切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

日曜美術館のアラーキー

2015-11-23 23:59:59 | TVピープル
NHKの日曜美術館にアラーキーが登場。久々にまとまった時間の出演だったので、近況がよくわかってよかったです。しかし、相変わらずの元気な部分と微妙にそうじゃない部分の交じり合った印象でしたね~。

一時はわたし自身カメラが好きで、アラーキーも大好きで、実は一度だけお会いしたこともあるのですが、めちゃくちゃ腰の低い人だったのにとても驚いた記憶があります。というのも、写真家ってわがままなイメージがあるじゃないですか!

でも、デジカメからスマホ時代になって、カバンにコンパクトカメラをしのばせることもなくなり、写真自体への興味も薄まり、アラーキーへの関心も弱まっていった・・・。

なので、片目を失明したって話もわりと最近知ったんですよね~。しかし、アラーキーは元気で且つ猥雑なままだった!

髭をそってる時に片方の目が見えなくなったことから、髭をする時が嫌だという発言は、以前のアラーキーにはないタイプの発言で、この言葉を引き出した井浦新はちょっとだけお手柄でしたが、それでも、やっぱり、終始アラーキー節が健在。ま、ちょっとだけパワーダウンも感じなくはないけど、デジカメ時代、スマホ時代に入り、大幅パワーダウンの印象がある他の写真家のことを考えれば、この人はこの年齢で、かなり元気ですよ。

自画自賛の北野武の写真とか、わざとレンズを壊して撮った墓地の連作写真など、興味深く感じました。

ただ、わたしの好きなアラーキーの写真って、意外にも青春している印象のものと、なんでもない風景を撮っているものの二種類なんですよね。

なかでも、JRと組んだ一冊『旅少女』が、『東京は、秋』と並ぶフェイバリット。

「青春18きっぷ」とのコラボである『旅少女』は、あまりに好きなあまり、自分でも「青春18きっぷ」で青森まで旅をしてしまったほど!『センチメンタルな旅・冬の旅』ほどに有名じゃないけど、もっと語られてよい一冊です。

あと、何度も書いているんで憚られるんですが、『荒木経惟の写真術』という本はその写真家論も含めてかなり影響を受けました。この本がなかったら、ウィージーやウジェーヌ・アジェ、中平卓馬の写真集は買ってないですね。

というようなわけで、最近パワーダウン気味のわたしですが、多少猥雑なパワーを注入してもらったような番組でした!

PS:そういえば、1999年に東京現代美術館でやった「センチメンタルな人生・写真」というアラーキーの写真展、観に行ったなあ~。ちなみにその時の併設特集は草間彌生展でした。東京のアートは熱かった!今も熱いのかな?

旅少女
クリエーター情報なし
光文社


東京は、秋 (都市のジャーナリズム)
クリエーター情報なし
三省堂

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