今日の東京は台風も去って快晴。暑くなりそうです。
ところで、昨日はさすがのわたしも早めに家に帰ったのですが、テレビを点ければ、わざわざ雨風の強いところに行って、濡れてる姿を画面に晒すレポーターの姿ばかり。正直ウンザリですね。こんなヤラセ映像なんか撮ってて「いい画を撮った」なんて思っているかな?
映像に詳しい方ならご存じでしょうが、雨のシーンの撮影というのはなかなか大変で、雨の日にカメラを回せば雨にみえるってものではない。半端な水量では全然写らないし、照明の加減とか、風に揺れる枝だの傘だの衣裳や小道具を巧く使わないと、全然「雨の日」らしくはならない。(因みに、ジョン・フォードの「静かなる男」という映画に、ジョン・ウェインとモーリーン・オハラが雨の中で抱き合うシーンがあって、雨でジョン・ウェインのシャツが体にくっついてセクシーだって言ったのは、かの淀川先生じゃなかったっけ?言ってる人が言ってる人だから、多分“違う”意味なんだろうけど…)
というわけで、台風の日に危険個所すれすれの場所で、痛々しく若手レポーターを濡れ鼠にするっていうのは、一番手抜きのヤラセ「雨の日」映像だってこと。
まあ、つまんない話はこの辺にして、わたしの好きな雨の映画といえば、洋画なら「裸足の伯爵夫人」(ジョセフ・L・マンキーヴィッツ監督)、邦画なら「赫い髪の女」(神代辰巳監督)ってあたりかな、月並みだけど。
土砂降り雨の巨匠といえば、昔は黒澤明、今は石井隆だけど、石井隆監督の「死んでもいい」の冒頭、永瀬正敏と大竹しのぶが出会うシーンの雨なんかよかったなあ~。なんて話はどうでもよくて、石井隆脚本で「ラブホテル」という、わたしの知り合いの女子(といってももう「子」はいらない?)が「生涯の一本」といっている傑作映画を撮った、相米慎二の「台風クラブ」のことを書くんだった!?
初めてみたときはピンと来なかったのに、後から面白くなる映画っていうのがあってこの映画なんかまさにそんな感じだった。最近は「晩年の左幸子」みたいに抹香臭い女優になってきた工藤夕貴がいかにも「どこにでもいそう」な感じでよかったし、挿入歌・バービーボーイズの「暗闇でダンス」もカッコよかったし、何でもないシーンがみずみずしくてほんとうに面白い映画だった。
相米慎二はスタッフ泣かせのヌボォ~としたハゲのおっさんだったけど、わたしも「ラブホテル」の最後の必殺「長回し」を映画館で観たときはしばらく席が立てなかったし、晩年はいい映画を撮っていて、もう一回“相米ブーム”が来るのかな?なんて思っていた矢先だった…。
台風一過の快晴の空を見るたびに、「台風クラブ」の衝撃のラストをいつも思い出してしまうんだけど、あのハゲオヤジももういない…。
ところで、昨日はさすがのわたしも早めに家に帰ったのですが、テレビを点ければ、わざわざ雨風の強いところに行って、濡れてる姿を画面に晒すレポーターの姿ばかり。正直ウンザリですね。こんなヤラセ映像なんか撮ってて「いい画を撮った」なんて思っているかな?
映像に詳しい方ならご存じでしょうが、雨のシーンの撮影というのはなかなか大変で、雨の日にカメラを回せば雨にみえるってものではない。半端な水量では全然写らないし、照明の加減とか、風に揺れる枝だの傘だの衣裳や小道具を巧く使わないと、全然「雨の日」らしくはならない。(因みに、ジョン・フォードの「静かなる男」という映画に、ジョン・ウェインとモーリーン・オハラが雨の中で抱き合うシーンがあって、雨でジョン・ウェインのシャツが体にくっついてセクシーだって言ったのは、かの淀川先生じゃなかったっけ?言ってる人が言ってる人だから、多分“違う”意味なんだろうけど…)
というわけで、台風の日に危険個所すれすれの場所で、痛々しく若手レポーターを濡れ鼠にするっていうのは、一番手抜きのヤラセ「雨の日」映像だってこと。
まあ、つまんない話はこの辺にして、わたしの好きな雨の映画といえば、洋画なら「裸足の伯爵夫人」(ジョセフ・L・マンキーヴィッツ監督)、邦画なら「赫い髪の女」(神代辰巳監督)ってあたりかな、月並みだけど。
土砂降り雨の巨匠といえば、昔は黒澤明、今は石井隆だけど、石井隆監督の「死んでもいい」の冒頭、永瀬正敏と大竹しのぶが出会うシーンの雨なんかよかったなあ~。なんて話はどうでもよくて、石井隆脚本で「ラブホテル」という、わたしの知り合いの女子(といってももう「子」はいらない?)が「生涯の一本」といっている傑作映画を撮った、相米慎二の「台風クラブ」のことを書くんだった!?
初めてみたときはピンと来なかったのに、後から面白くなる映画っていうのがあってこの映画なんかまさにそんな感じだった。最近は「晩年の左幸子」みたいに抹香臭い女優になってきた工藤夕貴がいかにも「どこにでもいそう」な感じでよかったし、挿入歌・バービーボーイズの「暗闇でダンス」もカッコよかったし、何でもないシーンがみずみずしくてほんとうに面白い映画だった。
相米慎二はスタッフ泣かせのヌボォ~としたハゲのおっさんだったけど、わたしも「ラブホテル」の最後の必殺「長回し」を映画館で観たときはしばらく席が立てなかったし、晩年はいい映画を撮っていて、もう一回“相米ブーム”が来るのかな?なんて思っていた矢先だった…。
台風一過の快晴の空を見るたびに、「台風クラブ」の衝撃のラストをいつも思い出してしまうんだけど、あのハゲオヤジももういない…。
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瑞々しいローティーンが魅力的だというのがその時の解説でした。「初めてみたときはピンと来なかった」のはあまりにもありそう過ぎたからでしょうか?その全てが観る人によっては、大変興味深いのです。台風の通過の時間設定も良かったです。
制作費の問題でしょうか、雨降りや風等の情景はもう少し面白く描けたかなと言う印象は残ります。