Wander Life

癒しを求めた流浪の旅模様を綴ってます

2020 フォッサマグナ温泉紀行⑤【深い峡谷に佇む温泉~姫川温泉 瘡の湯】

2020年03月22日 22時18分03秒 | 鉄道旅

2020年3月8日<1>

 


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糸魚川で迎える朝。午前7時起床。よく寝た。日曜朝の糸魚川駅前はのどか。8時にホテルのパン朝食を頂く。弱っている今の自分の胃にトーストのパンが優しく染み渡る。

 


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午前10時、ホテルジオパークをチェックアウト。

糸魚川駅の目の前で設備もきれい。いいホテルでした。糸魚川に来る時はまたここ。

 

これから大糸線で昨日と逆のルートを行きますが、発車まで30分あるので糸魚川散策。昨日チラッと見えた駅反対側の1階「ジオパル」に向かいます。

 


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いきなりドーンと登場するのがこちらのキハ52。2010年まで大糸線で走っていた実車。国鉄色に塗り替えられピカピカの外観で静態保存されている。

 


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車内は待合い室として開放されていて、座席に座ると今にも走り出しそうな感覚になる。キハ40やキハ47がまだ現役で頑張っているのでこの車内もそこまで懐かしさはありませんが、やはり古き良き時代の鉄道風景を連想させられる。胃が好調ならビール飲みたくなるけど、こちらの車内での飲食は禁止。

 

この他、奥のスペースには壮大なジオラマがあり、コントローラーがいくつも設置されていて普段は模型の列車を運転できるようですが、コロナウイルス感染拡大防止の為、現在このコントローラーは使用不可になっている。なんとも残念。ここで発車時刻が迫りジオパルをあとにします。

 


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10時30分発のキハ120南小谷行きに乗車。2両付いているのでボックス席を確保できた。

 


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昨日「あずさ3号」から接続した糸魚川行きは2両が満員御礼だったけど、今日のこの時間は空いていて、これが大糸北線の実情でしょうか。それともコロナウイルスの影響?

 


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かつては優等列車がバンバン行き交っていた糸魚川駅在来線ホームも、今は3セクの短編成列車と大糸線の気動車が発着するのみ。北陸本線だった時代が夢のように思える。

 


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10時30分となり、列車は糸魚川を定刻発車。えちごトキめき鉄道と別れて北陸新幹線高架をくぐり内陸に入ります。

 


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すぐに雪を頂いたきれいな山々が現れる。山の名前が分からないのが残念。

 


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根知では下り列車と交換。大糸北線の列車交換設備はほとんど撤去され、残るのはこの根知駅だけとか。フォッサマグナならではの独特な絶景路線、これ以上設備投資されることは無さそうですが、存続さえしてくれれば自分としては御の字。

 


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根知を出ると本格的に山間部に突入。暴れん坊の姫川に沿ってトンネル・洞門・橋梁と目まぐるしく車窓が変わる。

 


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姫川の対岸に延々続く国道148号の洞門。この洞門はフォッサマグナの象徴風景。列車はトンネル内でスピードを上げるものの、トンネル外は徐行区間となるようで低速走行が続き、自然条件の厳しさを物語る。

 


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小滝-平岩間はまさに秘境という感じ。姫川を取り囲む峡谷には至る所に土砂崩落の跡が残っている。「7.11」と呼ばれる1995年の豪雨災害は全線復旧までに2年以上を要するという甚大な被害だった。

 

地球温暖化の傾向が年々強まり毎年のように水害が発生している昨今、もし大糸線が再び災害に見舞われたら、今度は果たして復旧されるのだろうか、などとこの景色を見てると考えたくない未来を考えてしまう。

 


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11時8分、平岩に到着。ここで下車。山あいの小さな駅ですが、大糸北線はこの平岩発着が朝と夜に1日2往復設定されている。南小谷まで行かずなぜ平岩で発着?と思ってしまいますが、新潟県側の通学需要に応える為の設定と思われる。

 


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列車は南小谷に向けて発車。

新潟-長野県境に位置する平岩駅。ここで下車する理由はもちろん温泉。平岩駅近くには姫川温泉という温泉地があります。フォッサマグナの恩恵とも言うべき、非常に泉質が良い温泉。以前は温泉街とは反対側のホテル國富翠泉閣で日帰り入浴させてもらったので、今回は昔ながらの温泉街方面へ。

 


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姫川に掛かる橋から姫川温泉のこじんまりとした温泉街が見えます。山あいの素朴な温泉街。すごく静かで川のせせらぎの音だけが聞こえる。いい雰囲気。

 

岩風呂で有名な「朝日荘」さんに入浴させてもらおうと思いますが、営業している雰囲気が無し。電話すると、あいにく設備の修理中で入浴不可とのこと。残念。もう1件の「白馬荘」さんも外からは営業しているのかわからない状態。

 


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そこでその隣にある日帰り温泉施設「瘡の湯(くさのゆ)」さんに変更。受付で料金を支払い浴室へ。脱衣所は非常に狭い。そして浴室へ。小さな内湯が一つあるのみで、洗い場は3ヶ所。そのうちシャワーが出るのは1ヶ所。設備は簡素ですが、浴槽には源泉が惜しげもなく注がれている源泉掛け流し。

 

洗いを済ませ湯に浸かると、ほのかに硫黄臭がする湯がじわ~んと染み渡る。あ~いい湯。掛け流しなので湯温は高め。41~42℃ほどでしょうか。あまり長湯はできず、ちょくちょく上がってはテラスに出て体を冷やす。12時20分過ぎ、テラスにいると大糸線のキハ120糸魚川行きが姫川の橋梁をゆっくりと渡っていった。本数が少ないのであまり見れないけど、JRビューの温泉はなかなか珍しいかも。内湯に浸かってはテラスに出るを繰り返し、60分コースで堪能させて頂きました。

<姫川温泉 瘡の湯>★★★★☆
泉質:A 眺め:A 癒し:B
泉質はナトリウム・カルシウム-炭酸水素塩・塩化物泉。掛け流しで飲泉も可能。設備は簡素ですがお湯は本格派。湯上りに休憩室でくつろいでいたら女将さんに茹で卵とお茶を頂きました。アットホームな雰囲気。食堂はありませんがカップラーメンと缶ビールは売っています。入浴料600円。シャンプー・ボディソープ備え付けあり。ロッカーと靴箱は100円リターン式。

茹で卵を頂いたあとは睡魔に襲われてうたた寝。これが気持ちいい~。そして列車の時刻が迫り13時30分退館。早くも帰路か。ここからは大糸線→「あずさ26号」と乗り継いで帰るだけ。本当に時間が経つの早過ぎ。平岩駅前の酒屋さんでビールを購入し平岩駅ホームへ。

 


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13時49分発の南小谷行き到着。この列車も2両付いている。おかげで進行左側のボックス席にありつけました。

 


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平岩を発車するとすぐ、山の中腹に白馬大仏が拝めます。かつては大仏の中にある展望台から絶景が眺められたそうですが、残念ながら今は入れない。ちなみに大仏様の目は糸魚川名物のヒスイでできているとのこと。

 


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物々しい建造物が立ち並ぶ姫川。本当に水量が少ない。毎年冬~春はこうなのか?記録的暖冬で雪が無い為にこうなのか?水害も脅威だけど、こうも雪が降らないと水不足も心配になる。近年は梅雨も空梅雨か集中豪雨かの両極端。日本の気候はどんどん熱帯化しているように思える。
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中土付近で姫川の合間に時折見えるきれいな雪山。絶景路線の大糸北線を堪能してきましたが、間もなく南小谷。

 


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そして14時15分、終点南小谷に到着。ここからは電化区間の大糸南線に乗り換え。大糸南線も絶景路線ですが、なぜか大糸北線から乗り継ごうとすると現実復帰感を感じてしまう。

 


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隣にはJR東日本E127系。JR西日本車両と東日本車両が相まみえる在来線では希少な光景。

 


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そしてその隣にはE353系「あずさ26号」新宿行き。これからこの列車に乗り換え。それにしても大糸北線は楽しかった。また乗れることを願い跨線橋を渡って帰路へ。

 

 

 

 

コメント
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