話題の作品。久々に映画館で観ました。しかし、底の浅い映画だったなあ~。というわけで、感想ですっ。(若干ネタばれアリ!)
日中戦争のさなか、中国戦線から帰ってきた夫は手足がもげ、芋虫(キャタピラー)のような姿で妻の前に帰ってきた・・・。
妻役の寺島しのぶがベルリン映画祭で主演女優賞を受賞。わたしが観た映画館も、そこそこお客さんは入ってはいましたが・・・。
「軍神」として村で崇められる夫が、じつは中国で残虐行為を犯していたという設定がわたしには、あまりにも安っぽく感じました。そして、罪の意識から夫の精神がおかしくなっていく・・・。
このあたり、あまりにひねりがなさ過ぎませんかね?
わたしなら、戦場で残虐行為を行った男が何食わぬ顔で豆腐屋とか駄菓子屋の親父をやっていたとか、普通の子煩悩な父親に戻ったという話の方に、人間存在の不思議を感じます。(実際、そういう話を直接間接にわたしは聞いたことがありますし・・・。)
それに、ニュースフィルムや戦争の悲惨さを伝えるテロップの多用が、なんだか説教くさい気もしましたしね。
そもそも、戦争の悲惨さをドラマとか演出で見せるのが映画ってものでしょう。
その点でいうと、もうひとつ物足りなかったのは、脇役の使い方。
夫の弟や近所の人たちを話に絡める工夫がまったく足りない作品でもありました。だから、寺島しのぶの苦渋の表情と脱ぎっぷりばかりが目立つ結果になってしまっている。
これに比べたら、『愛を読むひと』に描かれたドイツや『特別な一日』に描かれたイタリアの第二次大戦下は、結構生生しかったですよ。
正直言って、この2本に比べたら子供の映画だなあ~と思わずにはいられませんでしたね。
若松孝二もいい年して何をやっているのか?
昔も「反体制」を描くために女の裸を利用するような映画ばかりだったし、結局変わらないんだなあ~という失望のみが残りましたね。(その点、ロマンポルノは女性自身を描いていた!)
というわけで、「他の人の感想が知りたい作品」というのがわたしの感想なのでありました!
PS:ちなみに、原作は「戦争反対」小説ではありません。乱歩らしい、「都市生活でサディスティックな衝動に目覚める妻」みたいな作品です。それと、「盲獣」につながる触覚的な感覚の世界・・・。
日中戦争のさなか、中国戦線から帰ってきた夫は手足がもげ、芋虫(キャタピラー)のような姿で妻の前に帰ってきた・・・。
妻役の寺島しのぶがベルリン映画祭で主演女優賞を受賞。わたしが観た映画館も、そこそこお客さんは入ってはいましたが・・・。
「軍神」として村で崇められる夫が、じつは中国で残虐行為を犯していたという設定がわたしには、あまりにも安っぽく感じました。そして、罪の意識から夫の精神がおかしくなっていく・・・。
このあたり、あまりにひねりがなさ過ぎませんかね?
わたしなら、戦場で残虐行為を行った男が何食わぬ顔で豆腐屋とか駄菓子屋の親父をやっていたとか、普通の子煩悩な父親に戻ったという話の方に、人間存在の不思議を感じます。(実際、そういう話を直接間接にわたしは聞いたことがありますし・・・。)
それに、ニュースフィルムや戦争の悲惨さを伝えるテロップの多用が、なんだか説教くさい気もしましたしね。
そもそも、戦争の悲惨さをドラマとか演出で見せるのが映画ってものでしょう。
その点でいうと、もうひとつ物足りなかったのは、脇役の使い方。
夫の弟や近所の人たちを話に絡める工夫がまったく足りない作品でもありました。だから、寺島しのぶの苦渋の表情と脱ぎっぷりばかりが目立つ結果になってしまっている。
これに比べたら、『愛を読むひと』に描かれたドイツや『特別な一日』に描かれたイタリアの第二次大戦下は、結構生生しかったですよ。
正直言って、この2本に比べたら子供の映画だなあ~と思わずにはいられませんでしたね。
若松孝二もいい年して何をやっているのか?
昔も「反体制」を描くために女の裸を利用するような映画ばかりだったし、結局変わらないんだなあ~という失望のみが残りましたね。(その点、ロマンポルノは女性自身を描いていた!)
というわけで、「他の人の感想が知りたい作品」というのがわたしの感想なのでありました!
PS:ちなみに、原作は「戦争反対」小説ではありません。乱歩らしい、「都市生活でサディスティックな衝動に目覚める妻」みたいな作品です。それと、「盲獣」につながる触覚的な感覚の世界・・・。
若松孝二キャタピラー | |
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