ちょっと遅い話題だけど、黒木和雄監督の訃報には驚かされた。ついこの間まで撮影していたはずだし、病身なんて話も聞いた記憶がない。ここへきて、評価の高い作品が続いていただけに、現役監督の残念な訃報としか言いようがないですね…。しかし、黒木監督の盟友・美術監督の木村威夫さんは確か90歳近くてまだまだ現役。これだけ生き残り続ける人っていうのも凄い感じだな~。
わたしは以前、黒木監督と評論家小森陽一氏の対談というのを聞きに行ったことがあるんだけど、黒木監督が自身の戦争体験を通して語っていたのは、「他の人間が死んで、どうして自分が生き残ったのか」という思いが拭い切れないで戦後を生きてきたという話。
似たようなことは、三島由紀夫が死の直前の古林尚との対談でも語っていたし、あのナベツネもどこかで言っていた。どうも戦中から戦後を生き抜いた人たちの普遍的な感情として、「自分が生き残ったことの負い目」というのがあるのかもしれない。
まさにこの「負い目」をテーマにしたのが、宮沢りえ主演の『父と暮らせば』という映画(原爆から生き延びた女性の話)だったわけだけど、今回の突然の訃報で取り残された映画関係者はどうやって自分たちの「負い目」を解消していくんだろうか?もちろん、木村さんは追悼上映なんかで黒木監督との思い出を語っていくんだろうけど…。
ご冥福をお祈りいたします。
黒木和雄監督が死去、75歳脳梗塞 (日刊スポーツ) - goo ニュース
わたしは以前、黒木監督と評論家小森陽一氏の対談というのを聞きに行ったことがあるんだけど、黒木監督が自身の戦争体験を通して語っていたのは、「他の人間が死んで、どうして自分が生き残ったのか」という思いが拭い切れないで戦後を生きてきたという話。
似たようなことは、三島由紀夫が死の直前の古林尚との対談でも語っていたし、あのナベツネもどこかで言っていた。どうも戦中から戦後を生き抜いた人たちの普遍的な感情として、「自分が生き残ったことの負い目」というのがあるのかもしれない。
まさにこの「負い目」をテーマにしたのが、宮沢りえ主演の『父と暮らせば』という映画(原爆から生き延びた女性の話)だったわけだけど、今回の突然の訃報で取り残された映画関係者はどうやって自分たちの「負い目」を解消していくんだろうか?もちろん、木村さんは追悼上映なんかで黒木監督との思い出を語っていくんだろうけど…。
ご冥福をお祈りいたします。
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