日々是好日

撮った写真や思っていることなどを気の向くままに書いています。

マンデビラ

2021-10-07 07:00:00 | 植物

以前に「デプラデニア」と言う名前で呼ばれていた花。

その後、「マンデビラ」になった。

ところが先日、ホームセンターの花売り場で見た花は「サンパラソル」となっていた。

これは、サントリーフラワーズがマンデビラの数種類を改良して作り上げたマンデビラのサンパラソルシリーズというもの。

だから「サンパラソル・ビューティー」とか「サンパラソル・ジャイアント」などといった種類がある。

でも、どうしたわけなのか、「サンパラソル」だけが独り歩きして商品名になってしまっていて、マンデビラという名前が消えてしまった。

だから「デプラデニア」と「マンデビラ」は同じもの、サンパラソルはマンデビラの改良種ということになる。

 

 

 

春から秋まで次から次へとラッパ状の花を咲かせるし、中南米がルーツなので暑さにも強く、丈夫なので育てやすいから、人気があるようだ。

 


 

学名:Mandevilla

英名:Mandevilla

科名・属名:キョウチクトウ科 マンデビラ属

原産地:中央、南アメリカ

 


 

でも、キョウチクトウ科なのであまり強くはないが、やっぱり毒性がある。

樹液が手などにつくと炎症を起こす恐れもあるし、食べると嘔吐する場合もあるらしい。

 

 

 

 

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アツバキミガヨラン(厚葉君が代蘭)

2021-10-06 07:00:00 | 植物

5月〜6月ごろに咲き、10月ごろから再び咲きだす「アツバキミガヨラン(厚葉君が代蘭)」

 

 

ユッカと呼ばれるこの花には数種類あり、特に目立つのが、①「アツバキミガヨラン(厚葉君が代蘭)」と ②「キミガヨラン(君が代蘭)」

それぞれ正式名称は、

①---ユッカ・グロリオサ(Yucca gloriosa L.)

②---ユッカ・レクルヴィフォリア(Yucca recurvifolia Salisb.)

実際にこの2種類を区別するのは難しい。

葉が折れ曲がらないのが「アツバキミガヨラン」、全体に少し小さくて、葉が折れ曲がるのが「キミガヨラン」などといわれている。

この花の名前を付けたのはやはり牧野富太郎博士。

博士の著書「植物一日一題」に詳しく書いてあるが、簡潔に書くと、博士が小石川植物園でこのユッカの花を見て「キミガヨラン」と名付けた。

なぜならば、①のユッカ・グロリオサは、本来「栄光のある」という意味、それをどういう訳か「君が代が栄える」という意味に解釈したようだ。

だから博士が見たのが①の方の花だったら良かったのに、実際には②のユッカ・レクルヴィフォリアの方を見たのだった、要するに間違えたのだ。

それをあとになって気が付き、それならば本物の①の方はどうしよう、ということになって「オトコラン(男子蘭)」という名前を付けた。

でも、現在その名前はあまり普及していなくて、「アツバキミガヨラン」という名前になっている。

「オトコラン」という名前はどうしちゃったんでしょうね。

 


 

--- 青空文庫「植物一日一題 オトコラン」より ---

男子蘭! 何とも勇ましい名じゃないか。元来それはどんな植物か。また誰がそういう名をつけたか。すなわちこれはユリ科に属するYucca gloriosa L.に対して私の命じた和名なのである。

《 略 》 

ずっと以前に小石川植物園ではこの品を Yucca gloriosa L. だと思っていた。その時分に本品に対して君ヶ代ランの和名(私の命名)が出来た。しかるにこれはじつは Yucca gloriosa L. ではなくて Yucca recurvifolia Salisb.(=Yucca gloriosa L. varrecurvifolia Engelm.)の学名のものであることが後に判った。

 


 

博士でも間違えることがあるんだ・・・

さて、今回見た花もどちらか区別するのが難しい。

 

 

これら2枚の写真ではどちらとも言えない。

 

葉が曲がっていないのは「アツバキミガヨラン」の特徴。

 

花を一ついただいてきて、中を見た。
薄い緑色の子房と、白く3裂している花柱の境があまり明瞭でないのは「アツバキミガヨラン」の特徴。
 
 

そういうことで、これは「アツバキミガヨラン」だと思う。

 

 

学名: Yucca gloriosa(アツバキミガヨラン)、Yucca recurvifolia Salisb(キミガヨラン)

英名: Common yucca
 
別名:ユッカ
 
科名・属名:リュウゼツラン科 ユッカ属
 
原産地:北米、中南米

 

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ヒネム(緋合歓)

2021-10-05 07:00:00 | 植物

オジギソウは草だけど、それを大きくしたような感じの木を見つけた。

花の大きさは5cmほど、ネムノキに似ているけれど背が低く小さく鉢植え、これは何だろう?

見つけた花をその場でアプリで調べてみた。

以前から利用しているアプリは「ネムノキ」と出た。

花の色も違うし小さい、ネムノキならば知っている、違うから調べたのに、と思って却下。

実は数日前、友人から花の名前を調べるのにはグーグルのアプリがすごく便利だと聞いた。

だから、そのアプリをインストールしておいたばかりだった。

グーグルアプリで調べたら「Calliandra eriophylla」というように表示された。

カリアンドラってやっぱりネムノキのようなものだし、じゃあ後ろについている「eriophylla」って何?

 

 

そんな疑問から始まって導き出した結果が「ヒネム(緋合歓)」だった。

ヒネムは「カリアンドラ・エリオフィラ」といい、「Calliandra」はギリシャ語で「美しい雄しべ」で、花そのものの形を表し、エリオフィラは「軟毛の生えた葉」という意味らしい。

花のように見えるのは緋色の「雄しべ」。

オジギソウに似た細かな葉は触っても閉じなかったけれど、夜になるとネムノキなどと同じく閉じるらしい。

別の名では「紅合歓(べにごうかん)」とも呼ばれている。

花期が長いこと、あまり背が伸びないことから、鉢植えなどでも育つため人気があるようだ。

 

 

 

蕾の中にグルグル巻きになった雄しべが詰まっている。

それが少しずつほどけながら伸びてきてパフのような花になる。

花は夕方、葉が眠り始めると咲き、翌日の夕方にはしぼむ一日花。

 

 


 

学名:Calliandra eriophylla

英名:Fairy duster、Powder puff

別名:ベニゴウカン(紅合歓)

科名・属名:マメ科 ベニゴウカン属

原産地:熱帯アメリカ(テキサス州、カリフォルニア州からメキシコ)

 


 

同じ科名、属名の花で「オオベニゴウカン(大紅合歓)」がある。

「オオ○○」と付くくらいだから全体がもっと大きめで、樹高は3mほど、花は10cmくらいの大きさになる。

ボリビア原産なのだけれど、中国、台湾で多く栽培されているらしい。

 

[台湾の植え込み咲いていたオオベニゴウカン]

 

 

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コルチカム

2021-10-04 07:00:00 | 植物

ヒガンバナのように、地面からにょきっりと花だけが伸びて出てくる「コルチカム」

今まで何もなかったところに突然薄い紫色やピンクの花が咲くのでびっくりする。

サフランに似た花なので「イヌサフラン」とも呼ばれている。

 

 

見つけた時はいつも群生している。

1つの球根に対して花は2~6輪もつくらしいから、いつもたくさん咲いているように見えるようだ。

季節の感じ方は人それぞれだけど、この花を見ると秋を感じるのはどうしてだろう、と考えてみた。

多分、この花を最初に見た時のイメージがそのまま残っているのかもしれない。

それは、田んぼの脇にピンクの花が一列にズラーっと並んでいた時のこと。

田んぼは稲刈り前で黄金色に染まっていて、そばにあった柿の木にはオレンジ色の柿がたくさん生っていた。

正に日本の秋の風景だった。

その中で見たこの花に秋のイメージが植え付けられてしまったのだと思う。

 

 

 


 

学名:Colchicum 

英名:Meadow saffron

和名:イヌサフラン、オータム・クロッカス

科名・属名:イヌサフラン科  イヌサフラン属(コルチカム属)

原産地:ヨーロッパ、北アフリカ

 


 

「コルチカム」は球根や種子にコルヒチンというアルカロイドが含まれているために有毒植物になっている。

花が咲く前の葉っぱがギョウジャニンニクなどの食用の山野草と似ているので間違えて食べてしまって食中毒をおこしたという話はよく聞く。

でも、花が咲けばコルチカムってわかるけれど、その前だったら間違えるのも分かるような気がする。

 

 

花が開くとこんな感じになって、つぼんでいる時とは違った雰囲気になる。

 

 

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「ハブソウ(波布草)」と「エビスグサ(夷草)」

2021-10-02 07:00:00 | 植物

小笠原に行った時、やはり本土とは環境が違うためなのか、今までに見たことのない花をたくさん見る機会があった。

その中の一つに「ハブソウ(波布草)」があった。

ハブソウは毒蛇に咬まれたときの民間薬として使われていたらしい。

ハブというのは主にマムシを指したらしいが、実際にはあまり効果はなかったようだ。

その花が今では小笠原諸島で帰化植物としてあちこちに咲いていた。

 

 

 

ハブソウの特徴は、花は雌しべが湾曲して長く伸び、2本の長い雄しべと短いものが数本ある。

葉は楕円形で先が少し尖っている。

 


 

学名:Senna occidentalis (Cassia occidentalis)

英名:Coffee Senna、Coffeeweed、Mogdad Coffee

和名:草センナ、望江南

科名・属名:マメ科  センナ属

原産国:中国

 

 


 

ある時、散歩中に造成地の中でたった1株だけど、黄色い花が咲いているのを見つけた。

よく見ると、小笠原でみた「ハブソウ」にそっくりだった。

「こんなところにハブソウ?」と思いながら写真を撮った。

 

 

花は下向き、葉の陰に入っていてよく見えない。

そこで葉をひっくり返し花を見てみた。

 

 

やっぱり「ハブソウ」にそっくり。

でも、ちょっとした違和感があった。

その理由が分かった。

それは小葉が6枚で少なく、形は楕円形だけど先が尖っていない。

そして、花が下向きに咲いていた。

インターネットは便利なもので、それを調べたらすぐに分かった。

これは「エビスグサ(夷草)」だと。

エビスグサはこのあと「サヤ」ができ、その中の種はハブ茶の原料になるようだ。

ハブ茶ってハブソウからできるのじゃなく、エビスグサからだなんて、ややこしい。

そのほかにも種は決明子(ケツメイシ)という名前で漢方薬としても使われている。

 

夜になると葉が閉じるとなっていたので、一枝持ち帰って様子を見てみた。

2枚の葉がぴったりとくっついて閉じていた。

 

 


 

学名:Senna obtusifolia

英名:Sicklepod

別名:ロッカクソウ

科名・属名:マメ科 センナ属

原産地・ 北アメリカ南部、熱帯アメリカ

 

 

 

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