秦 恒平著 平凡社刊 1986年初版 204P amazonのマケプレなら初版のハードカバーなら込350円~ 2012年にソフトカバーで再販されてるが これは新本が1320円で古本は750円~なのでお好きな方をどうぞ。なんで40年近く前の本を読まなきゃならんのか?と思う人もいるだろうが まあそこは置いといて。著者は 1935年、京都市生まれ。作家。同志社文卒。1969年に太宰治賞。東京工業大学教授、日本ペンクラブ理事などを歴任・・と言われてもなぁ・・本書amazonの紹介には はんなり、もっさり、いけず、しょうもない…。響きは柔らかいけれど、「よそさん」には理解が難しくて恐ろしい、京都人の物言い。繊細でありながらしたたか、そんな京の「批評語」には、相手との「位取り」で負けないための京都人の知恵が詰まっている・だそうで ソフトカバーの方は増補版らしいので少し悩むところ。あたしは京友禅の職人になるべく現場で働いてたので 周りは地元のおっちゃん おばちゃんばかりで多くを学んで8割はわかるのだけど お歳の方の物言いでわからない部分があるので買った本。京都外の人が口を揃えて言うのは 京のイケズ・・だが 本書を読めば こう言われたら ほんまは何考えてるんか? 裏はあらへんのか? どない返せばええんか? どれしたら絶対アカンのか?が良くわかる。ちゃんと読んで頭に入れておかないと役に立たないが。で 相手がどう思て言ってるかわかった時点で イケズ・・でも なるほどな・・でええと思う。個人的には京都で仕事する人や市外から越してきて暮らす人には これで運転免許みたいな試験をすればいいのに・・とすら思う。これがわかってへんだらみんなイケズに見えるからだ。京都のおねーちゃんてみんな舞妓でも芸子でもないんやけど そういう環境でみんな育ってきてるから若い子でも 基本本書のような考え方だと思った方が無難だろう。普通目には東京のおねーちゃんと変わらんのだけど 思考の組み立て方が違う。歳が上になるほど 地場産業の人ほどこの傾向は強くなるので 本書は必読。観光で来られる方は読まんでよろし。京ことばの言語体系の解説本より 実地訓練て感じなので強くお薦めしたい。
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