切られお富!

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『チェ 39歳の手紙』 ソダーバーグ監督

2009-04-17 19:30:00 | アメリカの夜(映画日記)
ちょっと間が空きましたが、二部作の後編を観ました。簡単に感想っ。

第一部だった『チェ 28歳の革命』より、こっちの方が出来がいいんじゃないですかね。

ボリビアでのゲリラ活動に絞った内容だったんだけど、ボリビアに行く前のコンゴでの失敗は省かれていて、映画的には、かえってよかったんじゃないですか。

要するに、出口の見えないゲリラ活動で追い詰められ殺されるゲバラの姿を描いているんだけど、貧しい農民の暮らしや密告など、前作より引き締まっていて、サスペンス味もある作品になっていました。

わたしがよいと思ったのは、貧しい農民が追い詰められえてゲバラ一行を裏切るくだり。また、女性兵士が弱音を吐くのを政府軍兵士が聞いてしまうカットのスリリングさ。そして、死体になった女性兵士を引いた画で映したカットで、死体の損傷について、「顔がピラニアに喰われた」と政府軍兵士が話すくだりなんか、妙に生生しかったですね。

最後、ゲバラの主観カット(カメラがゲバラの目線になっているカットのこと。)で処刑がされるところなんて、なかなか臨場感がありました。

さて、二本通した感想をいうと、まあ、ちょっと地味な映画かな~。なので、多少予備知識を持ってから二本観る事を薦めますが、知らないで観たとしても、チェ・ゲバラとキューバについては知って欲しい!

対米追随が保守なんていわれている国だからこそ、そう思います。

オススメ!


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