
たぶん、このブログを読んでいる方なら、「意外な作品を取り上げるなあ~」と思うでしょうが、話は単純。来月の国立近代美術館「上村松園展」の予習がてら観てみたというわけ!ということで、簡単に感想ですっ。
東映、宮尾登美子原作というと、「女の情念」モノみたいな印象があって、あんまり観ることはないのですが、たまにはいいかな~と思って観たんですよね。
で、感想としては、「期待した部分は裏切られたけど、別の部分でいい映画だった」というところかな?
「裏切られた期待した部分」というのは、上村松園の伝記映画的な部分。もちろん、この原作、映画は「上村松園をモデルとしたフィクション」ということになってはいるけれど、松園の絵を盛んに画面に使っていますし、公式プロフィールには描けない部分を思い切って描いているわけでしょう。
で、その描き方がもうひとつ突っ込んでないうらみがある。
男性社会である昔の画壇で、絵の師匠に関係を迫られるヒロイン(名取裕子)。そして、その師匠の子供を二度までも身ごもり、二度目の子供を生んだところで映画は終わります。このあたり、その後に続く苦難と成功を見たかったわたしには、どうも物足りなかったんですよね~。
それと、映画のタイトルにもなっている「序の舞」を描くきっかけになったエピソードがないというのも、ちょっと「看板倒れ」!
もっとも、ヒロインを手籠め(ウ~ん、古い日本語だ!)にする師匠役の佐藤慶はいやらしくていいんだが・・・。
そして、今度は「いい映画と思えた別の部分」について。
ヒロインの母親を岡田茉莉子が演じているのですが、これが熱演ですばらしい!基本的に岡田茉莉子の映画になっていますね~。わたし、このひとは吉田喜重と結婚しなければ、もっと大女優になっていたと思っているんだけど、この映画は隠れた彼女の代表作のひとつかもしれませんね。
それと、やはり画面が充実している。カメラが元大映の名手・森田富士郎で、美術が東映の井川徳道。京都の話を京都の撮影所で撮影しているよさが出ているロケーション撮影だし、京都の葉茶屋さんの小道具なんか利いてますね!
なかなかこういう画面は今日日の映画では観れないなあ~なんて思いました。
というわけで、「上村松園展」に興味のある方には参考作品。岡田茉莉子ファンには必見の映画。ということかな~。
東映、宮尾登美子原作というと、「女の情念」モノみたいな印象があって、あんまり観ることはないのですが、たまにはいいかな~と思って観たんですよね。
で、感想としては、「期待した部分は裏切られたけど、別の部分でいい映画だった」というところかな?
「裏切られた期待した部分」というのは、上村松園の伝記映画的な部分。もちろん、この原作、映画は「上村松園をモデルとしたフィクション」ということになってはいるけれど、松園の絵を盛んに画面に使っていますし、公式プロフィールには描けない部分を思い切って描いているわけでしょう。
で、その描き方がもうひとつ突っ込んでないうらみがある。
男性社会である昔の画壇で、絵の師匠に関係を迫られるヒロイン(名取裕子)。そして、その師匠の子供を二度までも身ごもり、二度目の子供を生んだところで映画は終わります。このあたり、その後に続く苦難と成功を見たかったわたしには、どうも物足りなかったんですよね~。
それと、映画のタイトルにもなっている「序の舞」を描くきっかけになったエピソードがないというのも、ちょっと「看板倒れ」!
もっとも、ヒロインを手籠め(ウ~ん、古い日本語だ!)にする師匠役の佐藤慶はいやらしくていいんだが・・・。
そして、今度は「いい映画と思えた別の部分」について。
ヒロインの母親を岡田茉莉子が演じているのですが、これが熱演ですばらしい!基本的に岡田茉莉子の映画になっていますね~。わたし、このひとは吉田喜重と結婚しなければ、もっと大女優になっていたと思っているんだけど、この映画は隠れた彼女の代表作のひとつかもしれませんね。
それと、やはり画面が充実している。カメラが元大映の名手・森田富士郎で、美術が東映の井川徳道。京都の話を京都の撮影所で撮影しているよさが出ているロケーション撮影だし、京都の葉茶屋さんの小道具なんか利いてますね!
なかなかこういう画面は今日日の映画では観れないなあ~なんて思いました。
というわけで、「上村松園展」に興味のある方には参考作品。岡田茉莉子ファンには必見の映画。ということかな~。
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