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「モディ化」するインド―大国幻想が生み出した権威主義 (中公選書 151)

2024-10-05 15:51:26 | メンタルヘルス
湊 一樹 (著) 中央公論新社刊 2024/5初版 296Pだが234P以降は引用や注釈。1980円
日経の書評から拾った本だが 数人しか待ちが無くてすぐ来た。お堅い本なので 芥川賞作家の新作ほど需要は無いのだが すさまじく面白い。著者は日本貿易振興機構 要はジェトロのアジア経済研究センターの研究員。最近中国が怪しいというか 隠れ反日だけでなく欧米や日本の民主主義圏の駐在員が逮捕されたり保護主義みたくなってきて これまでは大きな市場とみられていたのが段々ビジネスがやりにくくなってきて 中国から足を洗い始めているわけで 次は世界最大の民主主義国のインドというわけで インドを読み解く上での本書だ。あたしなんかは インド=仏教が生まれた国 神秘の国 カレー発祥の地くらいのいーかげんな認識だったのでお恥ずかしいのだが IT技術者を世界に送り出してる国だし貧富の差が大きい国だし14億の人口の大国だし世界最大の民主主義国家だし やっぱり不思議の国であることには変わりはない。本書を読むとわかるのだが 民主主義の顔をした権威主義と言われてるわけで お隣は共産主義の顔をした権威主義だし その隣は社会主義の顔をした権威主義なので 色々あるな・・という感じだ。明らかな独裁国家も張り付いてるし 大陸は混沌としてる。RSSてヒンドゥー至上主義団体の民族奉仕団だが そこから始まってBJPインド人民党を経て首相なわけだが 国民のほぼ80%がヒンドゥー教で17%がイスラム キリスト教が2.3%、 シーク教が 1.7%、仏教が 0.7%、ジャイナ教が 0.4%だそうだが あれ100%超えてるwがまあそういう比率らしい。 ヒンドゥー至上主義なので 徹底的にイスラムを排除するとか相当えぐいことをしてるらしい。モディ政権て 「モディ首相」という架空のキャラクターをモディという実在の人物が演じるワンマンショーと言われてるそうで 一言で言えば「恵まれない境遇を自らの力で乗り越えていった主人公が、強い指導者として人々から絶大な支持と信頼を得ながら、インドを偉大な国へと導いていくというストーリーだそうで お隣の毛おじさんと同じようなもん。個人崇拝なわけ。貧困層に対する政策的無関心とかWHO調査だが新型コロナで死者は474万人(政府発表は48万)とか どちらが正しいのか知らんが火の無いところに煙は立たぬ・・である。日本は他国の民主主義や人権をめぐる状況に概して無関心なんて書かれてるのでもう笑うしかない。芥川賞作家のカード詐欺のベストセラーもいいだろうが 一見こういう堅い・・実は見た目が適度に硬いだけで何倍も面白い。図書館にあれば是非読んでいただきたい。他に欲しい本がでてきたので図書館にあるから・・というわけで一時保留だ。
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