VIVIEN住生活総研

住生活ジャーナリストVivienこと藤井繁子が、公私を交えて住まいや暮らしの情報をお届けします!

La Rochelle-8 Fresh魚貝は「Andre」で!

2008年09月23日 | France2008
パリでLa Rochelleのアパートの鍵をもらった時に、「レストランも美味しい所が一杯あるけど『Andre』でシーフードは欠かせないな」と
知人が紹介してくれていたので、最後の夜、楽しみに出かけた。
古いアーケード建築の中に、素敵なレストランが続く 
その中でも、店先に生のシーフードが並べられていて目に付くレストランが『Andre』だ。
  
店内は奥に、2階にと広がり、インテリア雰囲気が違う8つのエリアに区切られた大きなレストラン。
 
ナフキンには蟹のマーク、この地域(先の島)はお塩も有名で木製のバスケットにスコップがカワイイ。
 テーブルクロスにはイベントの告知
“PLATEAUX DE FRUITS DE MER”は皆が注文している、“海の幸の盛り合わせプレート”を私達も。
 海老・貝・蟹が10種以上!
バター(棒状だ)も特産の街が近くにあって「とても美味しい」とNicole。
 ハーブTeaは8種類からチョイス。香りをチェック

デザートも大盛りで、食べ切れなかった私。10時過ぎまでエンジョイして、店を出ると夜の街も素敵。街灯は影でアートしていた。
  
さて明日はいよいよ、カーフリーデー(La Rochelleでは‘車の無い日’)。
併せて、帰国の途に着く忙しい日となりそうだ・・・・・

La Rochelle-7 Yellow bikeにも挑戦!

2008年09月23日 | France2008
ここLa Rochelleが、レンタル自転車システム‘Yellow Bike’システムを始めたのは1976年。
街を車のスピードで行き過ぎるのでははなく、自転車で好きな所で止まりながらゆっくり周って楽しんでもらう事が主だったようだ。

今は循環型社会の環境交通システムの手段として、市民が日常交通として活用できるよう
パリのVelibシステムと同じ24時間・自動管理ステーションの新システムへ、来春には変わる予定。

新システム移行前の現在は、このようにステーションに店員が居て貸し出しを管理。(時間も24時間とはいかない)

さて、Nicoleと私もYellow Bikeをレンタル!パリのVelibよりは古典的で味のある自転車(ギア無し)。

                ※3時間まで無料、その後1ユーロ/時。

ヨットハーバー前の目抜き通りを通り、軽快に自転車で走る!風が気持ちイイ~

自転車は基本、自動車と同じ道路であるが、自動車は一方通行+自転車は二方向という道も少なくない。

市中心を通るメイン道路は、珍しい[歩行者+自転車]道路になっている。

右のお姉さんのピンクのバッグ入れ、カワイイ!私も欲しい。

ママは後ろに子供シート、日本と同じですね。  こちらは‘白バイ’ですが、自転車白バイ警察官。
  
湾の北側へ走り、中心街のタワーを眺める。向こう岸の見え方が、逗子から眺めた葉山と似ている。

こちらにはCasino(カジノ)があった、観光地には不可欠か?  自転車用パーキングはパリと同じ鉄枠。

今回は30分ほど借りてYellowBike体験終了! 走って見て、自転車用道路が取れない所は自転車の絵や線を車線内に書き
自転車が走ることを、自動車&自転車双方の運転手にアピールしており、とても走り易かった。(石畳以外は・・・)

La Rochelle-6 古い街並みと共に残るMaison(店)

2008年09月23日 | France2008
ラ・ロシェルの街並みは17世紀前後の建物が残っている。ライムストーン造やハーフティンバーの木軸が見えるものもある。素敵なデザインも残る。

それらのアパート1階が商店になっていて、アーケードを成している所もある。
市の作業車は電気自動車

ランチを市役所前広場のCafeで。お天気が良いので外の席にて、フォアグラや鴨肉などがトッピングされたサラダ。イケメンのギャルソン。


情報収集にツーリスト・オフィスへ行ってみた。こちらは新しいベイサイドの開発地、ガラス張りでモダンな建物。
ビデオで街紹介
広くて快適なオフィスで親切に対応してくれた。地元の商品を陳列して紹介している。


本当に色んな表情の通りやショップが中心地に集まっていて、そぞろ歩いていて飽きない街である。
バスが中心地と郊外を結ぶ

Nicoleが見つけた伝統的な靴屋さんに入ってみると、とても上品で知的なおじい様が昔ながらの仕事着で現れた。

SABOTSという昔の靴が天井にイッパイ下げられている。靴の歴史をゆっくりと語ってくれた。

これは内履きのCHARENTAISEというものらしい。「昔、父が持っていたわ」と興味津々のNicole.

あまりにもカワイイ内履きが揃っていて、欲しくなった!オーストリア製のしっかりしたもので約50ユーロ。
Timへの土産に購入!
Chaussures(靴屋)「Denis」は1860年から続く老舗。

古い街並みと伝統的なお店、そして親切な人々に触れ合い、すっかりLa Rochelleの魅力に惹き込まれていった。


La Rochelle-5 FIAT500も電気自動走行車で登場

2008年09月23日 | France2008
「Automation for Urban Transport」と題した国際セミナーがモビリティーウィーク期間中の19日に
La Rochelleで開催され、次世代の電気自動車や先進の都市交通手法の進捗と成果が発表された。

私はセミナーには間に合わなかったが、それと平行して市内の中心部広場で行われている
次世代交通システムの公開デモンストレーションを見学に行った。
 
[CityMobil and CyberCars2]というプロジェクトは、EUが推進する環境都市における自動交通システムの意識構築を目指している。
ロンドン・ローマ・バルセロナとデモンストレーションは展開されて来たようだ。色んな[CyberCar]が展示されていて、女子大生達も興味津々。
  
個人用から公共輸送用まで様々な仕様が検討されている。
自動走行自動車システムを模型でプレゼンしていたのは、上海交通大学の学生。
  

さて、伊FIAT社が自動走行車の試乗会をしていたのでTryした!
市販されているPandaに後付けで、自動走行システムを取り付けたもの。(Fiatの研究センター、Murdocco氏はトリノから)
自動運転に切り替え「ほらハンドルを放すよ!」と、ハンドルフリー走行を見せてくれた。
  
道路には分かりやすく黒線で引かれている、センサーの誘導ペイントは本来無色のものということ。
後付けシステムは、500ユーロで搭載できる。ミラー横のBoxと車の鼻先にセンサーが。(オプションで搭載の新車は40000ユーロ)
 人や車が近付くと自動停車した

そしてこちらが、ルパン三世でお馴染み『Fiat500(Cinquecento)』。可愛いサックスブルー!
 「CyberCars2」のロゴ付き
自動走行システムが装備された仕様。内装は赤白で、コントラストがイタリアらしいデザイン。
  
フランス人Nicoleと日本人の私にイタリア人と、3ヶ国のなまった英語ながら車内は盛り上がり楽しい試乗だった。
 「Grazie! Ciao Ciao」

環境と安全に大きなインパクトを出せるこのシステムは、先進都市の車として理想であるとFiat社。特にシニアの運転援助には効果大。 
また、La Rochelleでも推進されているカーシェリング・システムにおいて
車が効率的に配置されるよう、自動で移動することが可能とうたわれていた。車が無人で道路を走るワケ?
もうそこまで来ている世界感のようだ。

La Rochelle-4 環境交通システムの先駆都市

2008年09月23日 | France2008
ラ・ロッシェルの朝、近くにいくつもパン屋さんがあり、焼きたてをNicoleが買ってきてくれた。
ハムやチーズ、フルーツを食べるのは私だけ。仏人の朝食は質素。

さてモビリティ・ウィーク(European Mobility Week、La Rochelleでは16-24日)の取材に出動! 市役所前広場に人が集まってるゾ。
おっTVも来てる!と思ったら、何と郵便局がストライキ中の取材クルーだった・・・仏国では今‘郵政民営化、反対!’
 おかげで切手が買えず困った。
La Rochelleは市役所もお城のよう、左手は1600年頃の建築。
 王様の像が塔に
市役所の入口に大きく掲げられているのは、新交通システムの工程表(2008~2014年)。
 Vélo(自転車)の新システムが目玉
縦軸には【自転車・バス・電車・ボート・Liselec※・カーシェアリング・パーク&ライド・徒歩・Elcidis※】と
マイカー(ガソリン車)から乗り換える為の、9つの手段が明示。横に7年間の時間軸。
既に始まっている交通サービスが、今後どのように充実してゆくか公共整備の将来計画を市民と共有している。

     ※Liselec(セルフサービスのレンタル電気自動車)Elcidis(業務用デリバリー電気自動車システム)

さて、市役所の受付に行って、面会取材したい人物を探してもらう。
(日本から私がメールでコンタクトを取った男性、しかしアポイントは取っておらず飛び込みだ!)
         ※受付には「mobilite」(交通施策パンフ) 「en Ville sans ma voiture」(‘マイカーの無い街’パンフ)
  
私が探している方は、La Rochelle市を中心にした広域の都市圏に関する業務を行う行政組織、
Communaute d'Agglomeration de La Rochelle(CDA)の事務所にいらっしゃると言う事が判明。

10分ほど離れた所の建物に向かい、受付でつないでもらう。 こちらの受付には次期システムで登場する新YellowBikeが展示。
  
飛び込み訪問にも関わらず運良く、Directeur General des Services TechniquesのJacques MOLLARD氏に
取材させていただく事ができた!(メールも親切なコメントだったが、お会いすると更に好感のもてる紳士)
電気自動車の先駆者である氏は、フランス電気自動車振興協会の代表でもあり
今日はパリ事務所に出る予定が午後に変更になった為、お時間が頂けたという幸運(というか強運?)。
 
CDAはLa Rochelle周辺の18都市(15万人)圏の商業・交通・水道・ゴミなどの公共事業を担う。

MOLLARD氏は24年前、後にフランス初の環境大臣となった当時のMichel CREPEAU市長から電気自動車の開発導入を指示され
1986年には既に、小さな会社と開発した3輪の電気自動車を市の業務用に導入した歴史から
プジョー・シトロエングループとの開発や、トヨタやホンダともJVで開発を進めている話を聞かせてくれた。
トヨタとは業務運搬用の大きめのバンを‘プリウス特別仕様’で開発。ロンドンには既に登場しているようで「理想の車になる」と。

現在La Rochelle市(人口8万人)では市の社用・業務車を中心にセルフレンタルカーLiselec、シャトルバスなど約200台の電気自動車が走っている。
バッテリーは約30㎞走行できるので市内交通には問題無いが、「長距離には適さないので私の自家用車はプリウス(ハウブリッド)」と。

MOLLARD氏のお部屋には市の空撮、「今ここに居ます」。輪郭も我が逗子市と似ている気がします・・・
 
セルフサービスのレンタル電気自動車「Liselec」の登録カード(右)を見せてくれて「下にステーションがあるから見て帰るといいよ」と。
2時間近く色んなお話を英語&仏語で紹介して下さったMOLLARD氏。お土産の和菓子も甘いもの大好きと喜んで頂けた。Merci beaucoup!

という事で、オフィス前の駐車場にある「Liselec」ステーションを見学。
現在市内に7ステーションあって、55台が稼動している。利用登録者は400人、24時間いつでも利用できる。
 


こちらはガススタならぬEVスタンド。La Rochelleでは給電は無料の上、駐車場料金も電気自動車は無料という大胆な推進策。
 給電中のEV

この他にレンタル自転車の新システム、海上交通ボートの電気化、駅の裏に設けられた駐車場と電気シャトルバスによる‘Park & Ride’
それらを統合して登録利用できるカード・システムの話を伺った。

どれもタダ同然のコストで利用できるサービスで、市民をマイカーから公共交通にシフトする為の
インフラ整備とモチベーションの上げ方に、この市の強い推進力を実感した。

ところで、このようにガソリンから電気に燃料シフトする中で、ガソリン税に依存している国の財政。
今後、電気への税金のかけ方を仏政府は検討中のようだ。