VIVIEN住生活総研

住生活ジャーナリストVivienこと藤井繁子が、公私を交えて住まいや暮らしの情報をお届けします!

スケルトン・インフィル方式

2006年03月13日 | 住宅業界
国交省 国土技術政策総合研究所のプロジェクト研究
アーバンスケルトン方式を用いた中心市街地の再整備手法の開発」成果発表会を聞きに行った。

最近は再開発に関心を持って、様々なレクチャーに出ながら基本知識を養っているところ。
今日は1時間ほどしか参加できなかったが
小林秀樹千葉大学教授の話が聞ければ良いと、スケジュールを無理して行って良かった。

「アーバンスケルトン方式の必要性と可能性」について
マンション総プロ(97~01年)前後の関連から始まり
スケルトン・インフィルを分離する意義を
各々[長寿命化=公的性・自由/多様/更新性]の追求であること
都市機構つくば方式の事例も交えた背景から説明下さった。

今回はアーバンスケルトン方式を賃貸や都市工作物(人工地盤)に導入できる制度整備を研究しておられたようだ。

次に建築研究所の藤本主任研究員から、
賃借権方式によるスケルトン賃貸の仕組みや手順を解説。

これにより、賃借人(入居者)は自由に内装のリフォームができ
その賃借権の価値を高める投資ができる。
結果的に既存賃貸住宅の改修、質の向上も促進できる。

また興味深かったのは、オフィスビルのテナント貸しではスケルトン賃貸によって、
テナント決定時に発生する、設計の2度手間や内装のし直しによる廃棄物も激減できるので
時間・人手の削減、環境保護にもつながる妙案。
既にニューヨーク市はこの方式のようで、建築確認や登記など制度環境を整備しているようだ。


このように、インフィル(内装)を賃貸であっても居住者が理想的に変更できる制度や物件が増えれば
ヨーロッパ的な、利用価値を重視した住環境になるだろう。
よりインテリアや住まい方への関心が高まる流れに。私の目指すところのベクトルと重なった。

コメント
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