Cause Mappingはやったことがないし、これは必ずいつか役に立つ考え方だと感じてまとめておこうと思います。
Comparing and contrasting methods of sharing findings from event analyses
方法 |
メリット |
デメリット |
Verbal description |
あまりない。準備不要 |
・フォローしにくい ・因果関係が不透明 ・共有できない |
Written narrative |
準備が簡単、時系列に分析可能 |
・見た目的に情報量が多すぎる ・因果関係がやはりやや不透明 |
Fishbone diagram |
準備が比較的簡単 一枚で図示できる 分かりやすい |
・時系列の分析が無い ・因果関係は不透明 |
Cause map |
一枚で図示可能 分かりやすい 因果関係が明確 |
・準備に手間がかかる |
*Lauge Sokol-Hessner 先生の授業からまとめ。
直接習う機会があるのがすごいなぁと思うのですが、とっても分かりやすい授業で憧れます。
Fishborneの欠点
- 不明確な因果関係実際の原因と潜在的な原因が混在しており、証拠がない。
- 憶測的であること。
- カテゴリーは一般化・単純化しすぎかもしれない。
- 事象に対する根本的な原因が解明されていない:つまり再発防止のためにどこに焦点を当てればよいかわからない
Cause Mapの特徴
- 因果関係が明確かつ具体的!
- カテゴリーに着目ではなく、直結する要因間の関係性を重視
- 左から右への「Why」を問うと「RCA」につながる:原因を分析できると言うことです。
- 1つだけの失敗と複数の失敗が原因となっている明確化できる
- 再発を防ぐためにどこに焦点を当てるか明確である
Cause Mapの作り方 (5 rules of causation)
- 1. Clearly show the “cause and effect” relationships 原因と結果の関係を明確に
- 2. Use specific and accurate descriptors for what occurred, rather than negative and vague具体的で正確な描写をする。
- 3. Human errors must have at least one preceding cause ヒューマンエラーには、少なくとも1つの先行原因が必要
- 4. Violations of the procedure are not root causes and must have at least one preceding cause 手順の違反は根本原因ではなく、少なくとも1つの先行原因
- 5. Failure to act is only causal when there is a pre-existing duty to act 行為義務があった場合にのみ因果関係
Fundamental cause and effect relationshipsの理解のポイント 下記の3つに分類、Deviationは4つのように考えられる。
- Deviation の分類:Wrong, Missed, Incorrect, Delayed ケアの中の薬剤、治療、処置、診断などなど
- Degree fo consequence
- Unclear causality
基本的な考え方としては、A (Standard of Care, Best-practice)ではなくて、B(Actual careはどうであったか?;ここに上を入れる)
安全性改善に対する有効性について
自分が勘違いしていたのは、教育や注意喚起が実際の行動変容や介入後のアクションにあまり繋がらないこと。実際にはシステムの変化、強制的な介入の有効性がやはり高い。
Cause Mappingの価値はここにあると言える。
*Gosbee JW, Gosbee LL, eds. Human Factors Engineering to Improve Patient Safety. Oakbrook IL: Joint Commission Resources 2005
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