2020年11月3日
かねてからの念願だった移住を決意し、新卒以来永年勤めた会社を10月末をもって退職。
どうにか転職先も決まり、年明けからの勤務ということで11月・12月の2ヶ月間は無職が決定。
人生でこれ程のフリー期間がとれるのは、定年退職後を除けば多分最初で最後。やりたいことをやれるチャンス到来。
という訳で、自分の人生でいつからかずーっと心残りになってるやり残しをする旅に出発。目的地は北海道道北。
この地でトライする自分の人生のやり残しとは?それは幻の魚イトウを釣ること。
絶滅危惧種であるイトウは、日本では北海道の一部地域でのみ生息が確認され、それが主に道北地域。釣りシーズンは春と秋が良いとされ、11月はイトウ釣りシーズンの終盤。偶然にもこの期間に長期休暇(?)がとれたなら、これはもう行くしかない。
ということで、道内10泊の予定をたて、いざイトウ釣りの旅へ出発。
気分が高揚しているのか、前夜はあまり寝付けず浅い眠りのまま午前2時30分起床。いよいよ来た旅立ちの時。
身支度を整えて3時30分、愛車レガシィと共に出発。まず向かうのは新潟。新潟から小樽行きのフェリーに乗船し北海道を目指す。
何日も前から準備してたので忘れ物は無いと信じたいけど、高速道路走行中に「あっ」とさっそく忘れ物発覚。保険証忘れた。もうあきらめるしかない。使わないで済むことを祈ろう。他にもありそうで怖い。

眠れなかった分、関越道走行中睡魔に襲われ、途中仮眠をとりながらのんびり進む。やがて早朝の谷川岳P.Aに到着。

紅葉しかかっていて、なかなかきれいではないですか。
ここからは関越トンネルで上越国境越え。まだ時期が早いので雪国ではない新潟県にIN。
しかし北海道は今夜から寒気が流入するらしく、明日は雪予報。週間天気を見てこれを察知し、急いでスタッドレスを購入し履き替えてきた。海外製の格安スタッドレス。TRIANGLEという銘柄で1本5000円。この金額はありがたいけど、本当に雪道走れるか不安も。念の為チェーンを携行。
のんびり走り北陸道新潟西I.Cで出て一般道へ。新潟西港へは新潟亀田I.Cが最寄りのようだけど、国道8号の流れが良いので時間的にはあまり変わらず、高速料金も僅かですが安くすむ。

午前9時30分頃、新潟西港近くのスーパーに到着。ここでビールと食料を調達。毎回こういう時はついつい食べきれないほど多く買ってしまう。
そしてここから5分程で新潟西港到着。約20年振りの新日本海フェリー。あの時は2段ベッドの寝台だったけど、今回は個室「ステートAアウトサイド」。
今の時期は閑散期に位置付けられていて、定員2名のステートAを1名料金で貸し切りが可能なことと、何と言っても夜行フェリーはGoToトラベルの対象となっていて35%OFF!さらに船内でも使える地域共通クーポン付き。
これらの恩恵に預かり、思い切って個室をチョイス。

今宵の宿「らべんだあ」。久々の船旅にテンション上がる。
さっそく乗船手続きをし、乗船待ち待機所へ。出港は12時。「11時30分から乗船開始となります」と誘導員さんに言われ、それまで港付近をブラブラ。非常に風が強く今日は揺れそう。さらに今夜から冬型の気圧配置が強まり、日本海はシケ予報。「Mr.悪天候」の異名をとる自分がどこか行こうとすると必ずこうなる(-_-)
時刻は11時30分となり、いよいよ乗船開始。さらにテンションUP!スロープを上り船内で誘導員さんの指示に従いクルマを停車。荷物を持ちステートAの客室へ。

出港時刻が近付きデッキに出てみる。やっぱり船旅ではこの出港シーンを見届けないと。
そして定刻12時、船がゆっくり動き出し離岸。「ボーッ」という汽笛が鳴り響いていよいよ出港!

誘導員さんが手を振ってお見送りしてくれる中、徐々に遠ざかる新潟西港。「旅に出る」って感じ満点。
急行「はまなす」廃止で鉄道の東北・北海道夜行が消滅して以来、北海道へ行く意欲が減退してたけど、やはりフェリーは旅情を感じられる旅手段。これは今後もありのあり。
関東からだと大洗か新潟がメインかと思うけど、自分の中では早朝に到着して時間を有効に使える新潟-小樽の新日本海フェリー一択。料金も安いし。
防波堤の向こうは波ジャブジャブ。一応酔い止め薬は持参してるけど、使うハメになるのか?
防波堤が途切れ荒波の中へ。大きな振幅で船体が揺れるものの、なんとかなりそうなレベル。
いざ大海原へ。フェリーは結構なスピードで進む。新潟ー小樽の所用時間は16時間30分。「北斗星」の上野-札幌が16時間くらいだったから、だいたい同じ感覚。
思えば、初めて北海道フェリーに乗ったのは今はなき東京-釧路の近海郵船。東京湾内でスピードが出せない為、確か所要時間は30時間くらいあったような。
二晩はさすがに長く感じた。それとは対照的に大洗発は東京湾内のスピード制限を受けない為、結局大洗発の方がメジャーになり東京発のフェリーは衰退してしまったのだろうか?
まずは生ビール。海を眺めながら飲むビール最高!
そして鮭いくら重。いくら大好き人間の自分はメニュー見た瞬間にバイト!あ〜美味い。
なお、コロナ感染防止でレストラン・売店は営業時間が大幅短縮されている。船内イベントも無し。
ランチタイム終了で部屋に戻ると、今度は部屋からオーシャンビュー。
まさに船旅の醍醐味。今のところまだ晴れてるけど、明日の北海道は雪予報。
試合は9回2アウト2-0で巨人リード。戸郷投手初完封勝利かと思いきや、土壇場で菊池選手に同点2ランを打たれてあ~あ。結局延長10回引き分け。投手うんぬんより、本当に最近打線が打てないな。日本シリーズの結果が早くも見えてしまう。
いつの間にか外は曇り空。いよいよ冬型の気圧配置が強まってきたか?
軽く昼寝してると既に日没。ここで大浴場へ。
大浴場にはなんと露天風呂まであり!洗いを済ませさっそく露天風呂へ。船の中で入る露天風呂。風が猛烈に強く、顔を風に向けていると息苦しい。追い風になるようなポジションで入浴。船が結構揺れているので浴槽のお湯もジャブジャブ。不思議な感覚だけど、爆風の中で入る露天風呂は最高。45分コースで満喫させて頂く。
部屋に戻ると競馬中継やってる。しまった、今日はJBCクラシックの日だった!馬券買い忘れ。ガックリ。それにしてもクリソベリル強かった。単勝130円。
今度は部屋で風呂上がりのビールタイム。時刻は19時30分。モニターによると、フェリーは津軽半島付近を航行中。もう青森。速い。
ビールタイムが終わると早くも就寝準備。なにせ明日の小樽入港は午前4時30分。早寝して明日は3時30分起き。
「らべんだあ」の船旅、超絶快適。時間経つの早すぎ。
zzz…。