日本舞踊界の第一人者、花柳寿応さん死去…89歳、花柳流“お家騒動”でも話題に
gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/sponichi/entertainment/sponichi-spngoo-20200928-0000
ニュースでしか知らない世界ですが、
花柳流のお家騒動がたまたま自分の仕事にも通じるものがあったので
このひと悶着に関心を持ったことがあります。
花柳流は3代目までは宗家の血筋で承継されておりました。
3代目が亡くなったとき
血筋でいけば貴彦さんという方が承継するであろうと思われていたところを
この寿応さんという方が突然自分が4代目になると宣言して
花柳流を乗っ取ってしまう形となりました。
貴彦さんは除名処分を受けて裁判で取り消してもらったそうですが、
今現在、別の流派を立ち上げて活動されています。
結局追い出された形です。
歌舞伎のように血縁者もしくは養子が名前を承継することが徹底されていれば
こういう問題は起きなかったと思うのです。
3代目に直系子孫がいない、
さらに宗家一族以外に名人のような人が出てきているのであれば、
名前や長たる家元をどういう形で承継させるのか
ルールを決めておくべきだったと思います。
貴彦さんは3代目から承継指名を受けたとのことですが、
直筆の書面や
関係者の前で指名をしていなければ証明の仕様がありません。
そういう甘さを突いて、実力も政治力もあった寿応さんが
一気に花柳流を乗っ取ったということでしょう。
乗っ取ったという言い方はいけないのかもしれませんが、
寿応さんが自分の孫(正確には自分の妹の孫)を5代目に指名したことで
花柳流は「実力で家元を決める」というルールにしたかったわけではないことが
判明しております。
次を自分の血筋で承継させたということは、
やはり「乗っ取った」とみて間違いないかと思います。
4代目はだれもが認める実力を持っていたので
乗っ取ったときにうまく収められたと思いますが、
5代目はそれ以上の実力や人間性を備えないと
同じように力のある人に乗っ取っれる可能性があるので戦々恐々ですね。
辛酸をなめた貴彦さんは
立ち上げた流派でお家騒動が起きないように
ルールを決めておいてほしいですね。
vorinはこういう芸事の世界は、
血筋にこだわる必要はないと思っています。
実力のない人が家元になってもみんな困りますもんね。