生活をしていくうえで、情報量は多い方がいいと漠然と考えていた。
また、行動決定における選択肢も、多い方が選びがいがあると思っていた。
これらは行動経済学によると、どちらも間違っているそうだ。
オランダのエヴァ・ファン・デン・ブルックという方だ。
◆大量の情報は注意の欠如をもたらす
人に何かを伝えたい場合、大量の情報を提供すると、たいがいは失敗してしまう。
人間の脳は、簡単に処理できることを好むのだ。
一目でわかるものに快感を覚え、苦労せずに情報整理・理解ができることで、出し手のメッセージがはっきりと伝わるのだ。
米国スタンフォード大学の有名な実験がある。
大型スーパーマーケットのジャムコーナーにジャムを24種類陳列した場合の購買率は2%だった。
反して、6種類だけのジャムを陳列した場合は、購買率は12%だったのだ。
これは、選択肢が多すぎると、客は選ぶことをあきらめてしまうからだ。
紳士の国イングランドで、たばこの吸い殻の散乱に悩まされていた折に、こんな選択肢が提供された。
大きな灰皿がふたつに区切られ、世界一のサッカー選手はどちら?との質問が表示されている。
片方にはクリスチャード・ロナウド、今一方はリオネル・メッシだ。
このことにより、吸い殻を床に投げ捨てるという選択肢をなくしてしまったのだ。
結果は設置者が期待した通り、吸い殻のほとんどは灰皿に捨てられることとなったのだ。
→ほう、行動経済学というのは、思いがけない活用方法があるものですね。
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