切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

本日、歌舞伎座で昼の部を観てました。

2015-11-22 23:59:59 | 私の写メ日記(観劇版)
久々に開演時間に遅れるという大失態!たまにやるんですよね、年に一回くらい。というわけで簡単な感想のみ。

「実盛物語」は御前の出産前くらいからしか見ていないので、偉そうなことは言えないんだけど、わたしの中の良い実盛の条件は、子役の扱いがうまいどうか。その点でいうと、仁左衛門、菊五郎、團十郎は扱いがうまかったですね~。今回の染五郎もまずまずだけど、前夜、仁左衛門の舞台の録画を見直していたんで、あの仁左衛門の実盛の気持ち良さからすると、染五郎はあともう少しって感じがする。これは肺活量の違いとか、息の長さの問題なのかしらね?あと少しでもっと気持ち良いのに、ちょっと台詞の息が足りないんですよね、この人は。

「若き日の信長」の海老蔵はなんとも自然体で、父親の團十郎が真山青果調の独特の感じだったのに比べれば、たぶん祖父同様にこの芝居にあっているんでしょう。でも、どういうわけか、團十郎がニンとは違うのに苦労して作り上げた信長像の方がなぜかわたしには懐かしく感じられた。團十郎の場合は、「吃又」の浮世又平みたいな不器用で苦悩する青年だったけど、海老蔵はもうちょっと確信犯的な信長像になってると思う。爺役の左團次は、二世松緑のこの役が頑固おやじ風だったのに比べると、意外にセンチメンタル。あと、序幕の背景の柿の木は昔の方が迫力があって、今回のはいまいちでした。

最後は、菊五郎の「御所五郎蔵」。菊五郎&左團次は危なげないんだけど、その分ベテランの重量級の舞台みたいな印象。なので、仁左衛門の与五郎の仲裁でやっと舞台に花が咲いた感じ。でも、総体としては菊五郎は元気いっぱい、愛想尽かしから最後の対決までは華やかさがありました。で、孝太郎の逢州が予想外に貫禄あり。

というわけで、そのうちもう少し詳しく書きます。
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