切られお富!

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『若き日の信長』 森一生監督

2015-12-30 23:59:59 | アメリカの夜(映画日記)
十一代目團十郎ゆかりの演目で、海老蔵の公演も記憶に新しい「若き日の信長」。これには市川雷蔵主演の映画版があるんですよね。簡単に感想です。

染五郎時代の若き日の当代松本幸四郎もちょっといい役で共演しているんですが、雷蔵は雷蔵流に悩める青年を演じているという感じですかね。

監督の森一生によると、この『若き日の信長』や『忠直卿行状記』みたいな、翳りのある悩める青年役の雷蔵は良いというんですが、わたしはもう一つこの作品にノれなかったですね~。映画だと内容的に見どころが薄いというか、芝居の尺でちょうどいい内容だって気がします。原作に染五郎の出番を増やすことで見せ場を増やしたというところでしょうか。現・小林旭夫人の青山京子の悪女(?)が役としてはちょっと効いてますね~。

林美作守の高松英郎はいかにも大映映画の敵役という感じで、平手中務の小沢栄太郎はいつもの悪役イメージからするとやや地味で平凡か…。

というわけで、DVD品切れ、レンタル店でもVHSしかないという状況はやや頷ける作品でした。

でも、雷蔵の能の「敦盛」はなかなか勇壮なんですけどね~。歌舞伎ファンはご参考にどうぞ!

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