切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

『ゆれる』 西川美和 監督

2009-02-25 23:59:59 | アメリカの夜(映画日記)
見逃していたので、一応観マシタ・・・。前半はよかったんだけどなぁ~。というわけで感想!

簡単に言えば、兄弟と一人の女性の三角関係の話なんだけど、兄が香川照之、弟はオダギリジョー、兄が働く地元のガソリンスタンドで働く女性が真木よう子。

タナダユキ監督もそうだけど、女性監督作品の特徴っていうのが幾つかありますね。

たとえば、「ウザイ男」に対する執拗な描写や、「イイ男」に女としてやって欲しい行動、仕草の具体性。

それに、女一人暮らしの冷蔵庫に残っている半端な野菜みたいな描写・・・。(これは、妙に痛かった・・・。)

シャワーを浴びたオダギリジョーが真木よう子に抱きつきながら、「タオルどれ使えばいいんだよ~」とかいいながら裸で抱きつく場面なんて、ちょっと男性の監督・脚本家では書けないんじゃないですか?

が、しかし、話が男だけになっていく中盤以降、わたしには乗れなかったなあ~。木村祐一で繋いでる感じではあったけど・・・。

ただ特筆すべきはこの映画の撮影。

映画のキーになるつり橋の実景は情緒溢れるものだし、車中、アパートの部屋、面会室、法廷シーンの陰影に富んだ照明なんかも雰囲気があって、この映画の品格レベルを随分上げてたんじゃないですか。

(因みに、この映画のカメラは早世した高瀬カメラマン。わたしは森田芳光監督の『刑法第39条』なんか好きです。)

が、しかし、が、しかし、最後のアレないんじゃないの?!という感想ばかりが残りました。風呂敷畳むのって難しいねぇ~って、そんな感じ?

というわけで、悪くはないし、役者は素晴らしいんだけどということで、見て損はない!でも、しつこいけど、あの終わり方は・・・。と思ったわたしでした。

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