2021年5月4日〈2〉
「あずさ5号」で南小谷に到着。
ここからはJR西日本のキハ120で糸魚川に向かう。
ここでキハ120の異変に気付く。
「あずさ」接続のこの便は今まで2両付いていたのに、1両になってる!しかも一応はゴールデンウィークだというのに。
コロナ禍で収益が大幅悪化しているという鉄道会社。JR西日本も例外ではないようで、今年2月に地方ローカル線の廃止について言及。
日によっては乗客が多かろうが、もう2両なんか付けてられない!という大糸線に対しての意思表示か。
コロナが収束し鉄道に乗客が戻ってくれば風向きが変わると思いたいけど、今の施策の迷走っぷりではあと数年このままでは?
コロナによって大糸線は存廃の岐路に…。
定刻12時8分、1両の単行で南小谷を発車。
景色はきれいながら、1両では当然着席できるはずもなく車両後方で立ち。
ふと車両最後方が空いてるのに気付きそちらに移動。
おっ、後方展望席じゃん(゚∀゚)
かつての「トワイライトエクスプレス」展望スイートや小田急ロマンスカーよろしく、後方展望を満喫する。
座ってるよりこっちの方がいいかも(^.^)
南小谷の隣駅、中土に到着。非日常を感じさせてくれるこの秘境感。
ローカル線・ローカル駅存続には世知辛い世の中だけど、こういう自然に囲まれたホッと一息つける駅が少しはあってもいいのでは?
姫川に沿うこの区間はトンネル・洞門・橋梁の連続。改めてすごい所走ってるなと思う。
北小谷に到着。ここまで長野県。
ここから長大な真那板山トンネルで新潟県との県境を越える。
よくぞここに鉄道を通してくれたと思わずにはいられない景色。
先人達に敬意を払うと同時に、鉄道遺産と言ってもいいこの路線をなんとか無くさないでほしいと強く思う。
県境の真那板山トンネルを抜けると、山の中腹に白馬大仏がお目見え。
山が新緑に染まるこの季節はひときわ目立つ。
約50年前、白馬観光ホテルの社長により建立されたという白馬大仏。残念ながら、現在そのホテルは営業してないようだけど。
姫川と大糸線を見守るように鎮座してらっしゃる。
大糸線存続をなんとか後押しして下さいm(_ _)m
何のいわれも無いでしょうけど。
白馬大仏が見下ろす平岩に到着。
既に新潟県。姫川温泉へはこちらの駅から。
次の小滝までの区間が大糸線非電化区間のハイライト。
簡素な橋梁で急流の姫川を渡る場面が多く、高所恐怖症の自分は結構ビビる。
そして姫川沿いの区間では25km/h制限がかかり、トコトコゆっくり進行。
度重なる水害で地盤が緩いのか。THEローカル線という感じがたまらない。
トンネルを抜けるとすぐ橋梁。
そして洞門。
洞門を抜けては橋梁を繰り返し、暴れん坊の姫川と寄り添うように走る。
そしてトラス式鉄橋。下丸見え。こわ〜(゚A゚;)
フォッサマグナの絶景とスリル(?)を堪能して小滝に到着。
小滝を出ると姫川の流れがいくらか緩やかになり、線路の相貌も山間部から平野部へと移り変わっていく。
根知に到着。大糸線非電化区間で列車交換ができる唯一の駅。
ラッセル車が留置されていて、豪雪地帯の路線であることを物語る。
今は緑の山とピンクの花のコントラストがきれい。
山間部を抜け平野となったところで頸城大野。
頸城大野を出ると、雪が残るバックの山々と新緑が眩しい平野が一体となる景色。
晴れた冬の日に撮り鉄したくなるロケーション。
姫川。糸魚川温泉ひすいの湯の下車駅。
民家が増えて糸魚川の中心地に入ってきた感はあるけど、バックに聳える山々は迫力満点。
北陸新幹線の高架をくぐり、旧北陸本線のえちごトキめき鉄道と合流すると間もなく糸魚川。
13時6分、南小谷から58分で終点糸魚川到着。大糸線非電化区間の後方展望を堪能。
これだけの絶景路線に加えて、山・川・温泉・雪・ひすい、それに大仏と観光資源は十分あり、それを掘り起こせば大糸線自体も貴重な観光資源になり得ると思えるけど、JR西日本にもうそんな気は無さそう。
とにかくコロナ禍を早く脱して、100%とはいかないまでも元の世の中に戻ることが先決。
今の政治の迷走っぷりではあと何年かかるかわからないけど(*_*)
この後はレンタカーを借りて日本海へ。
シーバスだなんて贅沢言わないので、何でもいいから初の日本海フィッシュを
( ´ー`)