたしだってなんでもかんでも助成金をばら撒けって考えではない。ただ、文化っていうのはその国最大の観光資源なんだっていう視点がないと、見誤るんじゃないのってことが言いたいんですよ。

歌舞伎座にせよ、国立能楽堂なんかにせよ、行ったことのある人ならわかるんだろうけど、安い席なんかは外国人の姿が結構目立つ。こういう人たちが落としていくお金っていうのは、単なる劇場の収入っていう枠だけでは捉えられないと思うんですよね。

だから、似非歌舞伎ファン・小泉による国立劇場イジメが日本の古典芸能に大打撃を与える可能性のある今、国立劇場がもし抗議活動をするなら、及ばずながらわたしも協力したいってことがいいたかった!という記事でした。

イタリア、芸術・娯楽助成金削減で関係者らが抗議ストライキへ (ロイター) - goo ニュース
オペラ・映画の助成削減に抗議、イタリアで一斉ストへ (読売新聞) - goo ニュース

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