切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

本日、国立劇場におりました!

2010-10-09 23:59:59 | 私の写メ日記(観劇版)
十月歌舞伎公演「天保遊侠録」「将軍江戸を去る」を観てました。どちらも悪くないんだけど、地味は地味ですね~。

勝海舟の父親・勝小吉が主人公の「天保遊侠録」。以前、橋之助=小吉で納涼歌舞伎でやってましたよね?今回は吉右衛門。

橋之助の小吉は気風がよくて、ちょっと板前みたいだったけど、吉右衛門は鬼平風の遊び人って感じだったかな?ただ、あの名優吉右衛門でも、だいぶ台詞に苦戦している感じ。まだ、初日から時間が経ってないせいなのかな?。

勝海舟役の梅丸くんが好演!梅玉さんの部屋子だけど、乱歩歌舞伎のときといい、この子はなかなか有望ですね!あとは、阿茶の局の東蔵が貫禄があって、よかったです。

二幕目の「将軍江戸を去る」では、西郷隆盛=歌昇、勝海舟=歌六の兄弟で、二人ともよかったな~。ただ、歌昇は人情家西郷の面が強くて豪放磊落さが少し足りない気がしなくもなかったけど。それと、勝海舟は歌六の持ち役みたいになってきましたね。「竜馬がゆく」のときも啖呵がよかったし。

そして、徳川慶喜の吉右衛門。落ち着いた憂愁という感じで、幕切れの台詞は見せ場でした!

また、この舞台でも、染五郎が好演!わたしが二ヶ月続けて染五郎を褒めるなんて珍しいんだけど(!)、山岡鉄太郎役が悪くない!啖呵がいつもと違って息苦しくなくて、きまっていたし、強い部分と柔らかい部分の緩急が出てきて、自然に舞台が見られる。やはり、このひとはよいおじさんを持ったなあ~。二ヶ月同じ一座だと成長するのかな?

というわけで、まずまずでした。でも、話が地味なんで、退屈な人には退屈かもしれません、今月の舞台!でも、地味ながら味わいがあります!

なお、「徳川将軍珈琲」というのが売店で売っていたので、買って飲んだらまあまあでした。徳川宗家のお殿様(?)が道楽で作った代物らしいのですが、殿様の道楽も馬鹿にならないですね。

それと、勝小吉の自伝「夢酔独言」は、坂口安吾も推奨している「幕末の不良オヤジ」の名著です!興味のある方はどうぞ!

夢酔独言 他 (平凡社ライブラリー)
勝 小吉
平凡社
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