切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

歌舞伎鑑賞教室(国立劇場)に行ってきた。

2015-06-13 21:53:08 | 私の写メ日記(観劇版)
午前中用事があったんで、2時半の回に行ってきました。「壺坂霊験記」です。当初行く予定じゃなかったんですが、渡辺保さんの劇評の「片岡家の『壺坂』」を読んで俄然興味が湧き、行くことにしました。「文楽ならともかく、歌舞伎の「壺坂」なんて…」となめていたわたしですが、なかなか今回勉強になりましたよ。しかし、鑑賞教室だと観にきてる学生が苦手なんですよね~。わたしみたいなお客さん、3階には結構いたみたい!

国立の歌舞伎鑑賞教室って、ビギナー向けにやっている公演だから仕方がないなんだけど、今回来ていた某都立高校の生徒が元気でにぎやかで、幕が開くのか心配になりましたよ。しかも、なんだか見た感じが子供っぽいので、てっきり中学生だと思ったら、高校生。ま、中学生も高校生も基本嫌いなんでよいですけどね。学生に限らず、あの群居本能みたいなのが苦手で…。芝居でも映画でも、基本自腹でひとりで観るものだと思っていますからね~。

と、どうでもよい話はともかく、いつもの「壺坂」とは細かいところが違っていて、興味深く観れました。ただ、名演まではいきませんけどね~。でも、孝太郎、亀三郎とも好演していたとは思います。あと、鑑賞教室の亀寿も。

詳しい感想は別に書きたいので、今回は簡単なことのみ書きますが、片岡秀太郎監修だけあって、沢市とお里ではお里の仕どころが印象に残る舞台でした。また、後半の舞台半回しはたぶん片岡家だけでしょう。わたしもこの芝居では初めて見た。ただ、半分廻すなら道具をもう一工夫した方が、とも思いましたが。

歌舞伎でも落語でも盲人の話は少なくないですが、江戸時代の衛生状態が眼病を増やしていたのではと、よく考えます。

そして、それ故に、沢市の芝居を考えるとき、わたしは八代目桂文楽の落語「心眼」や「景清」を思い出してしまうのです。と考えると、この役はなかなか難役かな~という印象も持つのですが、その段でいうと、過去に演じた吉右衛門や三津五郎(特に歌舞伎座さよなら公演)は凄かった!

また、へたれ男と世話女房の若いカップルの話と考えれば、現代的な解釈も今後出てくるかもしれない。

ということで、楽しめました。今回の上演資料集は貴重ですね~。

PS:なお、下記のような小説もあります。わたしも目が悪い人なんで、一度お参りしようかな。

壺坂幻想 (講談社文芸文庫)
クリエーター情報なし
講談社
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