今年の春先?アズマヒキガエルの駆除目的で、市内にある私のお気に入りだった溜池の水が抜かれてしまいました。この場所はオオルリボシヤンマの飛翔撮影の絶好のポイントだっただけに、非常に残念です。加えて、ここは道北地区では超レアなナミゲンゴロウやオオヤマトンボの生息地でもあったんですけどね~。水抜く前にちゃんと生態調査とかやったのでしょうか?ナミゲンと言ったらレッド種の代表的な存在、全国レベルで貴重な水生昆虫のはずですけど・・・・・・・・水性昆虫の存在を軽く見すぎていやしないですかね?一度駄目にしてしまった環境を元の状態に戻すのはほぼ100%無理ですから、旭川市内の生態系を「真剣」に考えているのであれば、潰す前に時間をかけて、しっかりとしたリサーチを行う必要があったのではないでしょうか?
写真:オオルリボシ♂飛翔
写真:オオルリボシ♂飛翔
私も、実家に近いこの池でキンブナ釣りをしている最中にこの池にもナミゲンがいることを知りました。
久しぶりに、昨日この池を見に行ったら水がなくて魚1匹おらず、ヒキガエル駆除の為なら貴重な在来種はシカトですか、と憤りを感じました。(複雑な気持ちですが。)
ナミゲンは小学生のころから特別な存在で、なかなか捕まえられない貴重な水棲昆虫だったのでショックです。
しかし、私もこの池の他に数カ所、ナミゲンの生息池を知ってまして、昨日確認しに行ったところ、1箇所は10分程度の観察で3頭確認できました。
人知れず、どこかのため池で沢山居てほしいと願うばかりです。
実は、私も昨日同池へ様子を見に行ってきたのですが、昨年とは違う建て看板が建てられていました。内容は同じ文言ですが(ヒキガエルうんぬんという・・・・・・)、もっと残念な気持ちになったのは、去年はかろうじて水が残っており多数のトンボの姿が見られたのですが、それでは満足できなかったのか?今回はさらにパワーショベルを使って大きな溝(水を外に排出する為のもの)を掘っていました。一切水の残らない状態にし、完全な陸地にしてしまおうということのようです。ちょっと悲し過ぎですね。去年はこの池の水が抜かれてしまったせいで?隣接するカムイの杜公園内の池でアズマヒキガエルの卵紐を大量に発見しました。この事実を知ったら、カムイの杜公園の池の水も抜いてしまうのでしょうか?まあ、これは極端な話ですが、これではイタチごっこですね。いずれにしても「ヒキガエルバスターズ」を名乗り、某有名動物園関係者も関与している駆除活動なら、もっとプロらしい行動をとってもらいたいものです。
これはつい最近、地元の釣人のご老人から聞いた話なのですが、旭川市内には昔(とは言ってももう30、40年以上前)石狩川と忠別川のほとりに大小のワンドが幾つか存在し、そこで良くフナや鯉釣りを楽しんでいたということでした。現在は度重なる治水工事により「全て?」潰されてしまったようですが・・・・・・・・・・・おそらく旭川市のナミゲンゴロウは、元々そのような環境の良いワンドを主な生息地にしていたと考えられます。そこにはトンボも沢山飛んでいたそうです。
もっとも、ナミゲンが何時から旭川市内に定着していたかについては、調べる術が無いので全くもって謎ですが(もちろん人為的に持ち込まれた、または飼育個体が逃げ出した可能性もあります)、旭川市はこれだけ多くの河川が流れている土地柄なので、それこそ開拓史以前には網の目のように大小数え切れないほどの河川が存在し、そこから自然発生的に出来たワンドや止水環境はこれまた星の数ほどあったと想像されます。
私は専門家ではないので、ナミゲンの詳しい生態については良く分かりませんが、少なくとも、本種は止水環境であればどこでもいいという訳では無く、水質なのか?植生なのか?それとも産卵場所なのか?生息環境に対してはかなり神経質なのは確かなようです。実際、この水を抜かれてしまった溜池のすぐ近くにある「カムイの杜公園」内の池(成虫であれば簡単に移動できる距離)では、私はナミゲンを見たことがありません。
長くなってしまいましたが、私の考察も含め、知りうるこを全て述べてみました。げんごろうさんに参考にしていただけると幸いです。