毎年恒例の「わたしの選ぶ歌舞伎ベストアクト」でしたけど、2020年は歌舞伎公演の中止が相次ぎ、歌舞伎座も八月から再開でした。ということで、少ない公演数の中から、わたしが独断と偏見で選ぶベストアクトです!
まずは以下に、2020年の印象に残った舞台…
1月 袖萩祭文(雀右衛門)、連獅子(猿之助)、鰯売(勘九郎・七之助)以上、歌舞伎座、
め組の喧嘩、雪蛍恋乃滝(※秋元康演出)(海老蔵)以上、新橋演舞場、
2月 筆法伝授(仁左衛門)、道明寺(仁左衛門)以上、歌舞伎座
3月 公演中止
4月 公演中止
5月 公演中止
6月 公演中止
7月 公演中止
8月 吉野山(猿之助)、源氏店(児太郎)以上、歌舞伎座
9月 かさね(猿之助)、引窓(吉右衛門)、鷺娘(玉三郎)以上、歌舞伎座
10月 石切梶原(仁左衛門)、楊貴妃(玉三郎)歌舞伎座 ※国立劇場へは行かず
11月 四の切(獅童)、身替座禅(左團次、菊五郎)、蜘蛛の糸(猿之助)以上、歌舞伎座
俊寛(吉右衛門、雀右衛門)、毛谷村(仁左衛門)文売り(梅枝)、三社祭(鷹之資)以上、国立劇場
12月 吃又(勘九郎・猿之助)、日本振袖始(玉三郎・菊之助)以上、歌舞伎座
三人吉三(時蔵、松緑、芝翫)国立劇場 ※国立劇場の第二部には行かず
●わたしの選ぶベストアクト2020
①四の切(獅童)
②日本振袖始(玉三郎)
③三人吉三(時蔵、松緑、芝翫)
④俊寛(吉右衛門)
⑤毛谷村(仁左衛門)
道明寺(仁左衛門)
次点 身替座禅(左團次)、雪蛍恋乃滝(※秋元康演出)、石切梶原(仁左衛門)、鷺娘(玉三郎)、め組の喧嘩(海老蔵)
2020年は本来なら「團十郎襲名」大事な年でした。でも、三月から歌舞伎の公演が中止になって、再開はなんと八月の納涼歌舞伎から。こんな年は、歌舞伎を観るようになって初めてで、ただのファンのわたしでも途方にくれました。それだけに、八月の初日は感動しましたね。なお、三月の歌舞伎の無料動画「新薄雪物語」はたまたま見逃してしまったので、選外です。悪しからず。
一位が獅童の四の切だというのは、異論もあるでしょうが、わたしはこれほどエモーショナルな狐忠信を初めて見た気がしました。たとえて言うと、談志の芝浜みたいなエモーショナルさといいますかね。中川右介の書いていた「体が重い」とかいう批判は外れていると思いました。中高年の忠信は橋掛かりの芝居が重いのは普通ですから(たとえば、今の鴈治郎や又五郎が国立でやった時しかり)。ま、とにかくよかったです。
今年は、玉三郎の上演の工夫が光ってました。大河の正親町天皇役も玉三郎でなければ、出せない雰囲気を出していますし、偉い人はコロナでも自分のやるべきことを見つけて活躍できるんだな~と感心しました。似たことは、テレビで引っ張りだこの猿之助にも言えますが。あと、演出面では、玉三郎、猿之助に加えて、秋元康もいい仕事してました。
で、コロナが奪ったのは、人間国宝ベテラン陣の人生の残り時間でもあると思うのだけど、仁左衛門、吉右衛門、菊五郎はさすがというような舞台の連続でした。孝太郎のコロナ感染のときはさすがにヒヤッとしましたが・・・。
三人吉三は、時蔵がよかったです。玉三郎がやった時よりいいとさえ思いました。藤十郎も亡くなって、今後は女形の大役を雀右衛門、時蔵でどんどん挑戦してほしいところです。
ということで、2021年もどうなるかわかりませんが、2022年の年明け位からは正常化するんでしょうか?
2020年十二月の千穐楽の日本振袖始のあとのカーテンコールを観ていて思ったのですが、コロナのときでも、こういう舞台を観て感動の拍手を送るひとがいるってことが大事です。文化レベルの低い大阪のどっかの政党の人にはわからないでしょうがね~。
●2020年MVP
①中村獅童
②坂東玉三郎
市川猿之助
③片岡仁左衛門、中村吉右衛門、市川海老蔵
まずは以下に、2020年の印象に残った舞台…
1月 袖萩祭文(雀右衛門)、連獅子(猿之助)、鰯売(勘九郎・七之助)以上、歌舞伎座、
め組の喧嘩、雪蛍恋乃滝(※秋元康演出)(海老蔵)以上、新橋演舞場、
2月 筆法伝授(仁左衛門)、道明寺(仁左衛門)以上、歌舞伎座
3月 公演中止
4月 公演中止
5月 公演中止
6月 公演中止
7月 公演中止
8月 吉野山(猿之助)、源氏店(児太郎)以上、歌舞伎座
9月 かさね(猿之助)、引窓(吉右衛門)、鷺娘(玉三郎)以上、歌舞伎座
10月 石切梶原(仁左衛門)、楊貴妃(玉三郎)歌舞伎座 ※国立劇場へは行かず
11月 四の切(獅童)、身替座禅(左團次、菊五郎)、蜘蛛の糸(猿之助)以上、歌舞伎座
俊寛(吉右衛門、雀右衛門)、毛谷村(仁左衛門)文売り(梅枝)、三社祭(鷹之資)以上、国立劇場
12月 吃又(勘九郎・猿之助)、日本振袖始(玉三郎・菊之助)以上、歌舞伎座
三人吉三(時蔵、松緑、芝翫)国立劇場 ※国立劇場の第二部には行かず
●わたしの選ぶベストアクト2020
①四の切(獅童)
②日本振袖始(玉三郎)
③三人吉三(時蔵、松緑、芝翫)
④俊寛(吉右衛門)
⑤毛谷村(仁左衛門)
道明寺(仁左衛門)
次点 身替座禅(左團次)、雪蛍恋乃滝(※秋元康演出)、石切梶原(仁左衛門)、鷺娘(玉三郎)、め組の喧嘩(海老蔵)
2020年は本来なら「團十郎襲名」大事な年でした。でも、三月から歌舞伎の公演が中止になって、再開はなんと八月の納涼歌舞伎から。こんな年は、歌舞伎を観るようになって初めてで、ただのファンのわたしでも途方にくれました。それだけに、八月の初日は感動しましたね。なお、三月の歌舞伎の無料動画「新薄雪物語」はたまたま見逃してしまったので、選外です。悪しからず。
一位が獅童の四の切だというのは、異論もあるでしょうが、わたしはこれほどエモーショナルな狐忠信を初めて見た気がしました。たとえて言うと、談志の芝浜みたいなエモーショナルさといいますかね。中川右介の書いていた「体が重い」とかいう批判は外れていると思いました。中高年の忠信は橋掛かりの芝居が重いのは普通ですから(たとえば、今の鴈治郎や又五郎が国立でやった時しかり)。ま、とにかくよかったです。
今年は、玉三郎の上演の工夫が光ってました。大河の正親町天皇役も玉三郎でなければ、出せない雰囲気を出していますし、偉い人はコロナでも自分のやるべきことを見つけて活躍できるんだな~と感心しました。似たことは、テレビで引っ張りだこの猿之助にも言えますが。あと、演出面では、玉三郎、猿之助に加えて、秋元康もいい仕事してました。
で、コロナが奪ったのは、人間国宝ベテラン陣の人生の残り時間でもあると思うのだけど、仁左衛門、吉右衛門、菊五郎はさすがというような舞台の連続でした。孝太郎のコロナ感染のときはさすがにヒヤッとしましたが・・・。
三人吉三は、時蔵がよかったです。玉三郎がやった時よりいいとさえ思いました。藤十郎も亡くなって、今後は女形の大役を雀右衛門、時蔵でどんどん挑戦してほしいところです。
ということで、2021年もどうなるかわかりませんが、2022年の年明け位からは正常化するんでしょうか?
2020年十二月の千穐楽の日本振袖始のあとのカーテンコールを観ていて思ったのですが、コロナのときでも、こういう舞台を観て感動の拍手を送るひとがいるってことが大事です。文化レベルの低い大阪のどっかの政党の人にはわからないでしょうがね~。
●2020年MVP
①中村獅童
②坂東玉三郎
市川猿之助
③片岡仁左衛門、中村吉右衛門、市川海老蔵
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