切られお富!

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ジャック・パランスの訃報と映画『軽蔑』

2006-11-12 21:59:03 | アメリカの夜(映画日記)
特別に思い入れのある俳優ではないんだけど、アメリカの俳優ジャック・パランスが亡くなった。この人というと、わたしは条件反射的にゴダールの映画『軽蔑』を思い出してしまうんだけど、映画製作についての映画であるこの作品で、彼はアメリカ人のイヤ~なプロデューサー役を演じ、主人公の作家ミッシェル・ピコリの妻・ブリジット・バルドーを寝取っちゃうんですよね!嗚呼、可哀相なミッシェル・ピコリ!!そして、気に入らないラッシュフィルムの入ったフィルム缶をブーメランみたいに投げるんですよ!ホントにこんなプロデューサーいるのかな~。

ジャック・パランス氏=米映画俳優(読売新聞) - goo ニュース

この映画の舞台は、イタリアのカプリ島というところで、ナポリから船でいけるんだけど、有名な観光名所「青の洞窟」があることでもよく知られている。

さて、映画「軽蔑」のなかでは、西部劇の悪役とは一味違った憎憎しげなアメリカ人映画プロデューサーを演じているジャック・パランス。このひと、実際に撮影中は監督のゴダールとウマが合わなかったらしく、そのことのイライラが画面に出ているのではなんて思うのは深読みのしすぎですかね?

で、映画を観ていたわたしとしては、奥さんを寝取られちゃう夫役の胸毛オヤジ・ミッシェル・ピコリの、捨て犬みたいな哀愁漂う目がなんともいいなあと思ったわけ。

後年、レオス・カラックスの『汚れた血』という映画で、若いジュリエット・ビノシュと付き合っているおっさんの役で登場したミッシェル・ピコリも渋~い色気を充満させてて、ジュリエット・ビノシュに横恋慕する若者役のドニ・ラバンより魅力的にわたしには思えたな~。

・以前『汚れた血』について書いた記事!

というわけで、全然ジャック・パランスの話題にならないんだけど(笑)、哀愁ある瞳の持ち主、ピコリの引き立て役になっていたパランスっていうのも芝居としては重要な脇役だったかなと・・・。(無理やりなこじつけか?!)

しかし、繰り返すようだけど、ラッシュを投げる映画プロデューサーが登場した映画ってこれくらいだと思うな、たぶん・・・。

ご冥福をお祈りいたします。

・フィルム缶を投げるジャック・パランスの画像(おまけ)

PS:表紙の画像は、ミッシェル・ピコリと入浴中のBB(ベベ)、ブリジット・バルドー。因みに、BBが手に取っている本は、「現代のシネマ」シリーズの「フリッツ・ラング篇」です。念のため!!

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