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ふまれてたんぽぽ

2021-10-03 07:05:06 | 日記
俳人の種田山頭火は、五・七・五の俳句の定型にとらわれない、いわゆる自由律の俳句を多く詠んでいる。
ことに、タンポポの句を多く残しているようだ。
そんな彼の句を、稲垣栄洋氏の解説でじっくりと味わってみた。

◆ふまれてたんぽぽ ひらいてたんぽぽ
 えっこれが俳句? とも感ずる句だ。
 だがたしかに、タンポポは人に踏まれながらも笑顔のような輝くような花を咲かせている。
 タンポポは、いつでも笑顔で我々に咲きかけているようで、そんな健気な姿に励まされることもある。
 タンポポは、よく踏まれていると感じる。
 だがタンポポは、踏まれることにはとても強いそうだ。
 タンポポは、茎をあまり伸ばさないので踏まれてもダメージが少ないようだ。
 道端や公園の芝生などのよく踏まれそうな場所で、タンポポは横たわっている。
 人に踏まれて茎が倒れてしまったのかと心配するが、それは杞憂らしい。
 タンポポは、茎が踏まれたり葉がちぎれたりすると危険を察知して、茎は横に伸ばすそうだ。

 人の社会生活と比較してみるのもいいかもしれない。
 タンポポは、高くは伸びない、他の植物との競争(高く伸びて日光を吸収する)にはけっして強くはない。
 そうではなく、他の植物が生育できないような過酷な場所を選んで生えるのだ。
 それが、人によく踏まれてしまう場所ということなのだ。
 山頭火の句からは、踏まれても咲いていると読み取れるが、実は踏まれる場所を選んで咲いている、ということなのだ。

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