午前中はシーギリヤ・ロックに登り、エレファント・ライドで楽しんだ後、午後からは次の観光地の「ポロンナルワ」に向かった。
普通はシーギリヤからポロンナルワまでの移動は難しく、バスだと直行便がないからダンブッラで乗り換えなければならないし、他にはタクシーかトゥクトゥクをチャーターするしかないらしい。
そういったことを考えるとツアーってとても便利だなぁと思う。
便利なツアーバスでシーギリヤから「ボロンナルワ」に移動した。
1時間半くらいかかった。
「ポロンナルワ」は10世紀から12世紀にかけてシンハラ王朝の都として栄えた場所で、全盛期にはタイ、ミャンマーなどから僧が訪れるほど仏教都市として繁栄したところ。
現在ではアジア有数の大遺跡群として知られていて、ここも世界遺産に登録されている。
じっくり見ると一日では足りないほど大きな遺跡群だが、その中で主要なスポットだけ回った。
遺跡の中心はクォードラングル(Quadrangle)と呼ばれ、城壁に囲まれて12の建物があった場所。
Quadrangleとは、四辺形のこと。
[ワタダーゲ]
クォードラングルの中でも、一番目立つ外観の遺跡。
スリランカ独特の円形の仏塔で、7世紀に造られ、中には東西南北に4体の仏陀の座像があった。
正面に見えるのが釈迦仏で、4体の中の一つ。
[宮殿跡]
宮殿は幅13m、奥行き31m、1000の部屋があったと言われている。
壁の空洞部分は焼失した床柱を通した跡。
やはりここも遺跡に入る時は裸足になった。
あまりにも広いし歩き疲れて、他の観光客も遺跡に腰掛けていた。
次に回ったのがポロンナルワの中でも最高傑作だと言われている、一枚岩の巨大石像の「ガル・ヴィハーラ」。
ここには巨大な4体の大きな岩から作った仏像があった。
中でも一番大きな石像が全長14mもある涅槃仏。
とても岩を掘ったとは思えなかった。
この石像たちはブッダが悟りを開くまでを表したとも言われている。
この日の予定はこれで終わった。
この後はシーギリヤのホテルに戻るだけだった。
シーギリヤ・ロックの階段を登ったり、遺跡を歩いたりして目一杯動いたから少し疲れたので、帰りがてら「アーユルヴェーダ」を体験してみようということになり、ガイドさんにお願いしてお店に連れて行ってもらった。
アーユルヴェーダのことはよく知らず、疲れたときのオイルマッサージのつもりだった、でも違っていた。
アーユルヴェーダは世界3大医学の一つで、インド・スリランカで生まれた5000年以上の歴史を持つ世界最古の伝統医学らしく、専門の学校もあるほどで、一口で説明できないほど深いものだとか。
本当ならば1週間以上滞在して施術しなければならないらしい。
それでも観光客相手だと思うが、日帰りでも出来るというお店を紹介してもらった。
そこはホテルのすぐ近くにあり、森に囲まれた広大な敷地の中に竹と石を使用したスリランカの伝統的な建築様式のコテージのような場所だった。
そして、そのメニューはドクターのカウンセリング、シロダーラ(頭部の滴油療法)、ボディトリートメント(オイルマッサージ)、ハーブスチームが全てで90分、約1万円だった。
2人がかりで施術してくれ、その間ずっとヒーリング音楽が流れていて、気持ちよくて眠ってしまった。
自分にとっては上手なマッサージを受けたような感じだった。
でも、1日の疲れが取れたようだった。
その間ガイドさんは待っていてくれ、終わってからホテルに送ってくれた。
スリランカの中央部にあるアヌラーダプラ、ポロンナルワ、キャンディの三都市を結んだ三角形の内側のエリアはシーギリヤ・ロックをはじめ世界有数の遺跡群が集中する場所で「文化三角地帯」と呼ばれている。
古代からのシンハラ王朝は初めは北のアヌラーダプラに都を置いたが、インドからの侵略を受け、南下を余儀なくされた。
その後ポロンナルワへ移動し、さらに南下し、シンハラ王朝最後の都はキャンディになった。
翌日はこのツアーも南下して、キャンディに向かう予定になっていた。