唐突に付け足された第2部のはじまりをほんの少し書いて
私はそれを読み直した。
******箱舟(箱舟(第1部)を書き終えた私だったが、
物語の終わらせ方がしっくりこなかった。
だいいち、-私ーはこの先どうなってしまうんだろう?
彼女と共存するにしたって、どういう風に共存していくんだろう?
寄生植物を考えたって、寄生側が宿主を殺してしまうようなことを
しないのとおなじように、彼女が宿主に必要以上のコンタクトをとらないのはわかるけど、
どうなるんだろう?
もうひとつの案でもう一度かきなおそうか?
そうおもいながら私はカレンダーをちらりとみた。***********
そうだった。
第1部の終わり方がしっくりこないのを
どうにかしようと、ここからすでに他力本願の自分がいたんだよね。
こんなあまっちょろい考え方だから、現実と物語がごっちゃになってしまうんだ。
あくまでも、物語は物語。
その認識を崩さずに登場人物の気持ちを捉えていく。
え~~~と、どこが、しっくりきてなかったんっだっけ?
なになに?
主人公の「私」はこの先どうなってしまうんだろう??
そりゃあ、さっきまでの私と同じだよね。
「自分で生み出した妄想でしかないと気がつかず、主従逆転状態」
と、いうことだ。
これを打破していく設定を考えていけば
共存ののちどうなるだろうなんて考える必要もないってことだな。
待てよ?
この案もいいな。
あくまでも被害妄想でしかないと「私」に思い込ませる。
つまり、
寄生物は自分の存在を架空のものと思わせることに成功した・・。
そうすれば、たとえ、「私」がしゃべったとしても、妄想としてかたずけられてしまう。
・・・・・・・?
ちょっと・・?
待って・・・。
そうすると、溝口芳江も事実を喋ったとしても、どうせ、「物語」「絵空事」
そうなると、あの最後の言葉が気になるな。
「黙っていれば、寄生物は浮上しない」
物語・絵空事・虚偽・被害妄想・・
この隠れ蓑の中でだけは、本当のことを言えるってこと?
どうやら、私はまたも
被害妄想のトリックループにもぐりこんでしまったようだ。
だって、ほら、今、私の耳にも、はっきり聞こえたんだもの。
「われわれの存在を・・・・・・」
そうそう、私の精神は壊滅状態。
「外部のいかなるものにもらすことは」
空耳が聞こえる・・・
悪魔がささやく・・・・・
「しゃべってはいけない」
そうそう、これは、妄想・・・。
そう。妄想。
ーそう、いわなきゃ、寄生物の声をかきとめることすらできないー
精神はとんでいくの。
現実と空想に境目があって、サチュロスが愛しいわが子を食らう。
「黙っていれば、われわれは浮上しない」
ー聞こえたよね?-
-終ー
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