切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

『苺とチョコレート』  トマス・グティエレス・アレア監督

2008-07-25 23:59:59 | アメリカの夜(映画日記)
最近南米や中南米に興味があって観たんですが、これってキューバ映画!カストロやゲバラの、あのキューバですよ!といっても、戦闘的でマッチョな南米文化とは対極にある、共産主義者の青年と芸術家の同性愛者の青年の友情を描いた切ない一本で、苺のアイスクリームが食べたくなること請け合いです!

レディファーストに代表されるマッチョなラテン文化の裏側に、じつは同性愛にたいする差別があるだってことを、この映画で初めて知りました。

「苺」は同性愛の象徴なんだそうですが、映画の最初のほう、二人の青年の出会いのシーンで、カフェで苺のアイスクリームを食べるところはおいしそうでしたね。キューバに実在するカフェなんだそうで、たぶん観光名所になっているんじゃないかな?

映画のほうは、ヨーロッパ文化に憧れるインテリである同性愛の男性が、優しくてとても印象的。わたしはこの役に、イギリスのロック・ミュージシャン、モリッシーを連想してしまったんだけど、どうなんでしょうかね?(髪型とか、物腰がなんとなく似てるんですよ。)

で、最初は仲良くなかった二人の青年が親しくなる一方で、同性愛の青年は理想主義ゆえに立場が追い込まれていってしまって、最後は・・・。

こういう映画って、とかくイロモノ的に捉えられてしまったりしますが、普通に男女の恋愛や友情を描いたものより、なぜかいっそうピュアな印象を受けてしまうのはわたしだけでしょうか?

とにかく、最後のほうの、感情を爆発させる同性愛の青年の言葉に胸を打たれてしまったし、ラストシーンも感動的。

夏向けの一本ということで、おススメです。

苺とチョコレート

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