Blog of 俺 by 俺 for 俺

自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

沖縄を舞台とした笑いと涙のタイムスリップロックンロール映画『ミラクルシティコザ』

2022年03月17日 20時38分36秒 | 映画

【個人的な評価】
2022年日本公開映画で面白かった順位:23/43
   ストーリー:★★★★☆
  キャラクター:★★★★☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★★☆
映画館で観るべき:★★★☆☆

【ジャンル】
コメディ
ヒューマンドラマ
感動
音楽

【原作・過去作、元になった出来事】
なし

【あらすじ】
沖縄市コザ。
かつては隆盛を極めた街だが、
現在はゴーストタウンの一歩手前!?
そこで暮らす翔太(津波竜斗)は、
特にやりたいこともなく、
惰性な日々を過ごしていた。
彼にはちょっと変わった祖父ハル(小池美津弘)がいた。
ハルはかつて、
ベトナム戦争に向かう米兵たちを熱狂させた
伝説のロックンローラーだった。

ある日、自慢の祖父ハルを交通事故で亡くし、
失意の翔太の前に現れたのは、なんと死んだはずの祖父。
「やり残したことがある」と、
ハルが翔太の体をのっとると、
行き場のなくなった翔太の魂は、
タイムスリップして1970年のハル(桐谷健太)の体へ入ってしまう。

翔太はロックンローラーだったハルとして、
ベトナム戦争特需に沸く70年代の沖縄で、
驚きの真実を知り、
未来へのサプライズを仕掛けようとするが…。

【感想】
タイムスリップにロックンロールに笑いに涙にと、
なかなか情報量の多い映画ではある。
でも、かつて沖縄にあった
コザ市(日本で唯一のカタカナ表記の地名)を舞台とした
時空を超えた壮大な物語は、
個人的にとても楽しめる内容だった。

◆コメディ寄りで気軽に観れる前半
この映画は前半と後半で受ける印象が違う。
前半はコメディの要素が強い。
住んでいる街が再開発でなくなろうとしている中、
惰性で生きている翔太と、
かつてロックンローラーだったじいさんたちの牧歌的なやり取り。
交通事故で亡くなった祖父が
幽霊となってひょっこり現れるポップさ。
いきなり50年前にタイムスリップしてしまった
翔太に訪れるピンチ。
などなど、軽いノリで観られる感じ。

タイムスリップの仕組みは
特に触れられていないので、
SF好きとしては気になるところではあったけど(笑)

◆シリアス寄りで感動的な後半

後半からは、
もう少しシリアス。
家族を捨てたと聞いていた
若かりし頃の祖母の真実。
バンドメンバーに入りたい
米兵ビリー(ニッキー)との交流。
当時の米兵と沖縄民との間にあった軋轢。
などなど、家族の話やアメリカとの関係性は、
涙なしには観れないエピソードが印象的。

◆伝説のロックンローラーたち

この映画を観る上で知っておきたいのが、
当時の沖縄を盛り上げたロックンローラーたちの存在。
僕は全然知らなかったんだけど、
有名なバンドがいくつも生まれたそう。
本作においては、
「紫」というバンドが全面協力しているようで。
沖縄県出身ロックバンドの草分け的存在らしいんだよね。
しかも、現在でも精力的にバンド活動を行っているらしく、
バリバリの現役なんだとか。
その生き方がまさにロック(笑)

◆そんなわけで

ポスターのデザインからは想像できないほど、
ファンタジーでロックな内容。
笑いあり涙ありで、
個人的にはオススメしたい。
特に、当時の沖縄を知る世代の人からは、
より共感できる部分があって楽しめるんじゃないかと。

ちなみに、キャスト・スタッフひっくるめで、
そのほとんどが沖縄県出身または在住というのもまた面白い。


すべてのタイミングがおかしかった『ムチャブリ! わたしが社長になるなんて』

2022年03月17日 00時38分00秒 | ドラマ
【個人的な評価】
2022年冬ドラマで面白かった順位:3/3
 ストーリー:★★☆☆☆
キャラクター:★★☆☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【ジャンル】
コメディ
ビジネス
レストラン経営

【原作・過去作、元になった出来事】
なし

【あらすじ】
高梨雛子(高畑充希)は、
飛ぶ鳥を落とす勢いで成長し続けるスタートアップ企業、
「リレーション・ゲート」の社長秘書。
社長の浅海(松田翔太)はカリスマ性のある男だが、
直感で動く彼の“ムチャブリ”に、
雛子は振り回されてばかり。

そんなある日、
雛子は子会社である「リレーション・フーズ」設立の記者会見の場で、
突然社長に任命されてしまう!
右も左もわからないまま、
浅海が買い取った創業50年の老舗フレンチレストランを、
1ヵ月でリニューアルするよう命じられる雛子。
限られたリソースの中で、
メニュー開発や食材の買い付けなど、
てんてこ舞いの日々。

そこで、部下の一人である大牙(志尊淳)としゅっちゅう衝突するも、
だんだんと仲が深まっていき、、、?
さらに、浅海ともビジネスを超えた関係性が芽生え始め、、、?

果たして、雛子は仕事と恋愛を両立できるのだろうか。

【感想】
コメディで観やすいドラマではあったけど、、、
恋愛モノなのかビジネスモノなのか、
どっちつかずな印象だったかな。。。
で、どっちもすごく中途半端っていう。。。

◆恋愛ドラマとしての謎タイミング

恋愛面ではものすんごく遅かったのよ、
やることが。
なんか、大富豪でずーっと「2」を持ってて、
いつまで経っても出せずに、
結果負けてしまったみたいな。

いきなり子会社の社長に任命された雛子が、
部下の大牙と本社社長の浅海との間で揺れるのはわかる。
わかるんだけど、、、
大牙とかあんなに雛子のこと嫌ってたのに、
何をどうやったら急に好きになるんだって。
しかも、わかりやすいアプローチし出したのが第7話から。
「いや、もうすぐ終わっちゃうけど、このドラマ」って。

で、カリスマ社長の浅海も、
これまた終盤まで全っ然絡んでこない。
第9話になって、
ようやくひょんなことから雛子の家にやってきて、
そこに大牙も加わって、
カオスな感じになるんだけど。
「次で最終回だけど、、、?それ第5話ぐらいでやることでは、、、?」
と思った(笑)

で、その第9話のラストで、
大牙が「浅海社長の気持ちがわかったんで、
俺もう(あなたを好きなのを)やめます」
とか言っちゃう。
あのカオスな感じだけで、
浅海の気持ちわかるか~?
そして、あきらめるの早~。
まあ、実際はあきらめてなかったんだけどさ(笑)

もっと浅海を前の段階から全面に出してきて、
大牙とバチバチやって欲しかったよ。
でもさ、浅海がどんだけすごいのかってのは
結局わからないんだよね。
すべてノリで意思決定をしているようにしか見えなくて。
そして、生活能力はポンコツ。
そんないかようにも料理できそうなキャラを、
なぜ終盤までほとんど出さなかったんだろうか。。。

◆ビジネスドラマとしての謎タイミング

ビジネス面ではすべての展開というか
タイミングが早かったかな。
レストラン経営を主軸に
メニュー開発や食材調達、
競合との戦いなど、
要素としては悪くなかったけど。
でも、ピンチに陥ったかと思えば、
すぐに解決しちゃう軽いノリが、
イマイチピンと来なかった。

特にラストはひどかったね(笑)
リレーション・フーズが解散しちゃう!
ってなったかと思ったら、
本社を追い出されたはずの浅海が株を過半数集めて、
再び本社社長に返り咲く。
リレーション・フーズも無事に存続っていう。
20分で終わっちゃったよ、このピンチ。
『半沢直樹』だったら、
この過半数の株を集める過程でもドラマあると思うけど(笑)

◆そんなわけで

基本コメディ路線ではあるんだけど、
恋愛とビジネスがかみ合っていないばかりか、
いろいろタイミングが合ってなさすぎて、
個人的にはイマイチなドラマだった。
やっぱり浅海の見せ場を増やして、
大牙と恋敵感もっと作ってもよかったんじゃないかなあ。

結婚式の"あるある"と"ないない"を織り交ぜたウェディングコメディ『ウェディング・ハイ』

2022年03月16日 21時39分14秒 | 映画

2022年日本公開映画で面白かった順位:34/42
   ストーリー:★★★★☆
  キャラクター:★★★☆☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★☆☆☆

【ジャンル】
コメディ

【原作・過去作、元になった出来事】
なし

【あらすじ】
結婚式、それは新郎新婦にとって人生最大のイベント!
プランナーの中越(篠原涼子)に支えられ、
新郎・彰人(中村倫也)と新婦・遥(関水渚)も幸せな式を迎える、
はずだった…。

しかし、スピーチに命を懸ける上司・財津(高橋克実)をはじめ、
クセ者参列者たちの熱すぎる想いが大暴走!
式はとんでもない方向へ…!?
中越は披露宴スタッフと共に、
数々の問題を解決しようと奔走するが、
さらに新婦の元カレ・裕也(岩田剛典)や、
謎の男・澤田(向井理)も現れて…。

果たして、“絶対にNOと言わない”ウェディングプランナーは、
すべての難題をクリアし、
2人に最高の結婚式を贈ることが出来るのか――!?

【感想】
結婚式にまつわるあれやこれやを
面白おかしく仕立て上げた映画。
いろんな登場人物が出てきてわちゃわちゃする、
邦画の王道コメディのような形。
式を挙げたことある人、
参加したことある人なら、
なおさら楽しめるお話かなと。

◆面白くなるのは後半から

正直、個人的には前半はあんまり面白くはなかった(笑)
式にまつわるあるある
(夫が乗り気じゃないとか、誰を呼ぶか悩ましいとか)がメイン。
過去に何回も結婚式に参加したことがある人なら、
耳にタコができるぐらい聞く話。
これがけっこう長くてダラダラ進むから、
ここは耐えどころだと思った。
隣に座っている人なんか、
いびきをかいて寝てしまうぐらい(笑)

この映画が面白くなってくるのは後半、
実際に式が始まってから。
プロフィールムービーや
新郎上司によるスピーチ、
新婦上司による乾杯の挨拶など、
お決まりのパターンからスタート。

ここが今回の騒動のすべてのきっかけ。
お願いされた人たちが「自己実現の場」と言わんばかりに、
TPOをガン無視したパフォーマンスをぶちかましたことで、
式は思わぬ方向へ。
こういうのに命を懸けちゃう人がいるのもわかるし、
かといって「それはやりすぎだろ」
っていうありえなさのバランスがよかった(笑)

◆ウェディングプランナーの神がかった手腕

致命的な状況に陥った事態を収拾するのが、
ウェディングプランナーである中越の腕の見せ所。
これがまた秀逸なんだよ。
誰も傷つけず、
何も失わず、
新郎新婦の希望をしっかり取り入れて、
まわりの人を笑顔にした彼女のマネジメントは圧巻。
実際ああいう事態になったら、
何とかするマニュアルはあるんだろうけど、
それにしてもすごい。
個人的には、コメントムービーの作成を担った
相馬(中尾明慶)の編集力に驚いたね。
自分も作ったことあるけど、
まさかああいうやり方があるとは(笑)

あと、この映画で徹底してるなって思ったのが、
中越を演じた篠原涼子の立ち位置。
個性的で目立つキャラクターかと思いきや、
逆に全然目立ってなくて。
むしろ存在感は薄い。
ウェディングプランナーとして一歩引いた立場から、
主役である新郎新婦を立てるっていう
ポジションを貫いているんだと思った。

◆終盤はファンサービスみたいなもの

ラスト30分はあんまり本編とは関係ないんだけど、
小学生が喜びそうなまさかすぎるオチ。
個人的には笑えたけど、
岩田剛典のファンはどう見るんだろう(笑)

もしここの好みが分かれるとしたら、
この映画、実際に多くの人が面白いと感じるのは、
中越の手腕が発揮される真ん中30分ぐらいかも。

◆そんなわけで

結婚式に参加していればしているほど、
この映画における式の
"あるある"と"ないない"のバランスのよさがわかると思う。
ちょっと登場人物が多すぎて、
全体的にキャラクターが薄くなってしまったのと、
前半がやや退屈だった部分は否めないけど、
内容的には楽しい映画だった。

 

メインの2人よりもサブの2人の方がいいキャラだった『ファイトソング』

2022年03月16日 01時18分00秒 | ドラマ
【個人的な評価】
2022年冬ドラマで面白かった順位:1/2👑
 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★★☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【ジャンル】
ラブストーリー

【原作・過去作、元になった出来事】
なし

【あらすじ】
空手の日本代表を目指すも、
突然遭った交通事故によってその夢を絶たれてしまった木皿花枝(清原果耶)。
すべてを失い、
人生どん底・・・無気力でぐだぐだした毎日を送っていたが、
幼馴染の夏川慎吾(菊池風磨)が経営するハウスクリーニングで
バイトとして働くことに。

そんなある日、
かつて1曲だけヒットを出したが、
今や落ちぶれたミュージシャン・芦田春樹(間宮祥太朗)の家に
客先として訪問することになる。
芦田は事務所から、
残り2ヶ月でヒット曲を出さなければクビだと宣告され、
窮地に立たされていた。

今まで空手一筋で恋もしたことがなかった花枝と、
「人の心が分からないから良い曲が書けない」
と追い込まれている芦田。
そんな崖っぷちの2人がひょんなことから出会いを果たし…。

【感想】
今季観たドラマの中で、
一番ど直球なラブストーリーだったと思う。

◆恋愛下手というよりただのコミュ障だったメイン2人

事故で空手の道をあきらめた花枝と
一発屋ミュージシャンの芦田。
組み合わせのありえなさがドラマっぽくていいんだけど、
芦田が恋愛下手というか、
人との距離感が謎すぎるんだよね(笑)
彼はホームクリーニングのスタッフとして来た花枝が、
かつて自分の作った歌のファンだと知って、
いきなり「付き合ってください」と申し出る。
偶然の出会いはまだいいとしても、
唐突すぎてまったくついていけなかった(笑)
『神様、もう少しだけ』(1998)のように、
絶大な人気を誇るミュージシャンと
そのファンの女の子っていうならまだわかるけどね。
普通だったら「え、キモ!こわーい」ってなりそうではある(笑)
でも、結局花枝も受け入れちゃうからなあ。
なんか、お互いに恋愛下手を通り越して、
何かコミュニケーションの取り方がおかしいなって思った。

◆いい味出してたサブの2人

そんな花枝と共に施設で育った慎吾と凛(藤原さくら)。
慎吾は花枝に密かに想いを寄せ、
凛は慎吾に想いを寄せる。
この近場での気持ちの矢印の合致しなさが、
まさにトレンディドラマっぽくて懐かしい感じがした。
結局、慎吾は芦田に対してライバル心を出しつつも、
最後は2人を見守るし、
そんな慎吾が花枝に対する気持ちをだだ漏らしているのを、
複雑な想いを抱えながらも見守る凛。
このサブ2人の健気さはよかったね。

よかったんだけど、
2人ともいい子すぎる。
一昔前のドラマだったら、
もっとこう自分が自分がつって、
本当に相手が欲しいんだなっていう欲の強さを感じたんだけど、、、
そこは今回あんまり伝わってこなかった。
これまでの関係性が壊れることを恐れるがゆえだろうし、
それはすごくよくわかるんだけど、
ドラマならもっとバチバチしたところを観たかったり。

最後の凛のツンデレ感は
ドラマのキャラクターとしてはよかったけど。

◆耳が聞こえない意味がほとんどなかった

このドラマは歌をひとつのキーアイテムとしていて、
手術によって耳が聞こえなくなってしまう花枝にとっては、
その歌が聞けなくなる悲運を嘆くものだと思ってた。

ただ、実際には耳が聞こえなくとも、
(ドラマを観る限りでは)ほとんど日常に変化がなく、
「この設定、そんなに必要だったかな」と思っちゃった。
最近のドラマは悲しいお話を作らないからか、
全体的に障害によるマイナスがあまりなかったので、
あくまでも物語の起伏という意味で、
やや都合がよすぎるのではと感じた。

そういえば、必要だったのかなという点では、
あの芸人を目指していた2人、
本編にまったく絡んでこなかったな。。。
いる、、、のか、、、?(笑)

◆そんなわけで

流れとしてはど直球ラブストーリーではあったけど、
メイン2人の馴れ初めに感情移入できなかったことが
個人的にはけっこう大きく、
その上で展開の間延び感や
劇的に大きな問題もなく進む抑揚の少なさに、
物足りなさが残るドラマだったなという印象でした。

ムササビッ!


過程は複雑でも結局真実はシンプルだった『真犯人フラグ 真相編』

2022年03月14日 20時04分38秒 | ドラマ
【個人的な評価】
2022年冬ドラマで面白かった順位:1/1👑
 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★★☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【ジャンル】
サスペンス
スリラー

【原作・過去作、元になった出来事】
なし

【あらすじ】
中堅の運送会社に勤務する相良凌介(西島秀俊)は、
妻と子供2人の4人家族。
だがある日、
突然凌介以外の家族が謎の失踪を遂げてしまう。

凌介は、大学のサークルがいっしょで、
今は週刊誌「週刊追求」の編集長を努めている河村(田中哲司)に相談。
河村の手腕で、
真帆たちの失踪は事件として注目され、
凌介に同情の声が集まった。
しかし、あるSNSの投稿をキッカケに、
凌介は“悲劇の夫”から一転、“疑惑の夫”へ…!

調べれば調べるほど、
今回の事件には凌介と関わりのある人たちが絡んでいることがわかり、
それぞれが抱える思惑があった。
それらが複雑に交錯し合い、
事件は謎を深めるばかり。

果たして、愛する家族を取り戻すため、
真犯人にたどり着くことはできるのだろうか。

【感想】
今季観ているドラマの中で最初の最終回。
やっと終わったという安堵感からか、
どっと疲れが出たような感覚になる内容だった。

◆とにかく長い(笑)

いろんな人物の交錯する思惑や、
次々と起こる「まさか」な設定。
メンタルやべぇやつらのオンパレードで、
誰もが犯人に思えてくるスリリングな展開は面白いとは思った。
でも正直、個人的にはそこまでハマれず(笑)

そもそものスタートが、
相良家の仲のよさがわからないまま、
いきなりの家族の失踪でしょ。
だから、あんまり相良凌介(西島秀俊)に感情移入できなくて。
その中で、どんどん増えていく登場人物。
長さゆえにだんだんおぼろげになっていく過去のエピソード。
それで半年だからね、、、長いよ(笑)

だから、真犯人が明かされたときも
「まさかこの人が!」っていう意外性よりは、
「ああ、やっとわかったか」という安心感の方が大きかった。

◆『あな番』との違い

考察系2クール連続ドラマってことで、
『あなたの番です』(2019)を彷彿とした人も少なくないと思う。
でも、あのドラマほどハマれなかったのは、
この『真犯人フラグ』が前半と後半であんまり差がなく、
そのまま続いたからじゃないかなって思う。
単純に20話分のドラマっていう感覚が強かった。
『あな番』はメインの菜奈(原田知世)の死という
大きな出来事があったから、
うまい具合に前後半で切り替えができたんだけど。

◆後半はほとんど刑事ドラマ

原案の秋元康も公式サイトで言っている。
今の時代、
根拠がなくとも、
自分勝手な理屈で事件の犯人探しが行われる時代だと。
このドラマもそういう部分を描こうとしていたんだと思う。
ただ、第三者が勝手に犯人を決めつける流れは
1クール目でほぼ終わってたよね。
それも、凌介に疑惑の目が向けられることがほとんどだったけど。
2クール目は、
当事者たちによる独自捜査がメインになってたから、
あんまり刑事ドラマと差がなかったかなー。
まあ、twitterのつぶやき画面をたくさん表示して、
SNS上での賑わいは演出してたけど。

◆そんなわけで

個人的には、
1クールだけで終わらせてくれてもよかったかなとも感じる(笑)
SNSでは考察が盛り上がっていたみたいだけど、
若い子にはウケてたのかな?


ぜひ母娘で観てもらいたい内容だけど、日本のアニメと韓国アイドルとハルクの要素が強烈だった『私ときどきレッサーパンダ』

2022年03月13日 01時32分33秒 | 映画

【個人的な評価】
2022年日本公開映画で面白かった順位:12/41
   ストーリー:★★★☆☆
  キャラクター:★★★★☆
      映像:★★★★★
      音楽:★★★★☆
映画館で観るべき:☆☆☆☆☆ (配信での鑑賞)

【ジャンル】
3DCGアニメーション
ディズニー
ピクサー
コメディ

【原作・過去作、元になった出来事】
なし

【あらすじ】
舞台は2002年のカナダ・トロントのチャイナタウン。
そこに暮らすメイは伝統を重んじる家庭に生まれ、
両親を敬い、
母親の期待に応えようと頑張る13歳の女の子。
でも一方で、
親には理解されないアイドルや流行りの音楽も大好き。
恋をしたり、
友達とハメを外して遊んだり、
本当はやりたいことがたくさんある。

母親の前ではいつも“マジメで頑張り屋”のメイは、
ある出来事をきっかけに本当の自分を見失い、
感情をコントロールできなくなってしまう。
悩み込んだまま眠りについたメイが翌朝に目を覚ますと…
なんと、レッサーパンダになってしまった!

この突然の変身に隠された、
メイも知らない驚きの〈秘密〉とは?
一体どうすれば、
メイは元の人間の姿に戻ることができるのか?
ありのままの自分を受け入れてくれる友人。
メイを愛しているのに、
その思いがうまく伝わらずお互いの心がすれ違う母親。
様々な人との関係を通してメイが見つけた、
本当の自分とは――。

【感想】
ピクサー長編作品第25作目。
少女の成長と母娘の関係性がテーマという点では王道だけど、
世界観がこれまでのピクサー作品にはない独特な雰囲気。
面白かったけど、個人的にはやや受け入れられない部分もあった。

◆親からのプレッシャーと本当の自分のせめぎ合い

伝統を重んじる母親の前ではいつもいい子なメイ。
でも、彼女の本心は別のところにある。
男の子や大爆音で聞く音楽、
チャラい踊りが大好き。
ただ、母親を喜ばせるためにそういう面は隠している。

こんな話は日本のドラマでもよく見る。
親の機嫌を窺って、
自分の本心を隠してしまう子供。
もちろん、親は子供のためを思って厳しくしてるんだけど。
ついつい口うるさくなって、
関係はギクシャク。
その点だけを見れば、
特に母娘の関係にある人にはより共感できる話だと思った。

◆異文化の要素を取り入れまくった設定

この映画、
いろいろチャレンジングだとは思ったのよ。
例えば、キャラクターの目。
感情が高ぶったときにキラキラウルウルする。
ここがものすごく日本のアニメ、
それも少女アニメっぽくて。

それもそのはず、
本作の監督であるドミー・シーは、
『美少女戦士セーラームーン』や『らんま1/2』を見て育ち、
宮崎駿からも影響を受けているそう。
今回も、キャラクターの感情をより豊かにするため、
日本のアニメのスタイルを取り入れたようで。
日本人には親近感のある表現ではあるけど、
何かと多用するから、
ちょっと浮いちゃったかな。

他には、メイが肌身離さず身に着けているのがたまごっちだったり。
彼女が大好きなボーイズ・グループ
"4★TOWN"が韓国アイドルっぽかったり。
過去と現在の流行りを取り入れているのも本作の特徴。
なんだけど、やや迎合しすぎているような印象も。

◆てゆーか、ハルクじゃね?

感情が高ぶるとレッサーパンダに変身してしまうメイ。
変身すると体は大きくなり、
力も強くなる。
心を落ち着け、
平穏を取り戻すと元に戻る。
マーベルのハルクを感じた人は少なくないはず(笑)

◆気になる日本語表記

ピクサー作品をよく見る人にはおなじみのポイント。
それは、作中に出てくるテキストが一部日本語になっていること。
字幕っていうことじゃなくて、
看板とか名札とかの表記が日本語でデザインされているのね。
これがけっこうな違和感で。
特に洋画を字幕で観る人は余計にそう感じるかも。
耳に入るのは英語なのに、
目に映るのは日本語。
舞台が日本とかならまだしも、
バリバリのカナダだし。
しかも、今回日本語表記のところがけっこう多くて。。。
普通に英語表記のままでいいんだけどなあ。

◆そんなわけで

総じて楽しめる内容ではあった。
でも、個人的には気になるところも多かったかな。
日本のアニメ的な表現や
日本語表記の多さがどうしても浮いて見えちゃって。
終盤のライブ会場のシーンとかも
「なんでそういう方向性になるんだw」って感じで戸惑ったし(笑)

小さい子供とかにはハマりやすいのかなー。
ストーリー的には母娘で観てもらうと、
また違った感じ方があるかもしれないけど。

 

最強のスーツとマシンを手にした探偵映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』

2022年03月11日 18時19分10秒 | 映画

【個人的な評価】
2022年日本公開映画で面白かった順位:6/40
   ストーリー:★★★★★
  キャラクター:★★★★★
      映像:★★★★★
      音楽:★★★★★
映画館で観るべき:★★★★★

【ジャンル】
スーパーヒーロー
DC
サスペンス
スリラー
アクション

【原作・過去作、元になった出来事】
・漫画
 『バットマン』(1939-)

・映画
 『バットマン』シリーズ(1989-1997)
 「ダークナイト・トリロジー」(2005-2012)
  DCエクステンデッド・ユニバース(2016-)

その他、テレビドラマ、アニメ、ゲームなど。

【あらすじ】
優しくもミステリアスな青年ブルース・ウェイン(ロバート・パティンソン)。
悪と敵対する"バットマン"になって2年が過ぎた。

ある日、権力者を標的とした連続殺人事件が発生。
犯人を名乗るリドラー(ポール・ダノ)は、
犯行の際に必ず"なぞなぞ"を残していく。
警察や世界一の名探偵でもあるブルースを挑発する
史上最狂の知能犯リドラーが残した最後のメッセージは――

「次の犠牲者はバットマン」

社会や人間が隠してきた嘘を暴き、
世界を恐怖に陥れるリドラーを前に、
ブルースの良心は狂気に変貌していく。
リドラーが犯行を繰り返す目的とは一体――?

【感想】
バットマンが単独主人公の実写映画としては累計で第8作目。
とはいえ、過去作との繋がりは一切ないので、
本作がバットマンデビューだとしても問題なし。

◆これは探偵映画です

バットマン自身は歴史あるスーパーヒーロー。
でも、この映画がスーパーヒーロー映画かと言うと、
そうではない。
スーパーヒーロー映画って、
特殊能力を持ったヒーローたちが、
敵と壮大な戦いを繰り広げるっていう流れがメイン。
個人的には、
敵とド派手なバトルを繰り広げる話の方が
爽快感あって好きなんだけど、
今回のバットマンは全然違って。
ヴィランがなぞなぞを出してくる
リドラーっていうこともあってか、
従来のように敵を倒す話ではなく、
謎を解いて犯人を捜す探偵映画だったのよ。
持ち前の圧倒的な知識と観察力を駆使しながら、
犯人を追いかけていくサスペンススリラー。
これまで敵とガチバトルを繰り広げることが多かった
バットマンと大きく違うから、
好みは分かれるかもしれない。

◆若くて暗い新卒2年目のバットマン

本作ではバットマンが現れて2年が過ぎた時期。
バットマンことブルース・ウェインの設定としては、
億万長者、慈善家、プレイボーイと三拍子揃った人物。
マーベルのトニー・スタークを思わせるんだけど、
本作ではこれまでのブルース・ウェインの中で一番暗い。
もともとバットマンの世界観って、
腐敗して治安が悪すぎる
ゴッサム・シティが舞台ってこともあって、
作品全体としてどんよりしてるんだけど、
それを差し引いても暗すぎる。
作中、一度も笑顔を見せないし。
きっと、バットマンになってまだ2年だから、
心の余裕がないのかもしれない。

でも、そこが今回のブルース・ウェインの魅力かなとも思う。
殺された両親の復讐もまだ胸に秘めつつ、
姿が見えないリドラーから次々に出されるなぞなぞに苦戦。
どんどん増えていく犠牲者と、
改めて痛感するゴッサム・シティの腐敗っぷり。
そんな辛い中でもあきらめずに犯人を追い続けられるのは、
まだ若さがあるからかも。

◆実在の殺人犯をモデルにしたリドラー

今回のヴィランであるリドラー。
かつて『バットマン フォーエヴァー』(1995)では
ジム・キャリーがコミカルな演技を見せていたけど、
本作ではシリアスで凶悪な殺人犯。
アメリカで実際に起こった
現在でも未解決の"ゾディアック事件"の犯人像を
モデルにしているらしい。

彼はゴッサム・シティの市長をはじめ、
正義のシンボルとされている人たちを次々に殺していく。
なぜなら、正義だと思われていた彼らこそ、
裏では正反対のことをやっていたから。
リドラー自身、
幼い頃に嘘や裏切りに絶望した経験がある。
だから、今回の殺人にはリドラーの想いや、
社会の歪みを正そうとする
彼なりの正義があったのかもって考えると、
バットマンという作品の深さも感じる。

◆そんなわけで

敵をボコボコにするスーパーヒーロー映画を想像していくと、
だいぶ方向性が違うことに驚くかもしれない。
でも、ゴッサム・シティの闇を正そうとするバットマンの、
苦悩しながらも奮闘する探偵映画としてとても面白かった。
『アヴェ・マリア』をメインに添えたBGMもよかったし、
ぜひ映画館で観て欲しい作品。


強制送還によって家族が引き裂かれる危機に瀕した姿が辛い『ブルー・バイユー』

2022年03月09日 22時18分02秒 | 映画

【個人的な評価】
2022年日本公開映画で面白かった順位:11/39
   ストーリー:★★★★★
  キャラクター:★★★★★
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★★☆

【ジャンル】
ヒューマンドラマ
移民
強制送還

【原作・過去作、元になった出来事】
何人かの実体験を元に製作。

【あらすじ】
韓国で生まれ、
わずか3歳でアメリカに養子に出されたアントニオ(ジャスティン・チョン)。
しかし、自身は知る由もない30年以上前の書類不備で、
国外追放命令を受けてしまう。

アメリカの移民政策で生じた法律の隙間に落とされてしまった彼は、
愛する家族との暮らしを守れるのだろうか。

【感想】
とても心が痛む映画だった。
主人公の見た目が同じアジア人っていうことで、
より感情移入しやすくて辛い。。。

◆自分に落ち度がないのに法的に裁かれてしまう現実

この映画の題材は、
移民の強制送還。
でも、そのきっかけは不運すぎる偶然だった。

アントニオは妻のキャシー(アリシア・ヴィキャンデル)と
娘のジェシー(シドニー・コワルスケ)と
3人で仲良く暮らしていた。
ジェシーはキャシーの連れ子で、
アントニオと血の繋がりはない。

ある日、スーパーでアントニオとキャシーが
些細ことから口論していたところを、
巡回中の警官が見つけちゃって。
それが、ジェシーの実の父親でもあるエース(マーク・オブライエン)と、
同僚のデニー(エモリー・コーエン)。
このデニーが本当にひどい野郎でね。
アジア人のこと嫌いなんだろうか、
アントニオは何も悪いことしてないのに、
ちょっとした言い合いから逮捕。

で、アントニオも前科があるから、
捕まった後にいろいろ調べられちゃう。
そこで、国際養子縁組でアメリカに渡ってきたことがわかるんだけど、
30年前の書類に不備があって、
韓国に帰らないといけない状況に。
まあ、その書類の不備の責任は、
アントニオの養父母にあるんだけど、
すでに他界。
自分のまったく知らないところで、
自分に何の責任もないのに、
国外追放されちゃう状況がもう辛い。
しかも、彼にはキャシーとの間に新しい子供を授かっていて、
このままだと家族がバラバラになっちゃうんだよ。

◆アントニオに訪れる不幸の連続

残された選択肢は強制送還を受け入れるか、
もしくは公聴会でアントニオの有用性を訴えて判決を委ねるかの二択。
前者は受け入れ難いので、
後者でがんばろうとするんだけど、、、
これがまたアントニオにとって辛いことで。
有用性を訴えるってのは、
彼がいかにまわりに貢献していて、
このまま国外追放されるとデメリットになるかを
証明しなくちゃいけない。
もちろん、タダではなく、
高額な費用が必要になる。

そんな大変な状況にも関わらず、
またあのアジア人嫌いのデニーも絡んでくるし、
「こんなに不幸なことって連続するの?」
ってぐらいアントニオの置かれた状況が辛すぎた。

◆決してフィクションではない出来事

この話自体は、
いくつかのインタビューを元に作られている話だけど、
アントニオのようなケースは多いらしい。
1945年~1998年の間に
国際養子縁組を結ばれてアメリカに来た人たちの中には、
市民権を持たない人が大勢いて、
実際に強制送還された人もいるとか。

日本にいると、
まず移民とかって目にしないし、
映画でも白人以外の外国人がそういう役どころだったりして、
かわいそうだとは思いつつも、
遠い海の向こうの話として、
身近に感じることはなかった。
でも、今回アントニオを演じたジャスティン・チョンは
韓国系アメリカ人で、
見た目的にはアジア人。
だから、それだけで感情移入しやすいってのはある。

デニーからの絡みだって、
アジア人差別の延長だよなって感じるんだけど、
こんないたたまれない気持ちになるのかって思った。
黒人差別はよく映画の題材であるけど、
アジア人差別を描いたのって観たことない。
昔の映画だと、
アジア人がバカにされたような扱いなのは目にするけど。
『ティファニーで朝食を』(1961)に出てきたユニオシの
メガネ、出っ歯、つり目とか。

◆そんなわけで

とても興味深い内容なのでオススメ。
主人公の置かれた立場に加えて、
娘ちゃんの演技にも号泣なので、
ハンカチ必須の映画です。


将軍→奴隷→剣闘士となった男の復讐と自由を勝ち取った歴史映画『グラディエーター』

2022年03月07日 23時47分16秒 | 映画

【個人的な評価】
「午前十時の映画祭11」で面白かった順位:6/26
   ストーリー:★★★★☆
  キャラクター:★★★★★
      映像:★★★★★
      音楽:★★★★☆
映画館で観るべき:★★★★★

【ジャンル】
歴史映画
アクション

【元になった出来事や原作・過去作など】
帝政ローマ時代中期を舞台にした出来事

【あらすじ】
西暦180年。
歴戦の勇士マキシマス将軍(ラッセル・クロウ)は、
皇帝アウレリウス(リチャード・ハリス)から絶大な信頼を得て、
世継ぎに指名される。
だが、それを妬んだ皇帝の実子
コモドゥス(ホアキン・フェニックス)は皇帝を殺害し、
マキシマスにも処刑の命が下される。

追手を振り切ったものの、
奴隷商人に捕らわれたマキシマスは、
プロキシモ(オリヴァー・リード)という男に買い取られ、
剣闘士の道を歩むことになるのだが―。

【感想】
「午前十時の映画祭11」にて。
2000年のアメリカ映画。

当時36歳だったラッセル・クロウと、
26歳だったホアキン・フェニックス。
若さを感じながらも凄まじい演技力に圧倒される内容だった。

また、プロキシモ役を演じた
オリヴァー・リードは本作の撮影中に亡くなり、
まさかの遺作となってしまった。

◆身も心も満身創痍なのに戦い続けるマキシマスの姿が屈強すぎる

ラッセル・クロウが演じたマキシマスは架空の人物。
でも、マルクス・ノニウス・マクリウスという
実在した執政官がモチーフになっているようだ。
彼は戦で負け知らずの名将な上に人柄も誠実で、
時の王アウレリウスから絶大な信頼を得ている。
それが不幸の始まりとも言えるのが、
この物語の悲しいところ。

アウレリウスには実子コモドゥスがいたけど、
歪んだ心を持っていることを見抜き、
血の繋がりのないマキシマスに世継ぎを指名。
それに怒り狂ったコモドゥスは父を殺し、
マキシマスに処刑の命令を下すという、
マキシマスからしたらとばっちりみたいなもんである。

何とか処刑を免れるも、
妻と子は無残に焼き殺され、
自身も奴隷承認に買われて、
グラディエーターの道に。
そこから、アウレリウスの遺言を実現すべく戦い続けるんだけど、
肉体的にも精神的にも辛い中で、
よく腐らずにいられるなと感心する。
家族を殺された復讐心と
先代の王に対する忠誠心の強さゆえなんだろうなと思うけど、
とても魅力的なキャラクターだった。

◆共感できるコモドゥスの心情

今回、悪役とされているコモドゥス。
確かに傲慢で自分勝手な思想の持ち主ではあるけれど、
彼の境遇もなかなか辛い。
自分だって国や父のことを想って行動してきたのに、
父が王に求める資質とは違うと一蹴。
本人からしたらこの溢れる野心を認めてもらいたいのに、
それが叶わない寂しさがある。

そんな状況で、
父だけでなく、姉(やや異性として見ていた節がある)からの愛も
マキシマスに獲られてしまった。
自分が欲しかったもの、持っていないものを、
マキシマスは持ってる。
もともと野心が強く、
情緒不安定なところも踏まえると、
彼に対して尋常じゃない嫉妬を抱えるのは、
とても自然なことだと思った。
そこは同情できる。
とはいえ、彼の人間性を肯定できるわけではないけれど。

◆再現度が高すぎるシーンの数々

今回の舞台は古代ローマ帝国。
それをセットとCGで見事に再現されているのも、
本作の特徴のひとつと言える。
冒頭の大迫力の合戦シーンはものすごかったし、
特に中盤以降に登場するコロッセウム内での戦いなんかは、
まわりの観客の多さもあって、
ものすごく臨場感ある仕上がりになっていた。
古代ローマ帝国がどんな雰囲気だったのかを知るには
いい教材とも言えるかもしれない。

◆そんなわけで

古代ローマ帝国という壮大な世界観。
その中で起こる、
将軍という立場を追われて剣闘士にまで成り下がった男と、
彼に欲しいものをすべて奪われた男の私情のもつれ合い。
そんな濃いストーリーに加えて、
視覚的にもドラマチックなので、
ぜひ映画館で観て欲しいなと思える作品。

それにしても、日本版のポスターがチープで、
映画の世界観と全然合ってないな。。。


「どうしてこうなっちゃったかなあ」と誰もが自分のことを振り返りたくなる逆再生ラブストーリー『ちょっと思い出しただけ』

2022年03月04日 21時48分01秒 | 映画

【個人的な評価】
2022年日本公開映画で面白かった順位:14/38
   ストーリー:★★★★☆
  キャラクター:★★★★☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★☆☆

【ジャンル】
ラブストーリー

【原作・過去作、元になった出来事】
映画『ナイト・オン・ザ・プラネット』(1991)に着想を得て作られた、
クリープハイプの『ナイトオンザプラネット』(2021)という楽曲に、
松井大悟監督が触発されて作られた。


【あらすじ】
2021年7月26日。
ステージ照明の仕事をしている佐伯照生(池松壮亮)は、
誕生日の今日もダンサーに照明を当てている。

一方、タクシー運転手の葉(伊藤沙莉)は、
ミュージシャンの男を乗せてコロナ禍の東京の夜の街を走っていた。
途中でトイレに行きたいという男を降ろし、
自身もタクシーを降りると、
どこからともなく聴こえてくる足音に気づく。
その足音は、ステージで踊る照生のものであった。

時は遡り、2020年7月26日。
照生は部屋でリモート会議をし、
葉は飛沫シートを付けたタクシーをマスク姿で運転している。

また1年遡り、
誕生日を迎えた照生は、
昼間は散髪屋で伸びた髪を切り、
夜はライブハウスでの仕事を終えた後に、
行きつけのバーで友人らと飲んでいた。

同じ頃、居酒屋で合コンをしていた葉は、
煙草を吸いに店の外に出たところで見知らぬ男から声をかけられ、
話の流れでLINEを交換することに。
葉のアイコンを見た男が「猫飼ってるんですか?」と尋ねると、
葉は「今は飼ってないけど」と返し、
続けて「向こうが引き取ったから」と呟く。
彼女がLINEのアイコンにしていた猫は、
今も照生が飼っているモンジャだった。

時は更に1年、また1年と遡り、
照生と葉の恋の始まりや、
出会いの瞬間が丁寧に描かれていく。
不器用な2人の二度と戻らない愛しい日々を
“ちょっと思い出しただけ”。

【感想】
オーソドックスな、
とてもオーソドックスなラブストーリー。
ダンサーの男性とタクシー運転手の女性という
珍しい組み合わせではあるけど、
『花束みたいな恋をした』(2021)のように、
いい意味で何の変哲もないラブストーリーではある。
ただ、話の進み方がとてもオシャレというか、
印象に残りやすい構成なのがよかった。

◆1年ごとに時を遡っていく流れがエモい

スタートは、照生と葉がすでに別々の道を歩んでいる世界。
この2人、何かありそうには見えるけど、
このときはまだ何もわからない。
そこから、1年ずつ7月26日(照生の誕生日)を遡っていく。

実は2人は付き合っていた。
いっしょに笑ったりケンカしたりした日々。
ケガで踊れなくなった照生の苦悩。
何を考えているかわからない照生に不安になる葉。
そうやって時を遡っていく過程で、
彼らの間に何があったのか、
何をきっかけに出会ったのかがわかる仕組み。
最後まで観て、
ようやく物語冒頭のエモさに気づくのだ。

物語って、「○○した」から「こうなった」というように、
行動した結果が次々に示されていくけど、
この映画は逆。
「こうなった」、なぜなら「○○した」からというように、
理由の部分が後からわかってくる。
途中までは、あまり話に大きな抑揚のない展開に
面白さを見出しづらかったんだけど、
いろいろ理由が明かされていくことで
どんどん物語に引き込まれていった。
まるで過去にタイムスリップしていくような感覚は面白い。

ちなみに、あらすじを読むと
1年ごとに遡るっていうのがわかるんだけど、
本編ではけっこう注意して観ていないとわかりづらい。
遡っていることはわかっても、
1年かどうかっていうのは、
シーンが変わった冒頭の照生の家にある時計を見るか、
セリフの節々に出てくる
「誕生日」っていうキーワードでしか判断できないから。

◆自然すぎるイチャつきがすごい

別れてしまった照生と葉。
でも、かつてはものすごいラブラブだった。
あまり感情を表に出さないものの、
内に秘めている想いが強い照生。
形や口にしてくれない彼に不満はあるものの、
照生のことが大好きな葉。
この2人が照生の部屋で
イチャつくシーンがとにかくすごい。
変にオーバーでもなく、
ロマンチックでもなく、
なのに妙にドキドキしてしまう2人の自然なイチャつき。
これは池松壮亮と伊藤沙莉の演技力のなせる業じゃないかなって感じた。

◆そんなわけで

内容自体は本当に普通のラブストーリーなんだけど、
どんどん逆戻りしていく構成と、
メイン2人の演技力によって、
とても面白い作品に仕上がってた。
クリープハイプが歌う主題歌もよかったので、
ぜひ映画館で観て欲しい。



タイで起きた洞窟遭難事故の救出劇に息を吞むドキュメンタリー『THE RESCUE 奇跡を起こした者たち』

2022年03月03日 23時07分48秒 | 映画

【個人的な評価】
2022年日本公開映画で面白かった順位:14/37
   ストーリー:★★★★☆
  キャラクター:★★★★☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★☆☆

【ジャンル】
ドキュメンタリー

【原作・過去作、元になった出来事】
・事故
 タムルアン洞窟の遭難事故(2018)

【あらすじ】
2018年6月23日、
サッカーチーム「ムーパ(イノシシ)」に所属する少年12人が、
サッカーの練習後、
コーチ同行のもとタイ北部チェンライ県の
タムルアン洞窟探検に入った。
しかし、その日は豪雨により洞窟が浸水し、
出入り口が塞がれてしまった。
少年たちは帰宅できなくなり、
不審に思った家族から行方不明と報告され、
捜索作業が始まった。

少年たちは洞窟の入り口から
約5km入った場所に取り残されていることが確認されたが、
洞窟内は増水し、
救助は不可能と思われた。
タイ海軍特殊部隊や米軍特殊部隊に加えて、
各国から応援が入り数千人が集まったが、
洞窟ダイビングは死のリスクが高く、
特殊技能が必要であるため、
少年たちの救出活動は進まない。

そこで世界各地から集められたのは、
民間の洞窟ダイバーたちだった。
彼らを中心にした決死の救出作戦が始まる―。

【感想】
これ、2020年にも『THE CAVE サッカー少年救出までの18日間』
という映画が公開されているけど、内容は同じ。
ドキュメンタリーな分、
本作の方がリアリティはある。

◆時間との勝負による緊迫感

洞窟内に閉じ込められた少年たちとコーチ。
当時は雨季に入っており、
大雨で洞窟内に大量の水が入り込んだ結果、
水位が上昇して洞窟内は冠水。
誰もが生存は絶望的だと思ったんだよね。

タイ内でも特殊部隊やボランティアなど
5000人が救助活動にあたるも、
洞窟内潜水には特別なスキルが必要。
そのため、海外から洞窟ダイバーを招集。
そんなダイバーいるんだって思ったけど。

幸いにも、事故発生から10日で全員の生存を確認。
ところが、洞窟内は酸素が15%(18%以下だと生命活動に支障が出るらしい)で、
またいつ大雨が降ってくるかわからない。
一刻も早く全員を助け出す必要があり、
現場には緊迫した空気が流れていた。

◆洞窟ダイバーという特殊ジョブ

あとで調べてわかったんだけど、
洞窟内での潜水ってものすごく危険らしい。
まず緊急時に浮上できずに、
出入口まで戻らないといけない。
このとき、十分な酸素が残されてないとアウト。
しかも、中が迷路のようになっているから、
道に迷ったら命の危険さえある。
でも、真っ暗な水中を進んで行くのは、
まるで宇宙を遊泳しているかのようでとても神秘的だそうだ。

あと、自分のことで恐縮なんだけど、
この洞窟ダイバーたちがみんな自分と似ている部分があって、
ものすごく親近感が湧いた(笑)
何人かにインタビューしてたんだけど、
全員揃ってチームプレーや団体競技が苦手で、
対立することが好きじゃないっていう。
僕も小さい頃からの経験でまったく同じことを感じたから、
潜水ダイバー向いてるかもと思ったり(笑)

◆祈るタイの人たち

これは宗教的な意味合いが強いんだけど、
とにかく祈るのよ、タイの人。
ナンノンの女神を祀って、
僧侶も呼んだりして。
宗教を否定するわけじゃないけど、
これが救助活動に何か役に立っているかというと、
多分そんなことはない。
祈って助かるなら誰も苦労はしないって言いたいところだけど、
現地の人はそれを信じているし、
精神的に安定するならいいとは思うけど。
まさに、「神様、どうか子供たちをお助けください」
っていう神頼み。

◆子供たちを眠らせて運ぶという賭け

出入口にたどり着くには
2時間以上の潜水が必要。
子供たちがパニックになって暴れたら、
さすがに潜水ダイバーといえども対処しきれない。
そこで考え出されたのが、
麻酔で眠らせて運ぶという手法。
ウェットスーツとマスク、
酸素ボンベをつけた後に、
唾液を抑える薬(唾液で窒息することもあるとか)や
心拍数を安定させるための抗不安薬、
そして麻酔を投与。
子供たちが眠ったら移動開始。
途中、呼吸が乱れたり、
止まったりする子もいたけれど、
結果的に全員無事に生還できた。

ただ、救出ダイバーがひとり、
物資を届けた帰りに酸素不足となり、
亡くなってしまったのが悔やまれる。
まだ37歳の若さだったのに。

◆そんなわけで

前代未聞の救出劇ということで、
不謹慎かもしれないけど、
とても興味深く観れる映画だった。
1人の殉職者を出してしまったものの、
子供たちが全員無事で何より。

 

リーアム・ニーソンばりのリベンジ映画だけど、テクノロジーに頼ることへの皮肉も込められた『ライダーズ・オブ・ジャスティス』

2022年03月01日 23時52分32秒 | 映画

【個人的な評価】
2022年日本公開映画で面白かった順位:18/36
   ストーリー:★★★★☆
  キャラクター:★★★★☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★☆☆

【ジャンル】
アクション
ブラックコメディ

【原作・過去作、元になった出来事】
なし

【あらすじ】
妻が列車事故で亡くなったという報せを受け、
軍人のマークス(マッツ・ミケルセン)はアフガニスタンでの任務を離れ、
娘のもとへ帰国する。

悲しみに暮れる娘を前に、
無力感にさいなまれるマークスだったが、
彼のもとを2人の男が訪ねてくる。
その中の一人、
妻と同じ列車に乗っていたという
数学者のオットー(ニコライ・リー・コース)は、
事故は“ライダーズ・オブ・ジャスティス”と言う犯罪組織が、
殺人事件の重要な証人を暗殺するために、
周到に計画された事件だとマークスに告げる。

怒りに打ち震えるマークスは妻の無念を晴らすため、
オットーらの協力を得て復讐に身を投じてゆくが、
事態は思わぬ方向に…。

【感想】
パッと見は妻を殺された夫の復讐劇。
なんだけど、その裏に隠されたメッセージは、
現代の最新技術に対する皮肉と捉えると、
なかなか興味深い映画だった。

◆ほとばしるマッツ・ミケルセンの新しい魅力

いやー、マッツ、マッツだよ。
マッツ・ミケルセン。
洋画ファンからは特に絶大な人気を誇る彼。
マーベルやハリポタ、007でヴィランを演じたかと思えば、
『アナザーラウンド』(2020)でただの酔っ払いもやっちゃう
役の幅の広さ!

今回は妻を殺された復讐に駆られるリベンジ男という設定。
こういう荒ぶるおじさんは、
リーアム・ニーソンの十八番かと思ってたけど、
マッツもやってくれたね。
これまでのスマートだったり
ファンタジーだったりしてた悪役とは異なり、
兵士というフィジカルで男臭い役どころ。
んでもって、ボウズ頭にサンタクロースのような髭という、
見た目的にも印象に残るのがツボ!

◆数字や技術に頼りすぎると思わぬ落とし穴が

今回、交通事故で妻を亡くしたマークスだけど、
「実は交通事故ではなく、仕組まれた暗殺事件だったのでは?」
と疑ったのがオットー。
そのことをマッツに伝えるや否や復讐心丸出しで、
悪の組織を皆殺しにしようと決意。

ここで面白い理論があって。
職業と問題解決方法はリンクしているというもの。
ヨガ講師は瞑想、アスリートは競争。
では兵士は、、、?
暴力。
オットーとその仲間たちが、
自身の研究に基づく確率論や、
顔認証システムのハッキングなどにより、
怪しい人物を見つけては殴り込みをかけていく。

ところが、ここでまさかの展開が待ち受けているんだよ。
ネタバレになっちゃうから書けないんだけど、
“あるミス”が起きる。
簡単に言ってしまうと、
数字やテクノロジーに頼った結果、
知らず知らずのうちに、
人間の認知機能にバイアスがかかるというもの。

ビジネスマンも日々数字と格闘しているとは思うけど、
結局、数字って事実でしかなくて、
それをどう判断するかは人間だからね。
人は信じたいものしか信じないってよく言うけど、
正しい意思決定を心がけたいなと強く思える内容だった。

◆わかる人にはわかるブラックジョーク

昨年、ネトフリで公開された
『ドント・ルック・アップ』(2021)と同様、
基本はシリアス路線なんだけど、
ちょいちょいブラックジョークがあるのも本作の魅力。
とはいえ、ここは日本人だとわかる人は多くはないかも、、、?
僕もなんとなく笑うところだろうなとはわかっても、
感覚として笑うことはできなかった(笑)

◆そんなわけで

復讐に燃えるマークスだけど、
年頃の娘との接し方に悩む父としての姿も描かれていて、
彼のいろんな顔が見れるのも面白い。

ちなみに、本作が公開されたのは海外では2020年で、
『アナザーラウンド』と同じ年。
自身の出演作が同じ年にダブルで公開されるとは、
マッツの勢いは留まることを知らない。

 

金持ちのジャングルクルーズだった『ナイル殺人事件』

2022年03月01日 21時51分13秒 | 映画

【個人的な評価】
2022年日本公開映画で面白かった順位:20/35
   ストーリー:★★★☆☆
  キャラクター:★★★☆☆
      映像:★★★★☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★☆☆

【ジャンル】
ミステリー

【原作・過去作、元になった出来事】
・小説
 アガサ・クリスティー『ナイルに死す』(1937)

・映画
 『ナイル殺人事件』(1978)

【あらすじ】
大富豪の美しき娘の新婚旅行中に、
クルーズ船内で起きた連続殺人事件。
容疑者は、結婚を祝うために集まった乗客全員…。
豪華客船という密室で、
誰が何のために殺したのか?
そして、ポアロ(ケネス・ブラナー)の人生を大きく変えた
≪衝撃の真相≫とは?
愛と嫉妬と欲望が複雑に絡み合う、
禁断のトライアングル・ミステリーの幕が開く。

【感想】
結末を知りたくないので、
原作小説および1978年の映画には触れず。
オーソドックスなミステリー映画という感じだけど、
推理モノが好きな人なら楽しめるんじゃないかなと。

◆前半はジャングルクルーズ、後半から名探偵

エジプトのナイル川を舞台にした本作。
でも、殺人事件は1時間経たないと起こらない。
じゃあその間何をしているかというと、
優雅なエジプト旅行(笑)

その風景がすごくよかった。
ほとんどCGなんだろうけど、
広大なナイル川とどこまでも続く砂漠。
巨大なピラミッドにロマンあふれる古代遺跡。
もはや金持ちのジャングルクルーズみたいな感じで、
ミステリー映画であることを忘れるほど(笑)

1時間経ってようやく人が死んだところで、
推理開始。
つっても、もう残り1時間しかないからね。
けっこうなスピード勝負で、
テンポはよかった。

◆煽りに煽るポアロ

時代背景もだいぶ昔な上に、
川に浮かぶ船内という限定されたシチュエーション。
現代のように、
科学技術を用いての捜査などできやしない。
なので、現場に残されたヒントから
徐々に真相を解き明かしていくやり方は使えない。

だから、ポアロは全員に対して
「おまえが殺したんだろう」
と言わんばかりの決めつけで煽る煽る。
疑うのが仕事とはいえ、
自分の想像だけで物事を言い、
相手がボロを出すのを待つような手法だった。

持っている知識と勘を総動員して、
犯人を探し当てるスリルはあるものの、
ほぼ決め打ちで進めている感じがして、
総じて「まあそうだよね」って思う内容だったかな(笑)

◆そんなわけで

推理よりもエジプトの風景に心奪われた本作。
ミステリー映画なのに、
褒めるところがCG全開の風景ってのもアレだけど(笑)
なので個人的には、
前作の『オリエント急行殺人事件』(2017)の方が、
ミステリー映画としては楽しめたかなー。
ただ、ポアロが口ひげを生やしている理由がわかったのは
ちょっとした収穫かも。

あと、スーパーヒーロー映画好きとしては、
『ワンダーウーマン』シリーズのワンダーウーマン(ガル・ガドット)と
『ブラック・パンサー』(2018)のシュリ(レティーシャ・ライト)、
『キャプテン・マーベル』(2019)マー・ベル(アネット・ベニング)
が共演してたのは面白かった。