俺の燃料棒(アレ)は 古くて役に立たない
使いすぎたのか しなびて短い もう使用済みだ
ところが 核の燃料棒は 長くて元気がいい
いくらでも使える? いや もう使用済みだって
深いプールに入れられ 水に浸かって涼しい顔
ところが 水が足りないと ニョキっと顔を出す
すると にわかに熱を放ち 元気一杯になる
おい お前は使用済みだろう おとなしくしろ!
そう叱っても “核棒”くんは知らん顔
ますます熱を放ち 怪しげな線量を出す
どうしたんだ? お前は一巻の終りだったろう
すると 核棒くんは 僕はこれから頑張ると言う
おいおい 止めてくれ お前は死んだはずだよ
もう いい加減にしてくれ ずっと眠ってくれよ
しかし 核棒くんは まったく言うことをきかない
みるみるうちに線量を放ち ゲラゲラ笑う
こいつ 化け物か 精力絶倫とはこのことか
うらやましくなる 俺の燃料棒とは えらい違いだ
核棒くんよ いま水を注ぐから 静かにしてくれ
お前の正体は“悪魔”だった もう勘弁してくれ!
(2011年12月29日)